このブログのご愛読者のみなさまならご存じのことと思うが、わが家はとてもネコの多い家である。
そのへんにある猫カフェにけっして引けを取らぬほどの数のネコがわが家には棲息しているのである。
だからして、「出張が多い平さんは、ネコがいなくて淋しい日も多いんでしょう?」などと言われることもしばしばある。
まるで、新婚だというのに出張が多いだんなさまが、「愛妻を残して出張ばかりで、さぞや夜が淋しいでしょ。フフフ」と言われるようなかんじである。
しかし、あなたはなにもご存じないのである。
フフフ。
少なくとも、東京の出張においては、私はあまり淋しい思いはしていない。フフフ。夜だって、淋しくはないのである。フフフ。
ということで、きょうは準司の秘密をバラしまーす
そう、秘密とは、私の出張時の愛人、もとい、常宿である蒲田の黒湯温泉ホテル『末広』にまつわることなのである。
ここにあるのは、黒湯の温泉だけではない。私の心を虜にするスペシャルなサービスがあるのである。
私はこの常宿を“東京の愛人宅”と呼んでいる。なぜなら、出張族大助かりの下着・靴下洗濯サービスがあるのである。
私だけでなく、このホテルに泊まっている人ならだれでも、朝、下着・靴下をビニール袋に入れてフロントに持っていくと、夜、ホテルに帰ってきたときにはちゃーんと洗濯が終わっているのである。
「ああ、便利」
そして、この黒湯温泉ホテル『末広』は、ただの温泉付きビジネスホテルではないのである。
このホテルの実態は‥‥。
萌えネコ黒湯温泉ホテルなのである。
そう、このホテルには、ネコたちが住みついているのである。
もしや、私のオーラがそうさせたのか、引き寄せの法則により引き寄せられたのか、わが家同様、野良ネコが住みつき、子ネコを生み付けたようである。
その数、5〜6匹。そのネコたちが玄関横のスペースに勝手にいらっしゃるのである。
ネコたちはご近所のみなさんにたいそうかわいがられ、なでられ、エサをもらい、人なつっこいネコとしてすくすくと育っているのである。
はっきり言う。
この原稿をパソコンに打ち込んでいるみっちゃんなんかも、仕事を放り出して、ネコの写真ばかり撮っているのである。
「うむむ‥‥、仕事進まず、ネコなでる」
ネコたちが住みついている場所は、かつてはただの喫煙スペースであったのだが、いまは宿泊者とネコが戯れることができるプレイスポットと化しているのである。
そして、いまやこのノラネコたちは『末広』の招き猫となり、温泉マニアだけでなく、猫マニアのハートもがっちりとつかみ、うらぶれた‥‥、いや、レトロな味わいをかもしだすこのホテルの集客に一役買っているのである。
ただし、一匹抱いて部屋に上がり、一晩をともに過ごすというスペシャル・プレイは許されない。
いうなれば、東京事務所スタッフの河合ちゃんがスキあらば行っているAKB握手会のようなものであろうか。
「基本、見るだけ。ちょっとだけタッチOKです」
握手会との違いをあげるとしたら、無料だということであろう。
この宿のアイドルたちは、日長、ベンチの下の専用ベッドや植木鉢の中で眠っている。たまに、招き猫の仕事でもするかと玄関先で愛嬌をふりまき、きょうも多くのお客様を招いているのである。
萌えネコ黒湯温泉ホテル『末広』
みなさまも東京出張の際は、ぜひ、ご愛用くださいませ。