旅の最終日。
この日は三陸海岸を観光する一日として、大船渡を起点に、釜石、宮古方面へと海岸線をドライブし、浄土ヶ浜という場所に着いたのであります。
ここには青の洞窟があるのであります。
青の洞窟というとイタリアのカプリ島が有名ですが、日本でも沖縄、伊豆の堂ヶ島などにあり、青の洞窟マニアの私はついつい引き寄せられてしまうのであります。
ここ浄土ヶ浜の青の洞窟には、ちっちゃなボートに数人で乗り込んで入っていきます。
狭くて奥行きのない洞窟でありますが、海のほうを振り返れば、たしかに美しい青‥‥というよりも緑色が広がっているのであります。
伊豆の堂ヶ島に比べると、だいぶショボい青の洞窟でありました。
しかし、浄土ヶ浜はじつに風光明媚な場所でありました。東日本大震災のときには津波によってかなり荒れ果てたと聞いておりましたが、現在はすっかり景観が戻り、素晴らしいエリアとなっているであります。
駐車場からは少しばかり歩きますが、よい散歩道なので、みなさまにもおすすめいたします。
その後は近くにある三王岩という場所を経由し、北山崎というリアス式海岸を一望できる名所へとやってまいりました。
この北山崎で展望台や波打ち際に行くには、かなり長い階段を下らなければなりません。
前日までの栗駒山の山登りで疲れていた私の足にとって、この階段は登山にも匹敵する登り降りで、けっこうダメージがあったのですが、そのダメージを受けても見る価値のある素晴らしい場所でございました。
なお、この北山崎というところは高台の岬なのですが、とあるおばあさんが海をゆく船に向かい、ハンカチを振っておられました。
海の男に恋をし、一夜の恋に燃えたおばあさんなのでありましょうか‥‥。
北山崎を堪能した私は、龍泉洞といわれる鍾乳洞に向かったのであります。
日本全国津々浦々、けっこう多くの鍾乳洞に潜ってきた私でありまして、鍾乳洞といわれるとついつい行ってしまうのであります。
そして、鍾乳洞はだいたいどこでもアップダウンがきつく、足腰に自信がないとえらい目にあります。
覚悟はしていったものの、やはりこの龍泉洞もけっこうアップダウンがあり、北山崎の階段で疲労していた私の足腰はここでトドメを刺されたのでありました。
ということで、このあとはレンタカーで盛岡まで行き、大好きな温泉付き宿のドーミーインで疲れ切った足腰を癒し、さらにマッサージのお兄さんに1時間、こってりと揉んでもらったのであります。
ちなみに、マッサージ師さんといえば、私のふくらはぎにはまだまだ筋肉が残っており、「年齢のわりにすごいですね」と言われることがたまにあり、図に乗っているのであります。
なにぶん、この巨体で登山するには多少の筋肉がないと体が持ち上がらないのであります。ただ、筋肉で登るスタイルは、筋肉が疲れるとバテてしまうので、長距離登山には向いていないようなのであります。
さて、翌日は盛岡から東京まで東北新幹線でひとっ飛び。
年内最後の東京講演会をこなし、アシスタントやスタッフのみなさんと打ち上げもして、東海道新幹線に乗って大阪に帰ったのであります。
1日で盛岡─東京を移動し、東京でひと仕事し、ふたたび新大阪まで移動し、自宅に帰るという強行軍であったのであります。
その後の2日間は家で爆睡し、溫泉とマッサージに時間を費やす日々であったことを、懺悔とともに書き残す次第でございます。
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