昔の映画『酒とバラの日々』ではないですが、
「本と映画とのんの日々」です
飛鳥部勝則著『堕天使拷問刑』を先日読了しました。
凡そ16日での読了です。
もう少しかかるかと思いましたが、
かなり面白く文句をつける個所もなくスイスイ読めました。
東京で生まれ育った私は、故あってあの頃、地方で暮らしていた。
町とは名ばかりの山村で二度と行きたいとは思わない。
大門大造は誕生日の6月6日に密室で捻り潰される様に死んだ。
これが過去に起きた悍ましい殺人を絡めた事件の始まりである。
ぼくは如月タクマ。
母が大門家の娘で結婚と同時に故郷を捨てた。
だが、父と母は交通事故で死亡。
母の祖母の大門松から養子の話が届く。
両親の死亡で因習深い不可解な町に越してきたタクマ自身に理不尽な出来事が続く。
不思議な町には方言が無かった。
そして、
大門大造の事件から殺人事件の連鎖の幕が開く。
六月の大門大造の変死。
大門玲(タクマの義母)の首切り事件。
十月の同級生殺害事件。
最後の大門美術館の崩壊事件。
そしてそして、
過去に起こった王渕家の家族三人殺人事件。
それは全て憎しみ合う二つの一族(大門家と王渕家)確執。
動機は?
謎解きは?
てんこ盛りのエピソードとドラマは簡単には書けない。
①王渕家の家族三人殺人事件では『斜め屋敷の犯罪』を思い出しました。
②悪魔と天使の物語
③ホラーも入っているけど許容範囲です。
④これは恋愛小説だと思った(終章に訳は書いてあり、珍しく当たった)
⑤終章は面白い。
⑥大門美術館はバベルの塔を逆さまにした様な異様な外観である。
⑦飛鳥部さんは『バベル崩壊』でもバベルの塔を書いているが、
今回も書いた。お好きなんでしょうね。
⑧モンス・デジデオリのバベルの塔。
⑨如月タクマの同級生の土岐不二夫は眉目秀麗頭脳明晰でイメージとしては千葉雄大?さんか?
➉ツキモノハギとツキモノイリとヒトマンマは何か?
⑪おぞましいもの、悪魔と天使
⑫ホラーファンタジー本格ですね。
⑬やはり、中学生の如月と土岐は淡彩少年か?と思うセリフ回しです。
⑭もっと沢山あるけど、ここらでストップします。
物語に出て来るグッデンハイム美術館。
面白いし凄い偉容ですね。
で結論は凄く面白かったですね
既読のブロ友さんはトラウマになったそうですが、
エロもグロも本格なので出てきます。
白井智之さんの『東京結合人間』に比べれば可愛いものだと思いました
振りまいた謎をすべて回収しての感動作で、
終章があったので後日談も読める。
これは飛鳥部勝則氏の最高傑作だと思います。
ぼくの本格ベスト10に入ります。
これが入るとどれかが抜ける。
もっと書きたいことがあるが今は出てこない。
*書いている事には無駄がなかった。
『ベストモダンホラー』だけは読み飛ばしましたが、
後は読み飛ばすところは一つもない作品でした
お貸しいただいたクロスケさん、
大変ありがとうございました
*『変な絵』は次がぼくなのに図書館であと一人となってからもう3週間以上になるが連絡がない。
*今日は異常高温でしたね。
暖かすぎました