5つの金貨、悪夢or良夢③ | いろいろしぃーのブログ

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金貨がどういうわけか課長の前に1枚転がり、まさかの課長は言った通りに枕元に置いてくれたそうですが……


課長は何ごともなく出勤してきて、そして金貨は無くなってしまったと聞く浅尾季多良(アサオ キタラ)。


あれから課長は……かえって人が変わったかのように更に優しくなり、季多良は戸惑いました。


もしかして……あの金貨のせい?


まさか……でも……?


何が起きたのだろう?


何も判らない。



そして休憩時間のこと……


コーヒーを飲もうとした時、またもや金貨が足元に落ちました。


わ、まただ。


今このタイミングで落ちるんだ⁉️


季多良は慌てて拾おうとするものの、先に金貨を拾ったのはお局的な存在の同枝瑶(ドウシ ヨウ)。


「これ、浅尾君の?」


「あ、良かったら差し上げます、枕元に置いて寝ると良い夢を見られます」


更に誇張して季多良は言ってしまいました。


「へーそうなの、ところで浅尾君は試したの?」


「あ、オレは……」


「浅尾君の場合はどうなったの?」


かなりいろいろ聞いてくる同枝瑶ですが……


「いや、それがあまり覚えてなくて」


「そう、まあいいわ、ありがとう貰っておく」


「はい」


まさかの2枚目もすんなり貰われていきました。


しかも偶然にしては出来すぎていて……


これはまるで、必然のように使うべき人の前に金貨が自らの意志で転がっているように感じました。


季多良は背筋が寒くなります。


でも、友達で同僚の為にやらないとと季多良はなり……



そして翌日、


「おはようございます」


なんといつもクールで、近寄りがたい同枝瑶は妙にニコニコしながら出勤してきます。


みんな驚きました。


もちろん季多良もです。


「おはようございます、何かいいことありました?」


季多良は恐る恐る同枝瑶に尋ねると、


「ちょっと自販機へ」


小声でほぼ強制的に、季多良は同枝瑶と一緒に移動することになります。



そして……


「ありがとう、浅尾君、どんな夢かは忘れたけれど清々(スガスガ)しい気分になったわ!


なのに金貨はどこかに消えてしまって、どこへ行ったのかしらね? またよく探してみるわ」


「そうですか、金貨は特に気にしなくていいです、それにしても良かったですね」と季多良。


課長の時と一緒でした。


夢のことは一切覚えておらず…… 


でも、良い夢をみたぐらいに明るくなり、やはり同じく人が変わったように同枝瑶もみんなに優しくなりました。


そしてバッグの内ポケットを確認すると、残りの金貨は3枚に……


季多良は全く何が何だか判りません。


でも……それで季多良は決心します。


金貨が落ちた相手に素直に金貨を託そうと……


そして最後の1枚は自分で使うことを。



続き


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