○西洋ニワトコ
スイカズラ科の落葉性木本エルダー(Sambucus nigra)で、西洋ニワトコ
、elder、bore tree、pipe tree、black elderなどの別名がある。茎、葉、花が利用される。
原産地のヨーロッパのほか、北アフリカ、アジア西部、アメリカに分布する。秋に実をつける。花は芳香があり色は淡い黄白色のミズキのような散房状。果実は黒く熟す。森や荒地に生息するほか、庭木や生け垣などに生育、西洋では庶民にはなくてはならないハーブだったことから、「庶民の薬箱」、「万能の薬箱」などと呼ばれている。
また、エルダー
には魔法使いが住んでいて、家に植えると幸福を招くとか、その木を切ると災いを招くなどの言い伝えがある。 ギリシャ時代より花と果実が発汗剤として用いられ、強壮、不老長寿、インフルエンザや風邪の解熱薬、利尿剤として使用され、現在でもお茶として用いられている。果実は発酵させて、ワインとしても生産されている。成分はフラボノイド、芳香族酸、トリテルペンなどを含む。