福島登山の2日目。
この日は、浄土平の駐車場に車を停めて、一切経山(いっさいきょうざん)というところに登り、その山頂から魔女の瞳を見学するのであります。
この浄土平のエリアには吾妻小富士と呼ばれる休火山があり、じつはそこには登ったことがあるのであります。
そして、このエリアは温泉ゴールデン地帯でありまして、近隣には温泉マニアがよだれをたらすほどの絶品の温泉が多数あるのであります。
その中で、今回、私は福島県の高湯温泉の玉子湯に宿をとったのであります。
高湯温泉は日本で2番目に硫化水素の濃度が高い温泉でありまして、宿泊するにはたいそう勇気がいるのであります。
なぜならば、この温泉に入った日に著ている衣類は、それはもう、ものすごく硫黄臭くなるからなのであります。
1回、洗濯したぐらいではまったくニオイは取れません。
捨ててもいいような下着を着て、捨ててもいいようなスウェットなどを持っていくのが望ましい‥‥、というような濃ゆい硫黄泉なのであります。
この一切経山は、浄土平の駐車場からなら90分もあれば登頂できる比較的登りやすい雄山であります。しかも、ものすごく景色がよい山として知られているのであります。
みなさんも、YouTubeかなにかで「一切経山登山」と検索してみていただくと、私の歩いた天国ルートが多数アップされていますのでご参考ください。
浄土平からは多数の噴煙が見えます。
ちょうど時期がよく、今回は登りはじめると色づく山が見えます。さらに、小1時間歩くと鎌沼といわれる湖が視界に入り、高原の散歩道は風情が素晴らしいのであります。
さらにしばらく歩き、高台に出ると、吾妻小富士の火口が見えはじめ、それはもう非日常的な景色が広がります。
そして、頂上からしばらく歩いたところに、目指す魔女の瞳こと五色沼が見えるのであります。
五色沼は美しいエメラルド色の湖で、じつに神秘的なのであります。この神秘的な色をつくるのは、おそらく硫化水素であると思われます。
もっと言うならば、この湖は温泉だと思われます。「ならば、つかってみたい」と思うわけですが、もちろん、禁止されております。
その後、登山を終えた私は、いよいよ高湯温泉の玉子湯に向かいました。
ここは女性にやさしい宿で、男性用の露天風呂が1カ所であるのに対し、女性用の露天風呂は2カ所あるのであります。
さらに、玉子湯の由来となった玉子湯源泉を引いた温泉小屋があり、温泉好きにはたまらない宿なのであります。
この日、私は2日間の登山で疲れた足腰を揉んでもらうべく、マッサージさんをお願いしたのであります。
このマッサージさん曰く、「この旅館に来るだけで、温泉に入らなくとも、衣服には硫黄のニオイがしみこみます」とのこと。
たいそう濃ゆい温泉なのでございます。
翌日、私は福島駅でレンタカーを返し、新幹線で仙台駅に向かったのであります。
「大阪に帰るのに、福島から北上?」と思われるかもしれませんが、福島と仙台は意外にも近いのであります。
で、仙台駅から仙台空港へは電車で30分ほどかかりますが、そこから飛行機で大阪に帰ると早いのであります。
もちろん、仙台駅では牛タン定食をたらふく食べて、飛行機では硫黄臭をプンプンとさせて隣に座った人に顔をしかめられながら伊丹空港に向かったのであります。
ちなみに、この高湯温泉、泊まった当日はそれほど硫黄臭はしないのでありますが、時間とともに衣服が激しくにおいはじめるという、あとあとにダメージがくる温泉なのであります。
硫黄臭のついた衣類の洗濯に慣れているうちの奥さまは、とくにニオイの強い衣服はつけ置き洗いをしてくれるのでありますが、それをもってしても、今回は洗濯機を3回まわさなくては取れなかったほどの強力な硫黄臭だったのであります。
なお、硫黄泉の第1位は群馬県・万座温泉です。
万座温泉と、今回、私が行った福島県・高津温泉に行かれる際は、覚悟を決め、勇気をもって行かれることをおすすめいたします。
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