前回分
その枕に試しただけなのに、異常な程のフィット感につい朝までぐっすり寝てしまう見出生。
するととんでもなくサラサラヘアーに変わっていて……
その夜、
「女の人達からは優しくされたけど、男どもは辛らつであ~~何だよ~~ムカつくな~~オレのせいじゃねえっつうの!」
昼間の同性者の態度に、すっかりご立腹になっていた見出生。
いつまでもムカついてても仕方ないので、ふて寝すると……
やっぱり良い寝心地で朝まで、同じくぐっすり寝てしまった。
そして朝起きて洗面所の鏡を見た見出生は、
「わ~~何だこれ!? リーゼントみてえになってるっ!」
いつまでたっても、
「直らないっ! 何で? ヤバイヤバイ‼️」
焦れば焦る程、とんでもないリーゼントみたいになっていった!
てことであきらめて、見出生はそのままのリーゼントの寝癖で出勤してしまった。
何だろう? やっぱりいつもより視線が集まっているけど~~。
見出生は下を向きながら歩く。
すると、そこへ
「お~~い、根手君おはよ~~」
同僚の同利亮(ドウリ リョウ)が声をかけられると、
「われ、ナメてんのか? しばくぞ!」
とんでもない言葉が出てきて、慌てて見出生は口に手でふたをしたが遅く……
同利亮は一瞬言葉を失うがしばらくしてから、大爆笑する!
「どうすんの!? その髪の毛! とんでもなくろくブルになってんじゃん!」
しかも腹を抱えて笑っていていつまでも笑ってて、
「うるせえ!」
でもいつもより強気な気持ちになる見出生。
「どうした? 言葉まで悪くなってて……」
まだ亮は笑っている。
「しょうがねえだろう? 寝癖直らないんだからよ!」
そして判っていたけど、また亮は大笑いになっていた……
もういいよ、見出生はあきらめる。
そしてその日は営業に行くのは上司に止められて、オフィスで仕事をすることに……
いちいち反抗的な見出生だったが、なぜかみんな逆に気を遣ってきてくれた。
早く終われ……
そればかり祈る見出生だった。
1日が長く感じる。
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