本日朝10時から行われた棋聖戦1次予選1回戦にて、里見女流五冠は後手番向かい飛車で古賀五段に勝ちましたが、同日午後に行われた2回戦では、先手中飛車で出口六段に敗れてしまいました。
棋聖戦1次予選は持ち時間1時間の早指し戦で、里見さんは昨年も1次予選突破まであと1勝のところまで勝ち進み、勝負度胸を問われる斬り合いとなりやすいことが合っているのかなとも思われます。
先手の古賀さんが飛車先の歩を▲2六、2五と決めたため先日の女流王位戦初戦と同じように里見さんは中飛車にできずに向かい飛車を選択。先手は穴熊を志向しつつも囲いが完成する間もなく中盤に飛車交換から一気に激しい戦いとなり、9筋端の攻防も入って先手玉は逆に9九から8八に抜け出す展開に。その後は古賀さんが先に秒読みとなったものの里見さんも程なく時間を使い切って両者1分将棋に突入。お互い入玉して逃げ切るかもという含みもある終盤戦でしたが、徐々に追い詰めて勝ち切ったのは里見さんでした。
一般棋戦で基本的に弱い相手というのはいませんから1勝でも大きいことですが、それで満足してはいけませんし、逆に里見さんが勝っても別に誰も驚かないというところでしょうか?
午前中が激戦で13時頃の終局だったため、同日午後の2回戦開始の14時まで約1時間と、ちょっとせわしないかなという気はしました。ただ、ほとんど毎年このパターンで慣れているのでしょうが...。去年も2回戦で同じ出口六段と当たって勝ってますし。
直接は関係ないでしょうが、これから夏場にかけて里見さんもだんだんと対局が密になってくるので、今日の1勝1敗は来週16日の女流王位戦第2局に向かう直前の良い刺激になったと、そう思うことにします。やっぱり公式戦が入ると肌感でピリピリして感覚が研ぎ澄まされてくるんじゃないかと思うので。