手術から3日後の月曜日、いよいよ退院することになったのであります。
午前中の早い時間に主治医の美人先生が診察に訪れ、傷口を見ながら、「これならもう、退院してもいいでしょう」と許可を出していただいたのであります。
(それにしても、なぜ、あのおじさん先生からこのカワイイ美人先生に執刀医が代わったんだろうか‥‥)
疑問に思った私は、病院のホームページでちょっと調べてみたのです。すると、どうもこのカワイイ美人先生はこの病院の外科の中では、いちばん若く、序列もいちばん下であったようなのであります。
一方、当初、診察していただいたおじさん先生はだいぶベテランで、難しい手術を担当することが多いようなのであります。つまり、さほど難しくない胆石手術は若い先生に任せようということだったようなのであります。
しかしながら、傷口は丁寧に縫っていただいたようで、術後は鎮痛剤を一度も使うことなく順調に回復できたのであります。
ただ、先生が言うのであります。
「平さん、温泉は1週間は控えてね。でも、多少痛くても、毎日、歩くことはしっかりね」
つい、こう聞いたのであります。
「先生、温泉がいけないというのは、傷口が細菌感染をするおそれがあるからでしょうか? だとしたら、有馬温泉は海水の3倍もの塩分濃度があり、逆に傷の治りがよいと思うのですが、それでもダメでしょうか?」
この瞬間、先生は医者としての本能で、「この患者は、ややこしいヤツだ」と思われたようなのでございます。
しかし、ひるまずに食い下がる私‥‥。
「食塩濃度が高く、傷の名湯といわれていて、感染症の心配もいらない有馬温泉だけはいいですよね! 有馬温泉以外には、けっして入りません!」
こう押し切ったところ、私の迫力に負けたか、先生の許可をいただくことができた次第なのであります。
「自己責任でご入浴ください」、と。
しかしながら、先生の顔も立てねばいけないので、退院の日は有馬温泉に行くのはやめて、翌日からにしたのであります。
ところで、今回の入院に際して、私は生命保険の入院給付金と手術給付金が合わせて40万円いただけることとなっていたのであります。
実際に支払った費用は入院代と手術代の合計が25万円ほど(個室料金含む)だったので、奥さまに交渉し、余った15万円のうち10万円をお小遣いとしてもらうという許可をもらったのであります。
カワイイ美人先生から、手術後は歩かねばいけないと言われているので、私は以前から狙っていた栃木県日光の奥、奥鬼怒温泉郷の『手白澤温泉』に行くことにしたのであります。
この温泉、途中の駐車場に車を置いて、渓流沿いの遊歩道を2時間半かけて歩かなければたどり着けないのであります。
ほかには、岩手県の八幡平付近の沼めぐりと、青森県の奥入瀬渓流の散策と、八甲田付近の湿原めぐりをしたかったのでありま
す。
この季節ですので、本来ならば、家の田畑の草刈りもせねばなりません。しかし、「重い草刈り機を持って体をひねる動きはよくないので、傷が完全に癒えてからでないといけません」と言われているので、まずはしっかり歩く計画を立てたわけです。
しかしながら、入院期間、事務所をしばらくお休みしておりましたので、仕事も山のように溜まっているのであります。
それを片付けて出かけるとするならば、生放送のYouTubeライブと、YouTubeチャンネルの撮影を兼ねて上京する6月21日以降ぐらいにしか日程が取れなかったのであります。
そのあたりの温泉地の状況を調べてみたところ、なんと、奥鬼怒の手白澤温泉に21日だけ空室があったのであります。
この温泉、もともと6室しかない客室を、コロナ対応で3部屋に限定して宿泊客をとっているのであります。素晴らしい泉質の温泉と、料理がうまいことが有名で、けっこう予約の取れない宿になっていたのであります。
「‥‥21日なら行けるじゃん!」
これはもう、手白澤温泉に呼ばれたとしか考えられないのであります。
じつは翌日の火曜日は、夜、研修生ミーティングが入っていたのですが、いまや通信環境さえよければ、Zoomを使ってどこからでも参加できるのであります。
せっかく奥鬼怒までやってきて、急いで山を降りて大阪に帰るのも可哀想すぎるので、この日は日光に宿をとることにしたのであります。
そして、リサーチしたところ、以前から泊まりたいと思っていた『金谷ホテル』がコロナの影響で安くなっていたのであります。
「よし、日光で決まりだ!!」
このつづきは、次週からの「奥日光リハビリ行脚」で!
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