キズモノ | 平準司@神戸メンタルサービス カウンセラー養成・個人カウンセリング・心理学の講演、執筆を行っています!

GW前の休日、いつものように近所のサウナでひと汗流し、一服していたところ、太ももの内側になにやらチクチクとした痛みを感じたのである。

 

われわれのようなセクシーなあんこ型体型の場合、どうしても太ももと太ももがこすれてしまう。

 

そして、暑くなりはじめたこの時期、汗なんかをかくと、こすれた場所にどうしても炎症が起こりやすい。疲れなんかがたまって、たまたま免疫力が落ちたりしていると、おできができる。

 

いまから10年ほど前にも、同じような理屈で脇の下におできができたのである。

 

放っておいたところ、なにやらどんどん腫れ上がり、痛くなってきてしまったので、抗生物質でもらおうと近所の診療所に行った。

 

すると、先生が言ったのである。

 

「平さん、切開してしまいましょう」

 

先生は名医であるのだが、外科の出身であった。外科の先生は、なにかというとすぐ切りたがる。

 

脇の下、そこは私のいちばん感じるポイントである。それを、やさしくなでなでしてもらうならいざ知らず、メスで切り裂くだと!!

 

当然、反対なのである。

 

自慢ではないが、こう見えて、私は痛いことにはすこぶる弱い。拷問なんか受けようものなら、すぐにぜんぶしゃべっちゃうほうなのである。

 

しかし、なんとかその場を逃れようとする私を、先生は看護師と一緒になって抑え込み、あっという間に脇の下に麻酔を注射した。その麻酔がほとんど効かぬまま、メスで切開され、筆舌尽くしがたい目に遭ったのである。

 

名医の執刀であったからして、痛かったのは3分だけ。その後はまるでなにもなかったがごとくに治ったのであった。

 

しかしながら、そのような体験があるので、太もものちょっとしたおできとはいえ、あの診療所にはぜったい行かないのである。

 

「さて、どこの病院に行こう‥‥?」

 

切られるのはぜったいイヤなので、切りそうもない病院を探した。

 

「そうだ、皮膚科だ(^^)!!」

 

皮膚科といえば、塗り薬専門。ここで切られることはまずなかろうと、これまた名医と誉れ高いうちの近所の皮膚科に行った。

 

ここは、巻き爪のときにワイヤーを入れてもらったりとお世話になっている。ほんとうに名医なので予約制をとっており、飛び込みの受診はできない。私がお休みの月曜日、なんとか17時台に1枠だけあったので、そこに飛び込んでみたのである。

 

先生はひと目見るなり、こう言った。

 

「ああ、これね。わかりました。じゃ、すぐ、切開しましょう」

 

「えっ(・ω・);;:

 

けっして切開されないと思っていたにもかかわらず、切開されてしまったのである。

 

太ももの内側である。脇の下同様、準司の感じちゃうポイントである。その大事な場所を、なぜ、人生で2度までも切られるような目に遭わねばならないのであろう。

 

しかも、きれいな女王様なら仕方がないが、私とほとんどトシの変わらないおっさんに、である。

 

はじめにブスリと麻酔の注射をされるのであるが、この注射の前に麻酔をかけてほしいぐらい、これが痛い。

 

「ガマンしてくださいね。これをしないと、10倍痛い思いをすることになりますからね」

 

それはわかっているが、痛いのである。

 

そして、すぐさまメスが入ったが、なんと、痛くないのである。

 

「おお、麻酔が効いているようだ

 

が、しかし、先生が奥までズブズブとメスを入れると、飛び上がるほど痛い。

 

「おお、平さんはデブなので、麻酔が奥まで効かないね。じゃあ、追加の麻酔」

 

ブスッ!

 

「イッテーーーッ!!!」

 

みたいなことをしながら、私の内ももは蹂躙された。そして、ベソをかきながら、ガニマタで帰宅したのである。

 

齢六十にして、キズモノになってしまったのであるえーん

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