前回分
今日は久々の快晴、洗濯日和です。
昨日からの洗濯物の分もあるので、ベランダは洗濯物達で大にぎわいでした。
そんな中、
ドングリボチボチ、ボッチラコ、ボチボチボチンでさあ~~ボッチン♪
「わ~~! ボチン君達、ボチン以外の言葉も発っせるんだね!」(“注”元々はしゃべれます)
メンズ白肌着のシロハくんがクスクス笑います。
「ドングリボチボチって~~」
靴下達も笑いました。
最近、ボチンパンツくんは2着揃うだけでもボチンで歌うようになり、みんなを笑顔にします。
「あれ? 昨日からの分もあるにしても旦那さんのパンツメチャクチャあるね~~」
奥さんのピンクネック長袖のピンネさんが疑問に思います。
なんとボチンパンツ2着、黒パンさん、そして紺パンくんの4着もありました。
「ボチンはタグが取れちゃっているから、表裏間違えてて洗濯機へ」
とボチン3兄弟の長男グレパ言います。
みんなおおー! と言いました。
「ボチンくんがしゃべった」
そっちー! てなりますが、やっぱり驚きました。
何度も言いますが、ボチン3兄弟は最初から実はしゃべれます。
「でオレはなんとまさかのウソみたいだけどな、後ろ前逆に履かれて朝まで気づかなかったらしい!」
そこで黒パンさんが大暴露しました。
洗濯物達は大爆笑になります。
「旦那さん、表と裏を間違えるならまだ判るけど…」
紺色長袖のコンナさんが笑いながら言うと、
「とうとう前後ろ間違えるまで来たか…」
黒長パンツのクロナガさんは呟きます。
「末期じゃな~い?」(え?)
ユニ○ロ靴下のユニちゃんがクスクス笑いながら言いました。
旦那さんは言われたい放題です。(クソー!←ん?)
そして、午後になりベランダの洗濯物を取り込まれていく時です。
手にたくさん抱え過ぎて、ムギュ、
「あ、」と奥さんの声。
「ぎゃあ!」と紺パンくんの悲鳴があがりました。
どうしたかと思ったら、なんと紺パンくんだけ下に落ちてしまい、ベランダ専用の奥さんのサンダルに踏まれてしまいました。
「わ、ヤバッ!」
奥さんは慌てて紺パンを拾うと、しばらく見つめてから……
「ま、いいか」
と言って、そのまま部屋の中へポイとされてしまいました。
「ええ~~!」
なんと紺パンくんはみんなと同じく普通に収納されてしまいました。
紺パンくんはしばらくシクシク泣いており、
「紺パ~ン、事故だと思って観念しろ、優先してお前が旦那さんに履いて貰うようにしてやるからさ」
黒パンさんがなだめます。
「黒パンの兄貴~~ありがとうございます~~」
「オレもな、実は落ちて踏まれたことがある」
「マジですか~~! その時はどうしたんですか?」
「オレの場合は取り込まれずしばらく干された」
「ええ~~💧だったら自分も干されたかったですけど」
「まあまあ事故だと思って~~」
そしてその夜、旦那さんに履かれた紺パン君くん。
朝になると、パンツ一丁の旦那さんを見た奥さんは、
「あ!」
と声を出してしまいます!
「え、何?」と旦那さん。
「……えーと、実はそれベランダで落としちゃってさー」
と奥さんはカミングアウトします。
「えーウソー!」
と旦那さんは言いますがすぐに、
「別にいいよ~♪」
「ええっ!?」と奥さん。
紺パンくんも驚きます。
「いいよ、外歩いてきた靴や犬のうん○とか踏んでないんでしょ?」
「うん、そうだけど……」
「いいよ」
「は、はあ~~」
紺パンくんは無事に履かれると洗われて、今度こそ踏まれませんでした。
その代わり、今度は奥さんは自分のスパッツを落としてまた踏んでしまったらしいです。
しばらく奥さんは洗濯物達から“踏みママ”と呼ばれてしまいました。
おしまい
続き
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