2時間半以上の厳しい道のりを歩いて到着した『手白澤温泉』。
この宿は正確には『手白澤温泉ヒュッテ』といいます。というと、山小屋をイメージしがちですが、実際はとてもきれいな全6室の日本旅館なのであります。
コロナのこの時期は3室のみの予約をとっての営業なので、温泉はいつも貸し切り風呂のような状態です。浴室にシャワーはなく、壁から温泉が湯滝のように流れあふれていて、それを使って頭や体を洗ったりするのであります。
このお宿、Wi-Fiは完備されているものの、部屋にテレビ等は一切なく、ゆっくりと静養できる環境なのであります。
さらに特筆すべきは、ごはんがズバ抜けてうまいということです。
メインは宿の近くの整流で捕れたイワナの料理とお肉料理。
分厚いワインリストなんかもあって、それはもう本格的な美食の宿といってよいぐらいなのであります。
「できたら2〜3泊、この宿でゆっくりと静養し、近くの山歩きをするのもありだなぁ」
そう思うぐらいこの宿が気に入ったのでありますが、現実はそうはいかず、次の日の朝はあまた女夫淵の駐車場まで3時間ほどかけて歩かねばならないわけです。
ということで、復路はきのうの渓流沿いの遊歩道ではなく、林道を歩いて戻ったのであります。
林道は渓流沿いの道よりも距離は長いのでありますが、歩きやすいので、どちらを選んでも駐車場までの時間は一緒だったのであります。
幸いなことに、この日の天気予報は雨との予想だったのですが、私が駐車場に着くまで曇りのままで、レインウェアを着ることなく過ごすことができたのであります。
この日はそのあと、日光の中禅寺湖付近の観光をすることといたしました。
日光といえば、曲がりくねったいろは坂が有名ですが、あれはほぼ登山道であります。中禅寺湖は日光市内と比べて標高がかなり高く、私たち神戸の人間からすれば、六甲山の山頂に登るようなものなのであります。
そして、標高が高いということは、夏は涼しく、冬は冷え込むのであります。ある意味、避暑地として有名な軽井沢のような場所だといってよいでしょう。
実際、中禅寺湖付近には、昔、イギリスやイタリアの大使館の別荘があったらしいのであります。そして、そこはいま、『英国大使館別荘記念公園』、『イタリア大使館別荘記念公園』と呼ばれる場所になっているのであります。
駐車場からはけっこう歩かないとたどり着けないのでありますが、将来、お金持ちになったら、この別荘ごと買いたいものだと準司が野望したほどの素晴らしいエリアでありました。
観光のあとは『中禅寺金谷ホテル』で日帰り入浴をして、本日の宿の『日光金谷ホテル』に車を走らせたのであります。
私は温泉マニアであり、クラシックホテル・マニアでもあるのであります。
そして、以前から一度は泊まってみたいと思っていた『日光金谷ホテル』が、コロナ禍の時期とあって、とても安いレートで泊まれることを知り、思わず予約を入れたのであります。
その憧れの『日光金谷ホテル』で、19時半から22時過ぎまで研修生ミーティングにリモート参加したのでありますが‥‥。ともあれ、それなりに一夜のホテル・ライフを満喫したのであります。
翌朝はホテルから近い『日光東照宮』まで散歩がてら歩いて観光に行き、有名な“見ざる言わざる聞かざる”のおサルの彫刻や、左甚五郎の名作“眠り猫”、キンキンラメラメの伽藍などを見学したのであります。
が、そのころからお天気は一転、豪雨に‥‥。
「これは、遊んでばかりおらず、大阪に帰って働けというメッセージなのだな」ということで大阪に戻り、その夜のニコ生ライブをこなした次第なのであります。
