美食特集ーー季節なんか関係ない 台北「鍋合戦」だ! | 台湾観光のブログ

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季節なんか関係ない

台北「鍋合戦」だ!

企画構成/朱佳雯
文/朱佳雯‧林佳瑜‧劉宛昀
写真/宋育玫‧視野創異行銷


台湾の鍋料理の世界はいま、季節を超越し奇抜な発展を遂げつつある。とくに台北は鍋屋の最激戦区。仁義なき「鍋合戦」が年間を通じて展開されている。趣向と体裁にますます磨きをかけて、皆様のお越しを待つ「人気鍋」大特集だ。

問鼎
高貴な麻辣鍋

食べ放題激辛鍋で有名な「馬辣」が、2015年6月に新ブランド「問鼎」をオープンした。入口の兵馬俑、壁際に立つ高さ三メートルの仏祖像、中国歴代の骨董品が、古代中国の高貴なムードを漂わせる。順番待ちの間に無料でOPIネイル・マッサージサービスが利用できるのも嬉しい。

また周朝の青銅器をイメージして作られた美しい調理器具・食器のほか台湾の楊莉莉の手による食器がさらに優雅な雰囲気を醸す。注文の際は、激辛鍋・野菜鍋・養生鍋・酸菜鍋(白菜の漬物使用)・蜆蛤鍋(貝使用)の五種類のだしから、一種あるいは二種を選べる。鍋の具材は米国産Prime牛ショートリブやデンマーク産豚のほほ肉・北海道産タラバガニなど、厳選高級食肉と各種海鮮。また、エリンギを一株まるごと出し、客にキノコ狩りの気分を楽しんでもらったり、注文を受けてから作る肉団子や餃子も人気の秘密。牛の胃袋・牛スジで作る特製台湾風煮込みは、激辛風味のだしが浸み込んでさらに深い味わいが出ている。

Add:台北市大安区忠孝東路四段210号2階
Tel:+886-2-27312107
Open:11:30-24:00 
予約:可/カード:不可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:一人350元/利用時間2時間


沪里弄堂創意火鍋
焼いたり、蒸したり、四種の食べ方

「沪」は上海の略称。創業者の周さんが上海で珍しい四層の鍋料理を見て、台湾に持ちこんだ。四層火鍋は四川省重慶発のアイデアで、最下層がしゃぶしゃぶ、二番目は炭火焼き、三番目が焼鍋、そして最上段が蒸し焼きといった拵えになっている。

まずしゃぶしゃぶでは、二種のだしを楽しめる鴛鴦鍋も選べる。「鴛鴦」はオシドリを意味し、二つの辛さのスープが同時に楽しめる優れもの。特にお勧めしたいのは野生菌キノコ鍋。辛党なら青油藤椒鍋(青山椒使用)または激辛の紅油麻辣鍋をお試しあれ。

二段目は木炭使用の焼き鍋。海鮮・肉・蔥油餅(ねぎ入りパイ)を焼いて特製のクミンや七味唐辛子をふりかけていただく。三段目は花彫鶏鍋。小麦粉をまぶして炒めた鶏肉は紹興酒の香がして、軟らかい。一番上は蒸し鍋。野菜・香港式点心・海鮮を蒸す。特に旬の上海蟹は、癖になるおいしさ。

店では季節の食材を使用し、香料は中国から輸入して本場の味作りに取り組んでいる。一層鍋も、四層鍋もお好み次第。希望を伝えれば、店員が自在にアレンジしてくれる。


Add:台北市中山区南京東路二段97号地下一階
Tel:+886-2-25216161
Open:月曜-金曜16:00-24:00,
土曜11:30-24:00(L.O.22:30)
日曜11:30-22:00(L.O.20:30)
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:なし/時間制限:ピーク時2.5hr


川府重慶老火鍋
麻・辣・鮮・香の味体験

新北市板橋駅そばの「川府重慶老火鍋」は若い夫婦が経営。四川重慶出身の夫人が、故郷の激辛鍋を台湾に持ちこみ、「麻(しびれるような辛味)・辣(辛味)・鮮(新鮮)・香」の味わいでグルメをうならせる。


「老」火鍋というのは、繰り返し精製した「老油」を使って重慶の味を再現した鍋料理。「老油」は数十種の香辛料と上質の漢方を煮込んで作る。四川産の山椒・唐辛子・郫県豆板醤を煮込んで作った激辛の「紅湯」のほか、「白湯」は多種の漢方・鶏まるごと・豚の大腿骨などを煮込んだもので、甘味とコクを特長とし、海鮮や野菜によく合う。

名物の「麻辣紅油九宮格鍋」は、スープを仕切り、食材を分けてゆでる変わり種。それぞれの味が混ざり合うことを避ける意味のほか、火加減に差をつけるところに秘訣がある。中央の強火の部分では豚の腎臓・アヒルの腸・牛の胃袋など、さっとゆでる食材に適す。また弱火やとろ火のコーナーでは、それぞれの火加減や調理時間に適した食材を選択してゆっくりと煮る。


川府重慶老火鍋
Add:新北市板橋区漢生東路111-1号
Tel:+886-2-29512331
Open:平日12:00-15:00,17:00-24:00
     休日12:00-24:00
予約:可/カード:なし/サービス料:なし/ミニマムチャージ:店内:なし、テイクアウト800元




雲之南麗江斑魚火鍋
歯ごたえ抜群 細やかな技と最高級の鮮魚鍋

店長の黄大衛さんは中国雲南省の麗江でハタ鍋を食べて感激し、この独特の料理を台湾に紹介したいとハタ鍋専門店を開いた。雲南の人々や暮らしぶりを撮影した写真が飾られ、スタッフも雲南の民族衣装を着用し、独特の雰囲気を醸している。

看板のハタ鍋は、毎日鮮魚を四時間煮込んだだしを使う。淡い甘味のある海産風のだしは、激辛にアレンジたり、四川の酸菜と取り合わせることができるほか、一度に二つの味を楽しめる鴛鴦(おしどり)鍋もオーダー可能。一番人気の「活きハタまるごと一匹コース」は要予約。鮮度を保つために、食事の一時間前に活きたハタをさばき、細やかな包丁使いで、一匹の魚を切り身にしていく。小骨なしの切り身は羽を広げた蝶々のよう。透けるように薄い肉は、鍋に数秒くぐらせるだけ。「はたしゃぶ」である。尾の身はよくしまっているので、すりたての阿里山産ワサビを添えて刺身でいただく。


むきエビのすり身、手作り米線(粗びき米粉)、激辛だしによく合う煮込み(牛モツ・牛スジ)など具材はお店の手作り。また鍋料理以外に、酸味と辛味が特長の白キクラゲの和え物、六時間以上かけて作るモチモチの涼皮(米粉で作る麺)など珍しい雲南料理も味わえる。


Add: 安和路二段184巷8号
Tel: +886-2-27371116
Open: 11:30-14:30(LO: 13:20), 17:30-21:30(LO: 20:20)、月曜定休
Web: www.yunzhinan.com.tw
予約:可、活ハタまるごと一匹、涼皮は予約が必要(昼食は前日21:30まで、夕食は当日14:30までに予約)
カード: 可/サービス料: 10%/チャージ:1テーブルNT$500/だし料金: 1人NT$90



厳選台北鍋料理店
孫羊正店

北投の路地裏にある店内は古風で品があり、厳選食材を使った一級の鍋料理が食べられる。鍋のだしは、羊肉メニュー専用の薬膳羊肉だしと、海鮮や牛肉にあう金華ハムのだしの二種用意されている。

孫羊正店が使用する肉は最高級の台湾産。毎日彰化渓湖から直送される未冷凍の新鮮な羊肉を手でカットするので、臭みがなく、歯ごたえがあっておいしい。海鮮も毎日基隆和平島で水揚げされたものを直送。未冷凍羊肉は一日前に予約が必要。

孫羊正店 本店
Add:台北市北投区大業路65巷1弄1号
Tel:+886-2-28970762
Open:11:30-14:30、17:30-22:00 
Web:www.eatfun.com.tw
予約:可/カード:可/サービス料: 10%/ミニマムチャージ:なし
※日本語メニューあり


斉民市集 

「斉民市集」は健康的な飲食を目指す鍋料理店。調理師が店中央のカウンターに食材を並べる。そこは調理の過程を目で楽しみながら食事を楽しむオープンな空間だ。夜八時半にはダイスゲームが行われ、勝ったゲストはイセエビを一匹獲得できるアトラクションもある。

だし・肉類・手作りの具・小皿料理などはお好み次第。自前の農場で作られた有機野菜を使うので、メニューも季節によって変わる。だしは三種。トマトとショートリブのだしは味が濃い目で野菜と鶏肉のだしは薄味の方にお勧め。

斉民東門市集
Add:台北市大安区信義路二段158号2階
Tel:+886-2-23279824
Open:平日11:30-14:30、17:30-22:00
     休日11:30-22:00
Web:www.facebook.com/qiminmarket
予約:可/カード:可/サービス料:なし/ミニマムチャージ: 250元


蜀辣

蜀辣巴蜀冷鍋(激辛魚鍋)のだしは、まず四川の豆板醤と、山椒・唐辛子・八角など二十種の漢方・香辛料・ラードを弱火で二時間炒め合わせ、一日置いたものに香料を入れてミキサーにかける。これを「老料」と呼ぶ。これに鶏ガラと豚ガラを煮込んだだしを加えると「紅湯」。「白湯」は、干しエビ・白菜の漬け物・ニンニクのみじん切りなどを炒めて作る。

魚は質の良いイズミダイを使う。調味のあと、卵白をまぶしてゆでて、身の軟らかさを残す。鍋のスープには魚の身がたくさん入っている。煮過ぎると身がくずれたりするので、まず魚肉を引き上げる。


蜀辣
Add:台北市大安区市民大道四段114-1号
Tel:+886-2-27719962
Open:17:30-2:00
Web:www.sula.com.tw
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:なし


畏公長生麻辣鍋

「畏公長生麻辣鍋」はだしが二種ある。白湯の「畏公長生鍋」は、廃鶏・豚骨・ホルモン・豚の赤身、そして数十種の野菜と漢方薬を煮込んだだしを使い、甘味とコク、そしてニンニクの香りが特長。紅湯の「畏公香辣鍋」は、高雄岡山と四川郫県の豆板醤に多種の唐辛子と漢方薬を加えて煮込んだ、マイルドな辛味が特徴。

肉なら、サーロインが油が入ってしっとりと軟らかい。豚ばら肉は台湾の無冷凍豚肉を厳選。また、スズキは美味で身が軟らかいので、白湯鍋が合う。特製たれのほか、ゴマだれと醤油を2:1の割合で合わせ、ニンニクの芽を加えたものも人気だ。

畏公長生麻辣鍋
Add:台北市松山区南京東路4段45号
Tel:+886-2-87706111
Open:月曜-木曜まで11:30-22:00
     金曜-日曜まで11:30-23:30
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ: 1テーブル650元


十二籃粥火鍋

だしは豚骨・赤身肉・貝柱・十穀米・台湾産米・タイ産香米・栄養価の高いカナダ産ワイルドライスなどを二時間煮込んだ後、米をすくいあげて作る、薄味ながらも栄養たっぷりの粥だし。まず甘い米のだしそのものを賞味したい。それからカニ・エビなどの海鮮につづき、キノコ・肉・野菜を入れていく。


素材の旨味がだしに溶けだしたら、あらかじめ炊いておいたご飯を入れ、最後に溶き卵と葱を散らしたら、栄養たっぷりでおいしいおじやのできあがり。

十二籃粥火鍋 逸仙店
Add:台北市信義区逸仙路50巷28号
Tel:+886-2-23455330
Open:11:30-22:00、月曜定休
Web:www.12basket.tw
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:なし/時間制限:2時間


万有全涮羊肉

「万有全」は台湾で数少ない伝統的なしゃぶしゃぶの店。店は食材の安全性を重視し、焼餅・肉団子・だし・たれは、全て自家製。だしは、添加物を使わず、鶏ガラと十数種の野菜を煮込んだもの。白菜を高粱酒と塩に漬けて四、五日発酵させて作っただしは、さっぱりとして淡い酸味がいい。

肉は、ニュージーランド産の羊肉と、アメリカ産のリブ・アイを使用。伝統的な食べ方へのこだわりから、銅製の鍋を使用するほか、正統な「老七様(伝統のたれの材料七種)」を揃えているので、お勧めの分量を参考にして調合しよう。

万有全涮羊肉 南京店
Add:台北市中山区南京東路三段223巷8号
Tel:+886-2-27196621
Open:11:30-14:30、17:00-23:00
Web:www.10000hotpot.com.tw
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ: 80元(だしの料金)