ここは茨城県某所。
ホテル暮らしが懐かしく思い出されるようになった。
とある客先に行ったときのこと。
恙無く仕事を終え、その家の奥さんに書類の記入をお願いしていたのだが、書いている間これでも召し上がってください、と巨峰を一房出してくれた。
食べきるのは少し辛いくらいのボリュームだが、残すのも失礼にあたるかと考え、雑談を交えながら必死に食べた。
ようやく最後の一粒を食べ終え、さあお暇しようと口を開きかけると
『ブドウ、お好きなんですね。まだまだありますから、たんと召し上がってくださいね♪』
更に大きなブドウを載せた皿が運ばれてきた。
ブドウは好物たが、さすがに巨峰二房はキツい。
根性で根性で完食したが、背中に変な汗がにじんできた。
お腹いっぱいで動くのが嫌になってきた変態オヤジであった。
先程帰宅した私は、早速LEDライト片手に室外機の裏を見に行った。
明かりに照らされた先には、子ネコが一匹。
……残りはどうした?
キジトラの子ネコは、こちらを見ながら口を開けているが、声は出ていない。
鳴けないくらい弱っていて、親ネコが住処を変える際に置き去りにされたか?
私は子ネコをつまみ上げた。
『……こいつッ!?』
いきなり噛みつかれた。
牙が短いため、皮膚に傷を付けるには至らなかったが、確かに攻撃してきた。
子ネコは鳴けないのではなく、牙をむいて人間を威嚇していたのだ。
その心意気やよし!
その時、背後でカサと音がした。
ライトを向けると、敵意に満ちた目でこちらを睨み付けている親ネコの姿が浮かび上がった。
『引っ越し、したんだな。こいつは最後の一匹か。ここには外敵は来ないから、いつでも戻って来るがいい』
『…………』
私は返事を待たず(する訳ないが)、背を向けて家に入った。
短い付き合いだったなぁ。
いなくなったらなったで、ちょっと寂しい変態オヤジであづた。
明かりに照らされた先には、子ネコが一匹。
……残りはどうした?
キジトラの子ネコは、こちらを見ながら口を開けているが、声は出ていない。
鳴けないくらい弱っていて、親ネコが住処を変える際に置き去りにされたか?
私は子ネコをつまみ上げた。
『……こいつッ!?』
いきなり噛みつかれた。
牙が短いため、皮膚に傷を付けるには至らなかったが、確かに攻撃してきた。
子ネコは鳴けないのではなく、牙をむいて人間を威嚇していたのだ。
その心意気やよし!
その時、背後でカサと音がした。
ライトを向けると、敵意に満ちた目でこちらを睨み付けている親ネコの姿が浮かび上がった。
『引っ越し、したんだな。こいつは最後の一匹か。ここには外敵は来ないから、いつでも戻って来るがいい』
『…………』
私は返事を待たず(する訳ないが)、背を向けて家に入った。
短い付き合いだったなぁ。
いなくなったらなったで、ちょっと寂しい変態オヤジであづた。
小雨がパラつくとある朝、私はネコの鳴き声で目を覚ました。
鳴き声の主は子ネコ、それもかなり小さい。
まさかウチじゃないよな、とタバコをくわえながら庭に出ると、植木の陰にびしょ濡れの子ネコがいた。
でっかい頭に短い四肢、辛うじて目は明いているが、自力では排泄もできないような子ネコ。
生後1ヶ月弱といったところか。
子ネコは私を認めると、プルプルしながら近付いてきた。
まだ人間を怖れるということも知らないようだ。
単独で歩ける大きさではないため、親ネコが運んできたのだろうが、付近に姿はない。
こんなところででかい声を出し続ければ、カラスに喰われてしまう。
私は子ネコをつまみ上げると、ベランダ下に設置してあるエアコン室外機の裏に放り込んだ。
ここなら外敵に襲われる心配はないし、親ネコが戻って来たら気付くだろう。
その夜、外出から戻った私は子ネコの様子を見るべく、LEDライト片手に室外機裏をのぞいてみたのだが……。
何故か四匹に増えていた。
私はネコを飼う気はないし、野良ネコの世話をする気もない。野良ネコの世界に人間は干渉すべきではないということを、大宮で思い知らされたから。
でもまぁ、勝手に住み着いて子育てをするなら、好きにすればいい。
私の知ったことではないし、いずれ出て行くだろう。
数時間後、タバコを一服しながら室外機裏をのぞき込んだら、戻ってきていた親ネコに鬼の形相で威嚇され、慌ててその場を離れた変態オヤジであった。
鳴き声の主は子ネコ、それもかなり小さい。
まさかウチじゃないよな、とタバコをくわえながら庭に出ると、植木の陰にびしょ濡れの子ネコがいた。
でっかい頭に短い四肢、辛うじて目は明いているが、自力では排泄もできないような子ネコ。
生後1ヶ月弱といったところか。
子ネコは私を認めると、プルプルしながら近付いてきた。
まだ人間を怖れるということも知らないようだ。
単独で歩ける大きさではないため、親ネコが運んできたのだろうが、付近に姿はない。
こんなところででかい声を出し続ければ、カラスに喰われてしまう。
私は子ネコをつまみ上げると、ベランダ下に設置してあるエアコン室外機の裏に放り込んだ。
ここなら外敵に襲われる心配はないし、親ネコが戻って来たら気付くだろう。
その夜、外出から戻った私は子ネコの様子を見るべく、LEDライト片手に室外機裏をのぞいてみたのだが……。
何故か四匹に増えていた。
私はネコを飼う気はないし、野良ネコの世話をする気もない。野良ネコの世界に人間は干渉すべきではないということを、大宮で思い知らされたから。
でもまぁ、勝手に住み着いて子育てをするなら、好きにすればいい。
私の知ったことではないし、いずれ出て行くだろう。
数時間後、タバコを一服しながら室外機裏をのぞき込んだら、戻ってきていた親ネコに鬼の形相で威嚇され、慌ててその場を離れた変態オヤジであった。
ここは茨城県某所。
現在、某ファミレスで訪問先との約束時間の調整中である。
濁音が入らない三文字の店名であるこのファミレス、私は普段なら絶対に利用しない。
今回は周辺にここ以外店がなかったため、やむなく利用している訳である。
普段この店を利用しない理由は、気分良く飲食ができないから。
まず従業員の態度が悪い。
木で鼻をくくるような、高圧的な物言いをしてくる。
どの店舗においてもそうであった。
残念というか予想通りというか、今回も例外ではなかった。
この店では系列の全従業員に、相手を不快にさせる研修でもやっているのではないか、とすら思えてくる。
別に過剰なサービスを求めている訳ではない。
そういうものを期待するなら、それなりの店を選べばいいだけの話だ。
不快な気分になりたくない、ただそれだけである。
本当は美味しいのだろうが、限りなく不味いコーヒーをすすりながら時間を待つ変態オヤジであった。
現在、某ファミレスで訪問先との約束時間の調整中である。
濁音が入らない三文字の店名であるこのファミレス、私は普段なら絶対に利用しない。
今回は周辺にここ以外店がなかったため、やむなく利用している訳である。
普段この店を利用しない理由は、気分良く飲食ができないから。
まず従業員の態度が悪い。
木で鼻をくくるような、高圧的な物言いをしてくる。
どの店舗においてもそうであった。
残念というか予想通りというか、今回も例外ではなかった。
この店では系列の全従業員に、相手を不快にさせる研修でもやっているのではないか、とすら思えてくる。
別に過剰なサービスを求めている訳ではない。
そういうものを期待するなら、それなりの店を選べばいいだけの話だ。
不快な気分になりたくない、ただそれだけである。
本当は美味しいのだろうが、限りなく不味いコーヒーをすすりながら時間を待つ変態オヤジであった。
事務所を出、駅でH氏と別れた私は、かつての部下Mと共に馴染みだった店に行く事にした。
店に入り、かつての指定席だった喫煙席のソファに座り、店員さんにビールを注文する。
店員さんの顔ぶれはすっかり変わってしまっていた。
少しして運ばれてきたビールを呑みながらMと談笑していると、いきなり声を掛けられた。
『あの…お久しぶり、ですよね…?』
顔を向けると、かつて3日と空けず通っていた頃に顔見知りになった店員さんだった。
『お久しぶりです。覚えていて下さったんですね』
『ここしばらくお見えにならなかったので、どうされたのかと思っていたんですよ』
『東京の本社に異動になったもので。こちらに顔を出すのは2年振りくらいになりますか』
『そうだったんですか…残念ですね。また機会があったら、いつでもいらして下さい。お待ちしております』
毎日多くの客と接する店員さんが、かつての常連とはいえ、名も知らぬ酔っ払いの顔を覚えていてくれた事が嬉しかった。
Mとの話にひとしきり花を咲かせ、会計を済ませて店を出ようとしたら、下げものをしている店員さんと目が合った。
笑顔で会釈をし、店外に通じる階段を降りながら、次は無理矢理にでも機会を作って顔を出そうと心に誓う変態オヤジであった。
店に入り、かつての指定席だった喫煙席のソファに座り、店員さんにビールを注文する。
店員さんの顔ぶれはすっかり変わってしまっていた。
少しして運ばれてきたビールを呑みながらMと談笑していると、いきなり声を掛けられた。
『あの…お久しぶり、ですよね…?』
顔を向けると、かつて3日と空けず通っていた頃に顔見知りになった店員さんだった。
『お久しぶりです。覚えていて下さったんですね』
『ここしばらくお見えにならなかったので、どうされたのかと思っていたんですよ』
『東京の本社に異動になったもので。こちらに顔を出すのは2年振りくらいになりますか』
『そうだったんですか…残念ですね。また機会があったら、いつでもいらして下さい。お待ちしております』
毎日多くの客と接する店員さんが、かつての常連とはいえ、名も知らぬ酔っ払いの顔を覚えていてくれた事が嬉しかった。
Mとの話にひとしきり花を咲かせ、会計を済ませて店を出ようとしたら、下げものをしている店員さんと目が合った。
笑顔で会釈をし、店外に通じる階段を降りながら、次は無理矢理にでも機会を作って顔を出そうと心に誓う変態オヤジであった。