暗闇の中、心の奥に蒔いた小さな種 私の“人生暗黒時代”のお話(後編)こんにちは。
神戸メンタルサービスの平です。
「for Renaissance（フォア・ルネッサンス）失われた時を求めて」に決めました。
フランス語で「再生」、そして、「復活」を意味するルネッサンス。それは、1,000年にもおよぶ暗黒時代から罪を解放し、もう一度、光ある人生を呼び戻したシンボルとされている時代のことです。
さて‥‥、朝から晩まで働きづめだった銀行生活を終え、私はリバウンドしたわけです。朝から晩まで遊びほうけていたわけです。
もちろん、両親をはじめ家族はとても心配しますよね。あれだけよい子だったおぼっちゃまが、夜の繁華街を徘徊しはじめたわけですから‥‥。
銀行員時代、私にとって唯一の自由時間は、日曜日の昼の2時間ほどだけでした。
昼前に目を覚まし、そして、ブランチを食べに家の近所の喫茶店に行き、そこで2時間ほど、いろいろな雑誌をなにも考えずに読みまくるのです。
いちばんのお気に入りは、女性向けのグラビア誌でした。そこにあったのは、世界中の素晴らしい景色、秘湯と呼ばれる温泉地の風景、当時はまだめずらしかったエステの紹介、最先端のファッション情報‥‥。
「人生はこう過ごせばステキですよ!」という、そのときの私にはまったく関係ない、しかし、とても心惹かれるものがそれはたくさんあったわけです。
で、2時間が経過し、私は後ろ髪を引かれるような気分でその喫茶店をあとにするわけです。
「僕の休日が終わってしまった。早く帰って、銀行から持ち帰っている仕事を片付けねば‥‥」
そして、そのとき、なぜかこう思ったのをいまだに憶えています。
「人の人生をもっともっと楽しくできるような仕事ができたらいいなぁ」
あの時代、私にはなんの楽しみもなく、自分にいちばん向いていない仕事をただ一生懸命がんばっていただけでした。ほんとうに自分にまったく向いていない仕事だったので、一生懸命がんばらなければならなかったのです。
けれども、そのころ、自分では認めてはいなかったけれど、「もっと人生を楽しみたい」というどう育つかわからない小さな種を心の奥に蒔いたようなのです。
真っ暗闇の夜にしか星は見えないように、暗黒時代にいた私には、ささやかな光が見えていたのでしょうか。
そして、そのままではその種は芽を出すことはなかったのでしょうが、私はその後、うちの師匠と出会うことになるわけです。
イタリア系のアメリカ人。
胸を張ってシモネタを言う、ものすごいデブの種馬。
‥‥ついうっかり、こう思ったのです。
「いたじゃん、見本。楽しそうに生きてる！」
とはいっても、当然、疑いますよね。
「営業上、フリをしてるんじゃないのか？」
以来、疑いつづけて28年、追っかけをしているわけです。
私がこの先生について学んだことのぜんぶは、「人生で起こるすべてのことには意味があり、そして、そのすべては私たちの成長につながっている」ということです。
さらに「それを学ぶことで、その暗黒時代は二度とあなたに訪れることはない。だって、あなたは学んだのですから」ということでした。
私は銀行を辞めたあと、「自分はなぜ、こんなに向いていない仕事に何年もつき、人生をムダにしてしまったのだろう」と思ったものですが、いまは会社の経営者として、銀行時代の経験はものすごく役立っています。
また、この銀行時代の私は恋愛もうまくいかず、私生活はけっして充実していたとはいえませんが、そのころの自分に向かって書いているのが『恋愛心理学』であるわけです。
いまの自分が昔の自分にコーチしているようなものでしょうか。つまり、私は自分にとっての暗黒時代が意味するものを、幸いにも学ぶことができたようなのです。
しかしながら、疑い深く反抗的な私であったゆえ、けっしてスムーズに学べたわけではありませんでした。
そんな私を導いてくれたのが、10日間という長い期間のワークショップでした。そして、それと同じように、私がもらったもののぜんぶをこの夏の5日間のワークショップで提供し、みなさんの人生に役立てていただきたいと考えているわけです。
来週のテーマ
「自分をちっぽけに扱っているあなたへ」
どうぞ、お楽しみに
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本シリーズは、毎週水曜日、平ブログ（http://ameblo.jp/tairajunji/）
およびメーリングリスト、ニュースレターを通じてお届けしていきます。
7月30日までの全8回の予定です。
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2012年大阪5日間 テーマは「魂の目的と出会う旅魂の震える5日間をあなたに」です。