今日の福間さんですが、後手番だと中飛車は指さないのかなと(この前の女流王将戦や女流王位戦など)思いましたが、シンプルに?中飛車を選択。ただし、先手居飛車の加藤さんから7▲2二角成と交換し、そこは△同銀でしたがその後16△2二飛と向かい飛車に振り直しました。序盤戦では加藤さんの右銀がするすると上がって7筋の位を取り、その後も左銀、左金を押し上げて盤面の左側を制圧。さらには51▲8八飛と回って後手の玉頭に圧力を掛けてきました。福間さんも飛車を5筋に振り戻し、左桂も使って5筋に突っ込んで反撃を開始。持ち時間(3時間)では福間さんの方が途中1時間以上も早く消費する状況となって、ソフトの形勢判断にも表れていたように、両者共にやや居飛車良しという認識で中盤戦が進んでいたでしょうか?
このまま今日は参りました、となっても仕方ないかなとも思いましたが※、2枚の飛車を敵陣に送り込んで、どう転んでも一手差勝負の終盤戦に持ち込み、詰めろ龍取りの角に対して王手王手と迫ってから、じっと100△5二金と辛抱の寄り。この辺で両者の持ち時間が10分を切ってきて、加藤さんも後手の詰みまで見切れずも、全部斬り込んで玉頭に馬を作って取りあえず後手はほぼ受け無しの形となりました。ただし、福間さんはわずかながら3分残しており、そこから十数手の王手ラッシュで先手玉の詰みまでが見えていたようでした。最初から完全に見切っていたのか、いわゆるだいたい詰みと思いながら進めつつ途中で確認したのかは分かりませんが...。加藤さんも秒読みに入ったので、詰まされないと確信して踏み込んだというより他の手段を考える時間が無くなって、これで負けたら仕方ないという決断だったか...。感想戦が無いので正確には分かりませんが、最終盤の詰む詰まないの攻防で一気にケリがついた一局となりました。7月から、またこの両者で清麗戦五番勝負を戦うので、今日の一戦は福間さん後手番での前哨戦にもなるのかなと思われます。
(※と書いたものの、まだまだ絶望的って感じでもなく、逆転を祈って応援していました。)