夏の登山&温泉旅行の最終日。
前日、八甲田山に登ろうとロープウェイ山頂駅まで行ったものの、あまりの荒天に登山を断念し、引き返さなければならなかったのであります。
「きょうもあまりよい天気ではないのだろうなぁ‥‥」
そう思って目覚めてみると、なんと、とてもよいお天気なのであります。
この日は夕方の飛行機で大阪に帰ることになっていたので、八甲田に登り、降りてくるぐらいの時間的な余裕はあるのであります。
ただ、ロープウェイ乗場のスタッフの人に確認しないと、山上はどうなのかはわかりませんので、とりあえずレンタカーでそこに向かい、チケット売場のおねえさんに聞いたのであります。
「きょうの天気はどうですか?」
「いいお天気だと思いますよ。雲が若干あるけれど、登山にはなんの問題もないでしょう」
「おお!」
ただ、問題もあるのであります。
先週もお話ししたとおり、酸ヶ湯温泉からロープウェイ乗場は約6.5km。
そこまでレンタカーでやってきたわけですが、ロープウェイで八甲田の山上に登り、下山道を下っていくと、その降り口は酸ヶ湯温泉のすぐそばなのであります。
つまり、レンタカーをピックアップするには、6.5km歩いてロープウェイ乗場まで戻らねばなりません。
もしくは日に3本だけあるバスに乗る手もあるのですが、その時刻がわからないのであります。というのも、コロナにより、ネットで調べて置いた時刻表とまったく違っているようなのです。
そこで、酸ヶ湯温泉に電話して教えてもらったのであります。それによると、どうもバスは12時半ごろにある模様。そして、次が15時前(従業員のみなさん、なぜかうろ覚え)。
ここから三沢空港まで2時間はかかるので、15時前のバスでは間に合わないのであります。
ここで、持参した登山地図で八甲田山歩きのコースタイムを見たところ、2時間半はかかるのであります。
ロープウェイ乗場で話を聞いたり、酸ヶ湯温泉に問合せをしたりのなんやかやがあったので、このとき、時間は朝の10時。12時半ごろのバスに乗るには、コースタイムにギリギリなのであります。
しかしながら、このコースタイムというのは、健康な若者が山を歩いたときの時間であり、糖尿病を患った62歳のおじさんが歩くタイムではないのであります。
で、ふたたび酸ヶ湯温泉に電話したのであります。
「12時半のバスに間に合わなかった場合、タクシーを呼んだら来てくれますかね?」
酸ヶ湯のおじさんはこう答えられました。
「タクシーは青森市内からなので、5,000円は乗ってあげないと来てくれないです」
「むむむ」
せっかくの好天、めったに来られない八甲田‥‥。しかし、万が一、バスに乗り遅れたら、タクシーに5,000円以上は支払わないといけない‥‥。
ここはギャンブラー平がギャンブルに出たのであります。当然、下山にも気合いが入ります。
景色はきのうとはうってかわって、「素晴らしい!」、「美しい!」の感嘆詞しか出ないのであります。
しかしながら、気が急くわけで、その美しい景色を堪能する間もなく、バスの時刻に間に合うようにとがんばって下りに下ったのであります。
その結果、膝をガクガクさせながら、12:20に酸ヶ湯に降りたのであります。
そして、バスの時刻表を見たら、次のバスは12:50になっておったのであります。
「もうちょっとゆっくりと下れたな─」
そして、バスでロープウェイ乗り場まで行き、レンタカーをピックアップ。その後は三沢空港近くの温泉銭湯でひと汗流し、大阪に帰ったわけなのであります。
ちなみに、この日は夜の21:00からニコ生の生配信がありまして、まったくもってゆっくりとはできなかった旅行の最終日でありました。
とはいえ、今回はしっかりと歩けて、行きたかったところにはすべて行けて、大満足な旅行でした。
気分は上がり、血糖値は下がったのであります。