胆石手術からの退院後、主治医の美人先生から「歩け、歩け」と言われていたので、リハビリがてら、日光の奥の奥鬼怒温泉郷の『手白澤温泉』に行くことにしたのであります。
奥鬼怒温泉郷に行くときは、『女夫淵温泉跡』まで行き、駐車場に車を置いたあとは、宿の送迎バスで行くか、遊歩道を2時間半ほど歩いていくかのいずれかなのであります。
4軒ある宿のうち2軒が送迎を行っており、私はそのうちのいちばん大きな宿である『加仁湯』に宿泊したことがあるのですが、当時はデブだったために送迎バスで直行したのであります。
しかし、今回は遊歩道を2時間半歩くのであります。
4軒のうち『八丁の湯』と『日光澤温泉』では日帰り入浴ができるのでありますが、今回の宿の『手白澤温泉』は日帰り入浴も送迎もしておらず、歩いてこられる人のみが泊まれる宿なのであります。
しかも、以前は一人泊まりができなかった宿なのですが、コロナのせいか、最近は多少割高なれど、1人でも泊まれるようになっているのであります。
さて、6月20日の夜、私は渋谷のホテルに泊まっておりました。
その夜は事務所でYouTubeライブを行い、次の日の朝、日光に向かうこととしていたのですが、日光といえば、浅草から東武日光線で行くものとばかり考えておりました。
しかし、よく調べてみたところ、新宿7:31発のJRの特急『日光1号』という列車が出ていることを知ったのであります。
どうも、この特急、大宮の向こうまではJRとして走り、その後、東武電鉄の線路に乗り入れて日光に行くようなのであります。
というわけで、当日はこの列車に乗り、9:18に日光の一つ手前の下今市駅で下車し、レンタカーを借りて約1時間半のドライブで女夫淵温泉跡の駐車場に向かったのであります。
最近、胆石手術に備え、六甲山を駆けまわり、しっかりと足腰を作ってきた私はこの温泉行脚が楽しみで仕方がないのであります。
あれほど歩くことがいやだった私が、歩くことが楽しみになるとは‥‥。
人生はなにがどうなるかわからないのであります。
しかし、あまりにも楽しみすぎたおかげで、私はとても大事なことを忘れていたのであります。
「ランチ、どうしよう‥‥!?」
2時間半も歩くのだから、ランチはしっかりとっておきたいのでありますが、そのころ走っていたのは、あと30分ほどで女夫淵駐車場に着くというあたり。
今市の市外を抜けるともうそこは峠道であり、どう考えてもコンビニなどなさそうなエリアなのであります。以前はドライブインもあったようですが、軒並み閉鎖されているのであります。
「ヤ、ヤバイ‥‥」
そんな折、1軒だけそば屋が開いているのを見つけたのであります。
で、なんとかそばにありつき、お店の人に聞いたのでありますが、残酷なお返事が帰ってきたのであります。
「このへんに、食料品を売っているようなお店はありませんか?」
「なんにもないですね」、と。
途中でおなかが空いたときのために、おにぎりの一つでも、菓子パンの一つでも、リュックの中に入れておきたいのでありますが‥‥。
「うーん、これはもう、あきらめて歩けということなのか‥‥」
不安いっぱいのまま、次週につづく。
告知 7/18(日)20時からYouTubeライブをします
7/17(土)23:59分まで質問受け付けておりますよ