去る2月14日に64歳の誕生日を迎えたのであります。
そして、誕生日プレゼントとして、私は3日間、放牧されたのであります。
お小遣いと2泊3日という時間を使い、好きなところに行っておいでという素晴らしいプレゼントなのであります。
いつもならば飛行機に乗ったり、電車に乗ったりしていくのですが、今回は自分の車で行ける範囲で行動することに決めたのであります。
行き先は、島根県と鳥取県。
一見、遠いように見えるのですが、この2つの県の県境にある米子まで、高速道路を使うと家からなんと3時間で着けるのであります。
そして、今回、行きたかった場所は、米子からさらに高速と一般道を1時間半ほど走ったところにある温泉津温泉(ゆのつおんせん)だったのであります。
この温泉は、激アツの食塩泉として有名です。
熱湯とぬる湯があるのですが、熱湯が47℃、ぬる湯が44〜45℃ですので、けっしてぬるくないぬる湯なのであります。
この激アツの食塩泉、ものすごく効くのでありますが、そんな熱いお湯につかれるのだろうかと思う人も多いことでしょう。
しかし、ご近所の銭湯などを思い浮かべていただくと、おじいさんやおばあさんが「よくそんな熱いお湯につかれるものだ」と思うようなお湯につかっているのを見たことがある人は多いのではないかと思います?
じつはわれわれのような年寄りになると、痛点の感度が若い人の半分になると言われています。つまり、熱さを感じる感覚も鈍くなっているがゆえに熱湯に入れるようなのです。
私もいろいろと刺激がほしいお年ごろなので、このような刺激強めのお湯に憧れるのであります。
そしてもう一つ、今回の旅行ではせっかくこのエリアに来たのだからと、どうしても行ってみたいところがあったのであります。
ということで、1日目。いつものことながら興奮しすぎて朝4時に目が覚めてしまい、近所の24時間レストランで朝食をとり、5時に出発したのであります。
今回、行きたかったところとは、鳥取県米子のもう少し先、境港にある水木しげるロードと呼ばれるところなのであります。
このエリアには『ゲゲゲの鬼太郎』のモニュメント、一反もめんやぬりかべ、ネコ娘などの妖怪の像がいたるところにあるの
であります。
町そのものが『ゲゲゲの鬼太郎』の世界になっていますので、銀行ATMの近くには「妖怪に暗証番号を聞かれても、けっして教えないでください」という注意喚起の看板が立っていたりいたします。
お菓子屋さんにはゲゲゲの最中があったり、居酒屋は妖怪酒場になっていたりと町全体が鬼太郎の世界で、神社までもが妖怪神社となっているのであります。
それはもう、64歳のいいオヤジさえワクワクしてしまう町なのであります。
町の一角には水木しげる記念館があり、そこでは鬼太郎やねずみ男と記念写真が撮れたりするのであります。
ただ、この日は大雨で風も強く、日曜日であるにもかかわらず、本当に人が少なかったのであります。
ということで、かわいそうなぐらい手持ち無沙汰な鬼太郎とねずみ男の二人。
肩を組んで写真を撮ってみようと思いきや、二人の前に青いテープが渡され、中に入らないようにと怒られたりするのであります。
「おれしか客いないのに‥‥」
館内にはゲゲゲグッズを売るミュージアムショップもあったりして、それはもう、ムダなものを買いたくてしょうないわけです。
そんな中に、ものすごく気に入ったものがあったのですが、「これは売りものではありません」と言われ、買えなかったのであります。
が、のちのち考えてみると、あんなものを買って帰ったら、家で怒られること間違いなし。あぶないところでありました‥‥。
とはいえ、ついついいろいろなものを買ってしまい、帰宅後はやはり、「ガラクタばっかり増やしてーー」と怒られたことをご報告する次第でございます。
つづく
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