織物はとびちり、ひろがれり
鏡は横にひび割れぬ
「ああ、呪いがわが身に」と、
シャルロット姫は叫べり。
シャロットの姫 / A.テニスン
ここのところ翻訳物から遠ざかっていたからか、何か急に読みたくなって
そこで
今年はまだ読んでいなかったA.クリスティのマープルものを✨
でもびっくりしたなぁ 開いてすぐのエピグラフはA.テニスンの詩だった (本文中にもあり)
鏡は横にひび割れて / A.クリスティ
A.テニスンの詩といえば、007スカイフォールでのMのセリフ (「ユリシーズ」からの引用含む) も思い出されるからだ
かつて天と地を動かしたあの強さを我々は失った
だが英雄的な心は今も変わらずに持っている
時代と運命に翻弄され弱くはなったが、
意識は強く、戦い、求め、見いだし、屈服することはない
ユリシーズ / A.テニスン
訳by映画「スカイフォール」字幕
「まるで、なにかを見たみたいな──情景を描写するなんてむずかしいものなのねえ。
この一文を読んでふとあたまをよぎるのは横溝正史の「悪魔が来りて笛を吹く」、そう、江戸川乱歩ふうに言えばあの『悪魔の紋章』のワンシーン
終幕の余韻もまた良し
この余韻が、小説を読み、映画を観つづける一番の理由だなぁ、、
いよいよマープルもの最終作「スリーピング・マーダー」が見えてきた、、