野菜の高騰問題について | 平準司@神戸メンタルサービス カウンセラー養成・個人カウンセリング・心理学の講演、執筆を行っています!

どうも、野菜が高騰しているらしい。それも、ものすごーーーく高騰しているらしいのである。

 

うちの家があるところはものすごい過疎の村なので、まわりには田畑と山しかない。

 

うちの村には、コンビニはおろかガソリンスタンドもない。唯一あったデイリーヤマザキも3年前に店を閉めたのである。

 

そのような場所だからして、野菜と米はほぼスーパーでは買ったことがないので、相場がわからないのである。これはうちだけでなく、うちの村の人全員がそうなのである。

 

15年ほど前に、うちの村に土曜・日曜だけ営業する“おもしろ市場”なるものがオープンした。

 

お百姓さんはそれぞれ家で食べるための野菜を作っているが、それがどうしても余るので、この市場に持ち込み、100円とか200円で売っているのである。

 

相場がわかっていないお百姓さんだから、なんでも100円か200円なのである。

 

その市場で、「最近、野菜が飛ぶように売れる。ワシの野菜がウマいからかなぁ?」などというのんきな会話が繰り広げられている。

 

しかし、白菜1玉がスーパーで800円もしているこのご時世にあって、ここでは1200円で売られているので、業者がやってきて買うというのがその実態である。

 

その白菜を業者は1600円ほどで売っているわけだから、お客さんも業者もうれしいわけである。

 

しかしながら、わが村にももちろん、若干ではあるが情報通の若者はいる。

 

その若者がおじいちゃんたちに「値上げしないとダメだよ」と提案したところ、おじいちゃんたちは申し訳なさそうに、渋々、値上げをした。

 

それによって、“おもしろ市場”の白菜は1250円になった。が、そのころ、スーパーでは11,000円近くになっていたので、その後も市場の白菜はものすごく売れたのである。

 

さらに、大根やほうれん草、ねぎ等も相場に関係なく安く売っているので、ものすごく売れる。

 

そうして、午前中で“おもしろ市場”の商品はほぼすべてなくなるのである。

 

そのため、「午前中のレジの当番の人はものすごく忙しく、午後のレジの当番の人はものすごくヒマで不平等だ」という問題が村では発生している。が、しかし、物事の本質とはだいぶかけ離れているように思う。

 

‥‥というような、都会からは隔絶された村に私は住んでいるのである。

 

そして、村の野菜が安く手に入るので、野菜で困っているまわりの人たちに送ってあげるとものすごく喜ばれる。

 

最近、あまり評判がよろしくない社長様は、このときとばかり、人気回復のために“野菜送付センター”の所長になることとしたのである。

 

ただし、前述のように、市場は土日しか営業していないのであるが、私は土日は出張しているか、朝からセミナーをしているかだからして、うちの嫁が野菜を大量買い付けする役を担うハメとなる。

その購買担当員から、このたび、職務拒否の通達が出されたのである。

 

「明美さん、最近、朝早くから野菜を買い占めてるけど、バイトしてる?」などと、村のみなさまからあらぬ嫌疑をかけられたようである。

 

これはヘタをすれば村八分になる恐れもあるであろうと、村ではそろそろ婦人会の重鎮になりつつあるわが嫁は保身を図ったのである。

 

そこで、私が平日の朝、農会の下っ端役員である立場を利用し、近所の農家のおじさんやおばさんを訪ね、野菜を分けてもらうようにしたのである。

 

そして、このたび、その野菜を事務所に持っていったところ、大好評であった。

 

 

ものすごく喜んでいるうちの社員のみんな‥‥、これが冬のボーナスの代わりであるという厳粛なる事実を、このときはまだ知らないのである。

 

   ボーナスが 現物支給であっても

 

       いいじゃないか

 

     メンタルだもの     みつを