[将棋]白玲戦第2局は里見女流五冠が連勝 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 本日行われた第2期白玲戦七番勝負の第2局は、相振り飛車戦から全般的に押し気味で進めた後手の里見女流五冠が勝ち、これで幸先よくシリーズを2勝0敗としました。次局は早くも来週の土曜日9月10日に鹿児島県の指宿市で行われます。

 

 

 戦形は先手の西山白玲が初手▲7八飛の三間飛車、後手の里見女流五冠が△5四歩から△5三銀までを急ぐ形から向かい飛車となり、この両者の戦いでは王道の相振り飛車戦となりました。春のいわゆる10番勝負でどの対局だったか覚えていませんが(マイナビ第4局か)、西山さんの方から一手損ではあるけれども、変貌自在の里見さんの序盤戦術を限定する意味合いがあるのか、角交換をした形となりました。朝9時に対局開始で、お昼休み前に55手目まで進みましたが局面が動き出し、やや模様良しの嗅覚が働いたのか大事なところと見て、里見さんがここで時間を使って昼休みに突入。持ち時間4時間中、午前中の消費時間は先手の西山さんが1時間7分、後手の里見さんが1時間52分とやや差が付きましたが、序中盤でしっかり時間を使っていくのはむしろ調子が良い証拠ではなかろうかと。その後は、全体的にやや後手良しながらも今度は逆に西山さんが一手一手に時間を使い、なかなか楽な展開にはなりません。むしろ、このお二人の対局ならさもありなんですが、評価値はともあれ一手間違えればすぐ逆転にもなる一手争いの終盤戦に突入。西山さんは111手目で秒読みに突入、その時点で里見さんはたっぷりではないにせよ12分を残しており、焦らずに最後まで指し切ったのかなというのがYouTube放送を見ていての”指し手の手付き+表情”からの印象でした。

 

 これでシリーズ成績は2勝0敗。里見さんは気持ち的にもやや優位となりましたが、七番勝負なのでまだまだ序盤戦とも言えます。ただ終局後のインタビューでお二人とも言われてましたが、次局までの間隔が短いのでコンディションを整えて戦いたいと。

4戦目までは対局が毎週行われるので、両者ともちょっときついかなぁと思われます。特に負けている側は通常の準備以外に気持ちの切り替えをうまくしていく必要があり、そのための時間があまりに短い。しかも両対局者とも間に別棋戦が入っており、里見さんは6日(火)に一次予選突破がかかる棋聖戦(同日トーナメント連勝が条件)、西山さんは7日(水)に加藤桃子女流三段と女流王座戦の挑決戦と、それぞれ大きな勝負があります。

 

 里見さんについて言えば、本当かどうかは分かりませんが、今日の表情や様子を見ていると、勝ち負けよりも、まずは集中して盤に向かう気持ちを作れるかどうかが大事であって、今はそれが出来ているように伺えました。年内は体力的にもずっとギリギリの戦いが続くのかもしれませんが...。

 

 応援もこの対局に勝って欲しいとか言う前に、畢竟すれば毎日なのかなと。

里見さん、頑張れ~しっぽフリフリ雷わんわん!!

 

※9/5追記:朝日新聞のダイジェストYouTubeがありました。