ITF特別報道ーー台北国際トラベルフェア | 台湾観光のブログ

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過去最高の136ブースで日本の魅力に迫る
台北国際トラベルフェア

文・吉岡桃太郎

 今年で23回目を迎える「台北国際トラベルフェア」(Taipei ITF)。1987年に初めて開催され、今ではアジア太平洋地区最大規模の旅行博を謳う規模にまで成長した。当初は数万人程度だった入場者数も年々増加し、2008年には20万人を突破。昨年は約34万人が会場に足を運び、観光プロモーションには最適の場となっている。今年は11月6日(金)から9日(月)にかけて、台北世界貿易センター一館・三館で開催され、例年通り「日本ゾーン」も設けられ、昨年を上回る136ブースで日本の魅力に迫る。


目立つショッピング、交通関連ブース

 台湾の出国者数は年々増加傾向にあり、台湾の交通部観光局によると、その数は昨年一年間で約1,180万人となっている。また、JNTO(日本政府観光局)によると、昨年一年間の台湾からの訪日者数は約283万人。出国者数のほぼ4人に1人が日本を訪問しているという計算になる。今年に入ってからは、台湾からの訪日者数もさらに増加し、8月末までで約247万人と前年比で約3割も増えており、今年は過去最高の年間300万人を突破する見込みだ。また、今年8月8日にLCCのピーチ(Peach Aviation)の羽田空港~桃園国際空港(台北)線が就航したり、チャイナエアラインの熊本~高雄線の定期チャーター便が10月25日から定期便になったりするなど、日本と台湾を結ぶ定期便も着実に増えてきている。


 こうした状況を踏まえ、台湾では日本の観光プロモーションが盛んになってきている。「台北国際トラベルフェア」も観光のプロモーションにはうってつけで、今年の「日本ゾーン」は、従来の会場1階だけでなく、2階にも拡大され、過去最高の136ブースに63の団体・企業が出展する。「免税制度が拡充されたことから、ショッピング関係の出展団体が増え、LCC就航などにより個人旅行が増えていることから、レンタカー等の交通機関、日本国内の旅行会社や、個人旅行の情報冊子などを発行している広告代理店などの出展が増えている」(公益社団法人日本観光振興協会の村上旭氏)

 出国者数の増加に伴い、台湾人観光客のニーズも多様化し、ショッピングや食べ歩きがメインで、観光はついでというスタイルも増えてきている。今回出展する「ドン・キホーテ」や「東京駅一番街」は、台湾人がショッピングや食べ歩きでよく訪れているスポットだ。また、個人旅行者も増えており、交通費を安く抑えられるJRや私鉄の外国人向けパスを利用する人も少なくない。交通関連では、「JR東日本」「JR西日本」をはじめ、関東圏の「東京空港交通(空港リムジンバス)・はとバス」「京成電鉄・京成バス」「東急グループ」「東武鉄道」「小田急電鉄」、関西圏の「南海電鉄」「阪急阪神グループ」「近鉄」に加え、「全日空」が出展する。それから台湾の運転免許保有者が日本で運転するための制度があり、台湾の運転免許証があれば、簡単な手続で日本での車の運転ができるようになっているため、レンタカーで日本の旅を楽しむ台湾人も増えてきている。過去に日本のレンタカー会社の出展はなかったが、今年は「ニッポンレンタカー」が初出展する。

会場でさまざまな日本を体験
 もちろん観光のプロモーションにも力が入る。例年通り「公益社団法人北海道観光振興機構」「東北ブロック広域観光振興事業推進協議会」「関東ブロック広域観光振興事業推進協議会」「藤沢市観光協会」「中部広域観光推進協議会」「静岡県」「飛騨高山」「泉州観光プロモーション推進協議会」「奈良県」「三重県」「山陰山陽観光推進協議会」「四国ブロック広域観光振興事業推進協議会」「九州観光推進機構」「大分県」「沖縄県」など、北は北海道から南は沖縄までのおなじみの顔ぶれがずらり。今年は新たに「千葉県」「栃木県」「岡山県」「魚津市」「足利市・足利市観光協会」が初出展する。


 会期中は実際に日本各地の観光資源や文化などに触れてもらおうと、各ブースや特設ステージなどでミニイベントも行われる予定だ。「東北の民族芸能を通じて東北を知ってもらうため、盛岡さんさ踊り(岩手県)やねぶたまつり(青森県)などを再現する」(公益社団法人日本観光振興協会東北支部の廣瀬浩子氏)


 また、会場ではさまざまな体験も準備されているようだ。「個人旅行の御客様に興味をもっていただいているテーマを大きく取り上げ、女子旅をおしていることから、ブースの中でネイル体験なども実施する」(沖縄観光コンベンションビューロー台北事務所の林秀佳氏)
 かつては会場で単に観光関連のパンフレットを配って説明するというところが多かったが、年々、日本ゾーンの出展者が増えるに連れ、さまざまな趣向を凝らしてプロモーションを行うところが増えてきている。会期中は各地のゆるキャラも会場に現れると聞いている。今年の日本ゾーンはさらににぎやかになりそうだ。

開催情報
期日:2015年11月6日(金)-9日(月) 
会場:台北世界貿易センター展覧館一館、一館2階(台北市信義路五段5号)
三館(台北市松壽路6号)
お問い合わせ:+886-2-25979691(台湾観光協会)
オフィシャルサイト:www.taipeiitf.org.tw

一般参観の時間:
11月6日     正午12時から午後6時まで
11月7、8日  午前10時から午後6時まで
11月9日   午前10時から午後7時まで

入場料金:
大人NT$ 200 (大人および身長150センチ以上子供)
優待票NT$150 (身長120~150センチの子供および65歳以上の方)
愛心票NT$100 (身障者および介助者1人、要証明書)
※混雑が予想されるため、120センチ以下のお子様のご入場はご遠慮ください