いつも書いていることですが、私は激しい過疎の村に住んでおります。
今年64歳になるのですが、私の住むエリアでは40年前からずっと最年少なのであります。
会社にいるときなんかはちょっと偉そうにしているわけですが、村では「準ちゃん」と呼ばれ、若手としてコキ使われているのであります。
心理学用語でいうところのパシリなのであります(ウソです)。
そんな若手である私に、わが村の自治会長さんから携帯に直接電話をいただいたのであります。
携帯に直接なんてロクなことではないだろうと思いながら電話に出ると、自治会長さんはこうおっしゃったのであります。
「準ちゃん、今年の総会なんやけど、議長してくれへん?」
「え、議長ですか‥‥?」
「そう。議長してもらえる人がなかなかいないんで、準ちゃんにしてもらおうと思って‥‥」
私どもの村には総会と呼ばれる会議が年に1回あり、村の役員を決めたり、決算報告をしたりするのであります。
村の自治会はけっこう立派な行政機関で、町の自治会とは比べものにならないぐらい資金力もあり、行事などに充てられる予算も多かったりするのです。
とはいっても、だれだってそのような役はやりたくないのであります。が、だれかがやらないと総会が締まらないので、貧乏くじとはいいませんが、順番にその役が回ってくるのであります。
もちろん、ほとんどの人が議長なんてするのは初めてであり、どのようにすればよいかがわかりませんので、カンペなるものが存在します。
議事の進行の横に議長がしゃべるセリフが書いてあるのですが、それはもう、ほぼ読み上げればことが足りるというぐらい完ぺきなシナリオになっているわけです。
ただ一点、困ることがあるのであります。
それは、議長が「どのように総会を進めていきましょうか?」とみなさんに問いかけ、「恒例により、議長一任!」と声をかけていただかないと、先に進めないということなのであります。
ここで議長は「議長一任されましたので、では‥‥」と議事を進行していくわけですが、もしも、「恒例により、議長一任!」の声がかからなかったとしたら、総会が固まったまま動かなくなってしまうのです。
で、聞いたのであります。
「仕込みはあるのでしょうか? だれか、言ってもらう人とか決めてます?」
「いや、それは‥‥。例年、だれかが言ってくれるから」
不安なのであります‥‥。
だれかうちの近所の人に頼んでおこうかと思う今日このごろですが、そんなことすると、言いふらされるに決まっています。「準ちゃんに頼まれたからねー」などと。
そうすると、ただでさえいじられやすい私がもっといじられることになってしまいます‥‥。
したがって、このあたりはプロセスを信頼し、なにが起こるかは当日に委ねようと思っている今日このごろなのであります。
ちなみに、現在、村の役員をしていただいている方々は、ほとんどがまだ現役でお米をつくっておられる世代であります。
日本では、ほとんどの農家を若い人が継ぎません。経済的にやっていけないからなのであります。
いま、うちの村でお米作りをしている世代のみなさまが農業をすることができなくなると、日本の米の生産量はおそらく現在の5分の1程度になるともいわれています。
昨今は営農組合という組織を作り、多くの米を作れなくなった農地をなんとか維持しているわけですが、その営農組合で活躍されている人たちもほとんど60代後半から70代。若手がほとんどいないのであります。
また、お百姓さんの仕事は一人ではなかなかできず、協調性が求められます。
たまに「会社勤めは自分には合わないから‥‥」と農家への転身を図ろうと町の人がいらっしゃることもあるのですが、田舎の農家は会社勤めよりも協調性が求められるので、意外とストレスが多かったりいたします。
今後、日本の米作りはどうなっていくのでしょうか‥‥?
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