出張が多い私にとって、さまざまなホテルに泊まれるのはよろこびなのであるが、とくに温泉付きのホテルに泊まるのは楽しみなのである。
温泉付きの有名どころといえば、『ドーミーイン』と『スーパーホテル』である。
ドーミーインは男女それぞれの浴場があり、午後3時から翌朝10時まで入ることができる。
サウナや水風呂が完備しているところも多く、それはもう、東京や名古屋、福岡といった大都市が、居ながらにして温泉地になったような快適さなのである。
ただ、私と同じく温泉好きのサラリーマンが集まるので、早朝から出勤前の時間のサウナや水風呂はたいそう混み合う。
さらに、ドーミーインは値段設定がやや高い。安い時期で1泊1万円ちょっと、普通は1万5,000円、高い時期には2万円を越えてしまうのである。
一方、スーパーホテルはどんなに高くても1万円を越えることはまずない。
それどころか、安いときであれば6,500円ほどで泊まれてしまう。さらに、朝食が無料である。
スーパーホテルの昔の無料朝食は、サラダ、トースト、コーヒー程度の質素なものであったが、最近はおかずのラインナップも増え、十二分に楽しめるのである。
が、しかし、問題点もある。
ドーミーインのお風呂が男女別にあっていつでも入れるのに対し、スーパーホテルの浴場は一つしかなく、男女が時間による交代制で入ることになっていたりするのである。
つまり、いつでも入れるわけではないのである。
以前、仙台のスーパーホテルに泊まった折、睡眠不足で疲労もたまっていたので、チェックインしたらすぐに大浴場でひと汗流し、夜の講座までの間、仮眠をとろうと目論んでいたのである。
ところが、3時にチェックインしたものの、調べてみると、大浴場の男性の入浴時間は22時からだったのである。仕方なく、部屋でシャワーを浴び、仮眠した。
しかし、せっかく温泉付きなのだからして、好きな時間に入りたい‥‥。
ちなみに、スーパーホテルの男女の入浴時間は日によって違うので、そのあたりのスケジュールの把握も難しいところなのである。
ところで、このブログにも何度も書いたが、かつて、私の東京での常宿は蒲田の温泉旅館『末広』であった。
ここは、東京名物の黒湯（コーヒーのような真っ黒いモール泉）で、とてもよくあったまったのである。
しかし、昨年、この旅館が廃業し、東京でもドーミーインやスーパーホテルのお世話になることとなった。
で、先日も、私の新しい東京の常宿となりつつあるドーミーインに宿泊した。
チェックインしてすぐにサウナと水風呂でひと汗かき、さっぱりとしてお部屋に帰ったのだが、びっくりしたのである。
部屋の湿度計の数字が90%を超えているのである。
もちろん、湿度計が壊れているのだと思った。
が、風呂上がりで暑かったのでエアコンをドライにして除湿してみたところ、湿度計の数字がどんどん下がっていくのである。
当然、お部屋は快適。湿度が70%になったころには、もう寒いほどであった。
基本、私は寝るときはできるだけクーラーをかけないようにしている。しゃべる仕事だからして、乾燥してノドがやられるのがイヤなのである。
そもそも、わが家は神戸市の山間地域にあるので、日中はクーラーをつけたとしても、夜は窓を開けて網戸だけにしておけば真夏でもなんとかしのげる。
先日も、まだ6月だしと、ホテルでクーラーをつけずに眠っていたところ、あまりの蒸し暑さに目が覚めた。
ものすごい汗の量である。
これはいくらなんでもとクーラーをつけたわけだが、湿度計を見ると88%を示していた。
もう、部屋の中がミストサウナ状態である。
部屋にいながらサウナを体験できるとは‥‥。
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