間引き⑤お葬式で思わぬ出会いが… | いろいろしぃーのブログ

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前回分



伊達省我はとうとう最初の苗木を抜き久々の雨が降った。

それで安心したのも束の間……

まさかの担任の先生が亡くなってしまい、かなりな衝撃を受けることになる。


……何でだよ、よりによって担任の先生になるんだよ!

こんな身近から死ぬ人が出るなんて……


省我の罪悪感は募るばかりだった。


余波は続く。

お葬式に参列すると、

「センセ~~!」「先生!」

女子達は次々に泣き崩れて……

どれだけ千世かよ子が皆に親しまれていたのかうかがえる。

これだけみんなが泣いてしまう程の人をオレは殺して……

何だか急に気分が悪くなり……

省我は思わず外で出た。

頭がグワングワンして、みんなの泣き声や顔が次々と出てきて……

先生の顔まで思い出した。

マジで、ヤバ……

もう後悔しか出来ず……

しばらくひとりで日影を探して寝転んでしまった。

ヤバッ、日影でも暑い……

このままこうしていればオレも焼け死ぬかな?(とりあえずな日影にいる)

やっぱりこんなところに寝転ぶのは止めようとした時だった。

「……伊達……省我君? だっけ?」

省我の頭の上から女子の声がする。

「ん?」

誰なのか判らないので目を開けると、


「どうも…わたし、八住奏利(ヤスミ カナリ)」


いきなり名乗ってきた。


八住奏利。


あ、八住って……登校拒否してる!?


「何でここに?」


省我は上半身起こした。


「そっちこそ」と八住奏利。

「確かに」

話しかけられたせいか、頭痛というかはいつの間にか止まっていた。

そして省我は、

「先生のこと……知っていたんだ」と声をかける。

「うん、他の先生から連絡が来て、それにかよ子先生……たまにうちに来てくれてたから……だから……」

ここにも先生のことを偲ぶ者がいる。

オレはこのままだと潰されると思い、つい目の前にいる久方ぶりに会う同級生に向かって、

「ごめん……」

「え、何? どうしたの?」

八住は突然謝ってきた省我に戸惑う。

「先生を死なせたの……オレのせいなんだ!」

「え?」

いきなり省我はカミングアウトしてしまった!



八住奏利はただ固唾をのむ。


すると、省我は勝手に今までの経緯を洗いざらい喋り倒してしまい……


それでも八住は静かだった。


とにかく誰かに言わないともうダメだと思っていた省我。


そして、


何でもいい! 何か言ってくれ! 頼む!


省我は八住を見れずにいた。


すると、やっと、


「それが本当なら、わたしが殺して欲しいと思う人を殺せばいいんじゃない?」


まさかな言葉を八住奏利は言い出して……


やっと、省我は目をあげた。


「八住……」



続き