私といえばネコ好き、平家はネコ屋敷というのは、私をご存じの方ならよく知っておられることでしょう。
が、じつは、いまほどうちの家にネコがいなかったころは、けっこう犬もわが家に居ついていたのであります。
居ついていた?
そう、その当時は、野良猫も野良犬もよくうちのまわりにいたのであります。ところが、20年ほど前から、野良犬はぱったりと見なくなってしまったのであります。
もっというならば、私が子どもだったころは、犬をつないで飼う家などほとんどなく、犬は放し飼いだったのであります。
私が小学校に通うときなどは犬も一緒に学校まで来て、下校時も迎えにきてくれて、一緒に帰るという暮らしだったのであります。
それも、わが家だけでなく、だたいどこの家もそうだったので、子ども10人が集団登校していると、そのうしろに7〜8匹の犬も集団登校していたのであります。
小学校の校門のまわりにはいろいろな犬がたむろしますので、そこで出会った犬同士が恋に落ちることもあり、もう、いきなり押し倒しちゃったりする情熱的なカップルもいたりしたのであります。
ちょうどそのころ、うちの家の付近にものすごくデカい秋田犬の野良犬がやってきたのであります。あんパンなんかをあげたところ、すっかりわが家になつき、うちの家にほぼ住みついているような状態になったのであります。
その当時、わが家にはメスのパグ犬がいたのでありますが、このパグ犬のほうはつないで飼っており、野良犬の秋田犬だけがフリーな状態だったのであります。
そして、しばらくすると、どうやらパグ犬が妊娠した模様‥‥。
おなかが大きかったときはだれの子かはさっぱりわからなかったのでありますが、それはもう立派な2匹の秋田犬を産んだのであります。
これでお父さん犬がだれかは判明したのでありますが、このお父さんはフーテンの秋田犬だったので、そのころにはまたどこかに行ってしまったのであります。
その後、パグ犬のお母さんと子犬が遊んでいるのでありますが、子犬が育ってくると、お母さんも子どもも大きさが変わらなくなったのであります。
そんなあるとき、新聞配達のおにいさんがうちの秋田犬の子犬をすごく気に入ったということで、「もらいたい」というメッセージをポストインしてくれたので、1匹あげたのであります。
もう1匹は私のお友だちがもらってくれたので、それからしばらく、秋田犬のことは忘れていたのであります。
が、その後、新聞配達のおにいさんにもらってもらった秋田犬が大騒動を引き起こすのであります。
新聞配達のおにいさんは、うちからもらった秋田犬がメスだったので、よそのオスの秋田犬と掛け合わせ、立派な秋田犬の赤ちゃんを産ませようと思ったんですね。
そして、ものの見事に妊娠し、4匹の赤ちゃんが生まれたのでありますが、なんとそのうち1匹がパグ犬だったので、それはもう、びっくり! うちからもらった秋田犬の母親がパグ犬だとはつゆとも知らなかったのであります。
そして、わが家にお問合せに見えたので、言ったのであります。
「いま、あなたの足元にまとわりついているパグ犬が、あの子のお母さんです」、と。
そのころ、秋田犬はもう2m近くの体長にまで成長していたのでありますが、お母さんのパグ犬は50cmほどだったのであります。
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ニコニコ動画で平準司が学長にて
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