[将棋]福間香奈女流五冠、朝日杯予選を連勝 | 福間香奈さんを応援するブログ!

福間香奈さんを応援するブログ!

女流棋士の福間(旧姓里見)香奈さんを応援しています。その他将棋や自分の日常のことなど。

 

 本日行われた朝日杯の1次予選で、福間香奈女流五冠は、午前中の1回戦を後手番で矢倉七段に、午後の2回戦は先手番で安用寺七段に勝って3回戦へ進みました。前に当ブログでも書いた通り、この両ベテラン棋士には過去に苦杯を舐めており、もちろん負けても仕方ないという部分もあるのですが、正直に言えばきっちりと勝って欲しいと...。今日は、まさにそのようになりました。持ち時間など状況が全然違いますが前局の白玲リーグ戦で伊藤沙恵女流四段に敗れた1局は、「らしさ」が見られず不完全燃焼のようで心配でしたが、今日は一転して「らしさ全開」だったのかなと嬉しくなりました。

 

 今日の相手はお二人とも振り飛車党かと思いますが、1回戦の矢倉七段は先手番になると飛車先を突く▲2六歩のスタートで対抗形となりました。福間女流五冠は向かい飛車を選択し、居飛車穴熊に潜る相手に飛車交換を挑み一気に激しい戦いとなりました。さらに角交換も入り、ベースとしては両者敵陣を荒らして攻め合う展開だったかと思います。単純に片美濃対穴熊だと玉の堅さ負けになりそうですが、福間女流五冠は馬を自陣に引き付け、9筋からの端攻めを敢行し、玉頭戦を制しました。中終盤戦では両者1分将棋となっていましたが、穴熊の玉を引きずり出しての攻めの踏み込みには迷いなくという感じに見えました。

 

 2回戦では先手番となり▲5六歩からの中飛車に対し、安用寺七段が向かい飛車での相振りとするや、▲2六飛と戻す、福間オリジナルとでもいうか2手損居飛車戻しの対抗形の将棋となりました。その後、急戦調で先手から▲3七桂、▲4五歩と仕掛けていきましたが、そのまま一気に攻めが通って65手での完勝譜となりました。時間を使って対応策を練る後手に対し、福間女流五冠は途中から加速して持ち時間40分中の10分しか消費せず。研究範囲というか経験済みの局面が続いていたように思われ、飛車金取りが決まって一本取った後、最後は王手成銀取で勝負ありとなりました。

 

 4日前はどうしたんだろうと心配されましたが、今日は一転して、強い福間女流五冠が戻ってきました。これなら、いいムードで来週からの清麗戦に臨めますね。