中運には「正化」というものがあるのですが、この「正化」は「太過」や「不及」といった、陰陽五行論におけるアンバランスによって起こったものが正常化されることをいいます。
例えば、「戊」の年。
「戊」は「火運」の年になります。
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さらに、「戊」は「陽」に分類されるので「戊」のつく年は「陽年」になるので「太過」となります。
つまり「戊」の年は「火運の太過」の年となって、「火」の五気である「暑」が年間を通しての特徴的な気候となるわけです。
「戊」の年は基本的に「火運太過」なのですが、「辰」と干支が組み合わさる年は事情が異なってきます。
どういうことかというと、十二支は「地支」ともいわれるのでが、十二支もそれぞれ五行や六気との関連を持っており、各々作用があります。
その中で「辰」は「太陽寒水」という気の性質を持っています。
「寒水」とついてある通り五行の「水」の要素を持ち、さらに「水」の気の性質である「寒」も持っています。
「戊」は「火運太過」で「火」の要素が過剰になる作用があるのですが、「辰」と組み合わさることで「辰」の「太陽寒水」の作用と相殺されて結果的に「暑くもなく寒くもなく」という現象が起こります。
これが本来太過だった年が「司天(辰の働き)」によって「平気」(正化の一つ)となったパターンです。