長い夏休み | 平準司@神戸メンタルサービス カウンセラー養成・個人カウンセリング・心理学の講演、執筆を行っています!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あせる

 

あんなに毎日毎日、求めあった仲なのに‥‥。

 

こんな関係がずっと続くとは、はじめは思っていなかった。

 

いつか、別れがくることはわかっていた。でも、別れがたく、しつこく求めてしまい、もう3回目が終わろうとしている‥‥。

 

729日のあの夏の日、きみに会って以来、1日も欠かさず、スキさえあればきみに触れていた‥‥。

 

でも、いよいよ別れのときが来た。

 

さよなら、

「ドラゴンクエスト11‥。

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あせる

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あせる あせる

 

★以下、ネタバレご注意!!★

 

そう、今回のドラクエ11、いろいろな遊び方がある深い仕上がりになっていたのである。そのため、1回では物足らず、3回もプレイしてしまったのである。

 

1回目。

 

ただただ先を急ぎ、レベルは十分に上がらず、“勇者のつるぎ”を使うことも知らぬままラスボスと戦い、まったく歯が立たず‥‥。

 

その後、レベルを上げに上げて挑むもまったく歯が立たず‥‥。思わず息子に嘆いたのである。

 

「今回のドラクエは、レベル90を超えてもラスボスに勝てない‥‥」

 

「おれ、レベル74でラスボス倒したけど‥‥?」

 

「え‥‥?」

 

「“勇者のつるぎを使う”はしてる?」

 

上から目線で息子にそう言われ、わけのわからぬまま、ラスボスの戦闘で勇者のつるぎを使ってみた。すると、ラスボスの闇の衣があっという間に溶け、ラクラクと勝利したのである。

 

2回目。

 

カウンセラーのくせに最近あまりやさしくない、にしむらにく嬢、いや、みく嬢に「平さん、鍛冶、ぜんぜんやってないじゃないですか」とバカにされたのを見返してやろうと鍛冶マニアになったのである。

 

本編そっちのけで素材を求める旅をして、ラスボスを倒すというドラクエの本来の趣旨をあざむき、鍛冶で立派な武器を作る物語へと変貌していったのである。

 

そして、レベル99に到達し、それ以上は遊べなくなり、仕方なくゲームを終えたのであった。

 

そして、3回目。

 

カジノにハマり、ヨッチ族集めにハマり、またまた本編そっちのけでその2つに専念していた。これはもう、ほとんど働きに出ず、毎日、競馬やパチンコに通っているオヤジレベルである。

 

「そろそろ、本編やりましょうよ‥‥」という私のハイアーマインドの声にも、「カジノの景品にグリンガムのむちがあるんだよ。1回目も2回目も装備していないんだから、3回目ぐらい装備させろよ」と抗った。

 

すると、スロットマシンでジャックポットが当たり、意外にも簡単にグリンガムのむちをもらってしまって、もうすることがなくなってしまった。

 

過去、2回戦った本編のラスボスよりはるかに強いヨッチ族のラスボス。これを倒すために、いやいや本編をやりながらレベルを上げた日々ともお別れなのである。

 

長い夏休み‥‥。

 

729日から始まった、世界を救うための戦いの日々であった‥‥。

 

その間、私の加齢性の乾き目はもはやゴビ砂漠のようにゴビゴビになり、目薬では救えず、アイボンを愛用するようになった。

 

アイボンというのは、コンタクトを使う人のための目の洗浄剤である。私はコンタクトは使っていないが、愛用しているピンクのアイボンにはビタミンBが入っていて、ものすごく効くのである。

 

また、目の疲れから、首・肩が異様に張り、この世のものとは思えないほどの状況となった。いきつけのマッサージさんからも心配され、そして、あきれられたのである。

 

「平さん、いったいどうしたんですか? ここまで張っていることは、いままでなかったですよね?」

 

「いや‥‥、ちょっと‥‥。世界を救っていまして‥‥」

 

「はぁ‥‥?!」

 

「いや、4年ぶりに出たドラクエにハマッていて‥‥」

 

「もう! そこそこにしといてくださいよ。ハンパじゃないですよ、この張り」

 

この期間、ふだんの2倍以上のマッサージ代がかかっていることは、うちの嫁には内緒である。

 

高額なネコの医療費に、ダンナのマッサージ代がまぎれこんでいることがバレないよう、ただただ、後ろめたく思いながら願うばかりである。

 

そんなこんなで、3カ月にもおよぶ私の長い夏休みが終わったのである。

 

4年後、『ドラクエ12』が発売されるその日まで、さようならブタ