美食特集ーーいま「台湾麺」が熱い! | 台湾観光のブログ

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いま「台湾麺」が熱い!    

台北の名店特集

企画構成/朱佳雯  文/朱佳雯‧劉宛昀  写真/宋育玫‧張馨尹


「麺」は、「飯」と並ぶ食の主役。生地や具材がバラエティに富むことから、台湾に豊かな麺食文化をもたらしている。麺料理は庶民の味でありながら、高級ホテルのメニューにも登場する。ここ数年、台北には食材やディテールにこだわるハイグレードな麺料理店が次々にオープンしている。今号では、台北市を代表する麺の最新トレンドをご紹介する。


遇月全


オーストラリア産和牛骨なしカルビセットNT$1280

2014年末に開店した遇月全は、レトロチャイニーズスタイルの内装が印象的な、高級志向の牛肉麺店。遇月全の三文字は店長蔡富伍の家族の名前から取ったもので、家族愛がうかがえる。子供の時から牛肉麺が大好きだった蔡富伍のために、母親が練り出した家伝のレシピが、店の牛肉麺のベースとなっている。子供の頃から試食係を務めてきた蔡店長のこだわりは相当なもの。牛肉の品質を厳しく要求するのみならず、スライスした牛肉を湯にくぐらせて麺と合わせるなど、食べ方にもこだわりがある。


小碗牛肉麺NT$250

遇月全の一番のこだわりは食材。手打ち麺は、コシがあって歯ごたえがよく、細麺と太麺を選べる。スープは牛骨・牛バラ・牛スジ・ハチノスを順に最低13時間煮込んで、特製豆板醤を加えたもので、甘味とピリ辛味が見事にマッチ。セットの場合、台湾・アメリカ・オーストラリアの異なる部位の牛肉が用意されていて、お好みの部位を選べる。まず、とろ火で煮込んだ「三宝」、すなわち牛バラ・牛スジ・ハチノスを試したい。それから、薄切り牛肉を麺にのせ、スープをかけていただく。そして、薄切り牛肉を湯にくぐらせる。三つの食べ方にはそれぞれの良さがある。初めての来店で、セットだと予算オーバーしそうな場合は、「小碗牛肉麺」をどうぞと、店長から一言。


Add:信義区基隆路一段147巷5弄44号
Tel:+886-2-27455959
Open:月曜-金曜11:30-14:30、17:30-22:00
     土曜・日曜11:30-22:00
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:なし


双人徐 Shuang Ren Hsu


精品炸醬麺 NT$138
別途NT$150追加で酒類とのセット可

祖母から受け継いだ中国伝統の炸醬(ザージャン=肉味噌)を売り出そうと兄弟が2009年にオンラインショップをスタート。2012年にリアル店舗を設け、三代にまたがる徐家伝来の炸醬を使った麺を世に出した。湖南出身の祖母がつくる炸醬は家族や友人たちから絶賛されていた。その製法を三代目の兄弟が受け継ぎ、企業管理を学んだ兄と、料理好きの弟により、「双人徐」ブランドが立ち上がったのである。


番茄肉末麺 NT$208
別途NT$150追加で酒類とのセット可


「双人徐」のザージャン麺の価格は他店より高めだが、食材と作り方にこだわりがある。認証を得た低脂肪豚ミンチ・有機豆干・エクストラバージンオリーブオイルを使用し、野菜スープや特製甜麺醤を組み合わせる。適度な厚さでコシがある幅広麺は、ソースがしみ込むことによりさらに味わい深くなる。また「双人徐」のうれしいところは、アルコールとのセットメニューがあること。ソムリエが選んだアルゼンチンワイン「Dona Paula Los Cardos」は、ザージャン麺とぴったり。モダンでシンプルな店内で、ワインで中国乾麺。東西の飲食文化の見事な融合だ。「番茄肉末麺」は、やや酸味のあるトマト風味で、白ワインとよく合い、女性に人気。日本での商品展開も計画中とか。




「双人徐」大直麺吧
Add:中山区敬業一路128巷45号
Tel:+886-2-85011180
Open:日曜-木曜11:30-1:00
     金曜・土曜‧休日11:30-2:00
Web:www.shuangrenhsu.com
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:1人NT$200



十里安


蛤蜊絲瓜煨麺NT$250

リタイアした貿易商が娘と2012年に開店。麺を主とする中華レストランチェーンで、現在台北・新北両市に七つの支店を展開している。中華・日本・欧風料理をそれぞれ得意とする調理師が、アイデアを出し合って新しい麺料理を開発しており、人気の小籠湯包などを求めて外国人もよく訪れている。
 
お薦めは「蛤蜊絲瓜煨麺」。煮込み麺の一種で、肥えたハマグリと肉質のしっかりした澎湖産ヘチマを使用する。豚骨と廃鶏を半日かけて煮込み、だしを作っておく。注文を受けてから食材を入れてとろ火でさらに15分煮込み、麺に味をしみこませる。ヘチマとハマグリの旨味が生み出すコクが素晴らしい。



川味嗆麺NT$80

辛党には四川風味の「川味嗆麺」がお薦め。夏は食欲がそそられ、冬はお腹が温まる。前菜は「梅子蕃茄」が人気。粒が揃ったミニトマトの皮をむいて、一晩蜂蜜や梅と数時間漬けこむと甘酸っぱくてジューシーな逸品に。



「十里安」忠孝店
Add:大安区忠孝東路四段52号2階
Tel:+886-2-27312086
Open:11:30-14:30、17:30-21:30 旧暦春節前後休業
Web:www.shihliannoodle.com.tw
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:なし



焱麻堂


麻婆豆腐麺NT$120

台湾料理の老舗「青葉」が、今年3月に初の試みとして、四川料理の「焱麻堂」をオープンさせた。四川レストランといえば高級なイメージがあるが、「焱麻堂」は手頃な価格で本場の麺料理・小皿料理を提供している。その主なメニューは、宜賓燃麺・缽缽鶏・重慶小麺・薑鴨麺・夫妻肺片・鍋魁など日本人には馴染みのないものばかり。まさに知る人ぞ知る四川の本物の味が待っている。シェフはもちろん四川人。食材は台湾産を使用しているが、サンショウとトウガラシは四川から空輸するこだわりだ。


「麻婆豆腐麺」は、四川名物の麻婆豆腐と麺をコラボさせたアイデアメニュー。つるりとした軟らかい豆腐と麺の食感が絶妙にマッチ。だしは牛肉を煮込み、コシのある卵入り麺にからませ、特製ラー油とサンショウが全体を引きしめている。「麻醤油麦菜」は薄く切ったキュウリで水耕栽培の油麦菜(俗にいうA菜)を巻いて、ゴマだれをかけた有名な前菜。新鮮な油麦菜は、かむと水分がにじみ出し、口の中に爽やかさが広がる。小皿料理の「麻辣腐竹」は、モチモチ食感の豆腐皮(湯葉)に、特製ラー油・花椒油・四川唐辛子をあえたもの。適度な辛味がお酒のお摘みに最適。



「焱麻堂」忠孝店
Tel:+886-2-27782200
Add:大安区忠孝東路四段205巷7弄13号
Open:11:30-23:00(LO:22:00)
予約:可/カード:不可/サービス料:10%/ミニマムチャ―ジ:なし


五ツ星ホテルの最高級牛肉麺
Howard Taipei台北福華大飯店

福華大飯店「麗香苑」の牛肉麺は丹念な作業を繰り返して作られる。まずオーブンで焼いた香料と調味料など計十種以上の食材をさっと炒めてから、大きな鍋で、半日茹でたサトウキビ・リンゴ・トマト・タマネギ・牛肉、さらに牛骨を加えて8時間煮込んでスープの準備が完了する。注文を受けてからゆでる麺に厚さ1センチほどある台湾産黄牛の肉と牛スジ筋をのせ、最後に煮卵をのせて、ネギを散らす。さっぱりとした甘味が魅力。

台北福華大飯店 麗香苑
Add:大安区仁愛路三段160号2階
Tel:+886-2-27002323
Web:taipei.howard-hotels.com.tw
Open:6:00-24:00


Sheraton Grande Taipei Hotel台北喜来登大飯店

喜来登大飯店一階にあるバーの牛肉麺は、グルメがひそかに注目する美食であり、また当店蔡辰洋社長のお気に入りのメニューでもある。ほどよい硬さの牛リブと噛みごたえのある牛スジをさっとゆで、ショウガ・赤トウガラシ・八角・サンショウなどで作った特製たれで数時間煮込む。骨付き肉を入れてだしを8時間以上煮込んだら、手打ちの麺と合わせる。手間ひまかけて作るこの上等麺は、毎日数量限定で販売される。

台北喜来登大飯店 The Lounge 
Add:中正区忠孝東路一段12号1階
Tel:+886-2-23215511
Web:www.sheraton-taipei.com
Open:10:00-深夜1:00


Regent Taipei台北晶華酒店


晶華酒店の牛肉麺は評判が高い。中華と西洋の調理法を組み合わせて作られる牛肉麺「繍菇蔵珍牛」は、オーストラリア産牛の骨付き肉とすね肉・台湾産黄牛肉と白ネギ・ショウガ・タマネギ・チンピなどの香辛料を使って、スープを3時間煮込む。黄牛肉以外の全ての材料は、炒めてから清水で余分な脂を洗い落とす。こうすることで、色の澄んだスープができるという。コクのあるスープ、つるりと滑らかな細麺、そしてシイタケは実に絶妙の組み合わせだ。

台北晶華酒店 Azie grand cafe
Add:中山区中山北路二段41号1階
Tel:+886-2-25238000
Web:www.regenttaipei.com
Open:月曜-木曜12:00-22:30、金曜12:00-23:30
  土曜11:00-23:30、日曜11:00-22:30