李々佳の報告にイライラしてくる天乃。
このイライラを解消すべく、とうとうあのグチつぼを使おうか?
いくつか書き出した苦情の書き込みに李々佳と伊湾のことを書き足して一層のこと苦情袋を使おうか? と思い始めてきて……
「いやいや……どちらも1回だけ!
人の為に……しかも自分じゃない他人同士の付き合いのことで、どちらかのものを消費するなんてもったいない! せっかくだからちゃんと考えてから使おう!」
試しにどちらかを軽く使おうとはなぜかしない天乃。
どうやら、天乃はすぐ頼んですぐお望み通りいつの間にか商品を置いてあったことに、かなりの信憑性を感じていた。
「ブラックコメディーとかでこの手の話を見たことあるし……きっとおいしい話には絶対裏があるんだから……」
あのマンガ……かアニメのことだろうか?(ドラマにもなったけれど……)
そんな時天乃は、李々佳達に構っていられなくなる。
ある日、夫の実家へみんなで行った時のことだった。
「家に入ってくれるって流尚(ルナオ)に聞いたんだけど」
義母の口から信じられないことを聞く天乃。
「え?」
天乃は驚き夫を見ると、夫は気まずそうに目をそらす。
「うちにはおばあちゃんがいるから助かるけど……」
義母は祖母をいちべつした後、勝手に喜んでいた。
「いやいやいやいや……私はまだ入るなんて言ってません! 流尚さんが一方的に言っているだけです!」
慌てて否定する天乃。
「いいじゃないの、お金がかかるだけなんだから入ったらいいんじゃない」
義母は軽く言う。
勝手に実家に入ると話をした夫を睨み付ける天乃。
「そうなるかもって言っただけなのに、今何で母ちゃんはすぐ話をするんだよ!」
夫は夫でなぜかキレ出して……!
「まだ何も決まっていないのに、すぐ話をしてんのはあんた(夫)の方でしょう!?」
更に天乃までキレた。
そうしていたら娘が、
「ケンカしないでえ!」
と泣き始めた。
みんな一旦中断したものの、義母は黙っていればいいものの、まさかの
「ナイちゃんはこんなにうるさく言うお母さん嫌いだよね~~、ばあば達と一緒に暮らそう?」
無神経に言ってきて……
まさかの娘はうんと簡単に答えてしまい、もうその瞬間、何かがプツンと切れた気がした。
「私、先帰る……」
自分のバッグだけ持って、夫の実家を出る。
みんなが私を引き留める声がしてきたが、天乃は構わずさっさと歩きだす。
結局、夫が慌てて急きょ帰ることにした。
娘を車に乗せて、途中で何とか天乃に声をかけて説得して、何とか車に乗せる天乃の夫。
そろそろグチつぼか苦情袋、天乃がどちらか使う時がきたのか……?
続き