手術後のリハビリを兼ねて、奥日光の『手白澤温泉』に行くことにしたのでありますが、『女夫淵温泉跡』から2時間半歩かなければたどりつかない温泉なのであります。
ところが、あまりによろこびいさんでいたせいか、これから2時間半も歩くというのに、ランチもとっていなければ、おにぎりの一つも買っていなかったことに気づいてしまった私‥‥。
なんとか1軒だけそば屋が開いているのを見つけてランチにありついたものの、近所に食料品店はないことがわかったのであります。
「これはもう、あきらめるしかないのか‥‥」
そう思いながら駐車場に向かっていたとき、1軒の酒屋が目に入ったのであります。
「お、酒屋さんならつまみの缶詰でもあるのではないか?」
のぞいてみたところ、カップ麺やらクッキーやらにまぎれ、菓子パンが売られていたのであります。
「助かった!」
ここでゲットした3個の菓子パンが、このあとの山道で重宝したのであります。
そして、女夫淵の駐車場に着いたのは11時半ごろ。まずは2時間ほどかけて、『加仁湯』という温泉宿まで歩くのであります。
この『加仁湯』までは平坦な遊歩道で、そこから『手白澤温泉』に行くには、さらに30分ほどかけて1.7kmほどの急勾配を登っていかねばならないのであります。
ということで、駐車場を出たところ、平坦であるはずの遊歩道がいきなり上りの階段になっているではありませんか。
「登山道じゃん‥‥!」
けっこうな登りを10分少々歩くと、今度は激しい下りになっており、その向こうに吊り橋が見えるのであります。
そのあたりから平坦な道になるのかと思いきや、けっこうなアップダウンの繰り返し。足腰がダメージを受ける遊歩道なのであります。
「この道を遊歩道と呼んでいいのだろうか‥‥?」
といって、登山道というほどの激しい登りはなく、川沿いの道を気持ちよく歩けるコースなのであります。ほとんど人とすれ違うこともありません。
あとで知ったのですが、じつはこの道を行くと最初に着く『八丁湯』が最近は月火と連休をとっていて、この日は月曜日だったのであります。かつ、以前の私がそうであったように、『加仁湯』に泊まる人はほとんどが送迎バスを使うので、この道を歩く人はあまりいないようなのであります。
その後、写真を撮りながら、休憩をとりながら、2時間半ほどで『加仁湯』に到着し、ひとっ風呂浴びたのであります。
ここのお湯はものすごくとろみがあり、なめるとややしょっぱい食塩泉に、硫黄がたっぷりと入っているのであります。
いろいろな泉質のいろいろな浴槽があるので、本来ならゆっくりしたいところなのですが、ここからキビしい登りの1.7kmを歩かねばならないので、まったりするのは禁物と、30分ほどで切り上げたのであります。
そして、ラストスパート。
本来なら、30分ほどで着くといわれているのですが‥‥。
みなさん、不動産広告によく「駅徒歩7分」とか「スーパーまで5分」と書いてありますよね。
が、実際に歩いてみて、「駆け足じゃないと、着かねえんじゃね?」と思ったりしたことはありませんか?
今回の「徒歩30分」も、トレイルランの人ならいけるかもしれませんが、還暦オヤジや普通女子はぜったい30分じゃ着かないと思える激しい登りでありました。
約50分かけ、息も絶え絶えになって、『手白澤温泉』に到着したのであります。
その後、入った温泉は、泉質がよいからなのか、これだけ歩いてきたからなのか、それはそれはとても気持ちのよい温泉だったのであります。
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