本日、東京の将棋会館で行われた第42期霧島酒造杯女流王将戦3番勝負の第2局は、挑戦者の先手、室谷女流三段が勝ちました。これで対戦成績は1勝1敗となり10月30日の最終局決戦となりました。（棋譜はこちらに掲載のはず。）
第1局が先手西山さんの完勝のようだったので、2連勝で決まってしまうのか、先後入れ替わって室谷さんがタイに持ち込めるか非常に注目された訳ですが、本日、囲碁将棋チャンネルの解説者、田中寅彦九段は室谷さんの快勝譜だったと絶賛しておりました。プロレベルだとそういうもんかもしれませんが、特に西山さんの場合、手番の先後での勝率差が大きいと言われている節もあり、勝った室谷さんが強かったということではありますが、最終局の振り駒は特に重要となりそうです。
午前11時頃の局面、里見さんが出ているわけではないので、そんなに気にはしてませんでしたが、家にテレビがある以上（JCOM見れるんで）、やっぱ見ちゃうよね
。序盤は互角ということだと思いますが、室谷さんの向かい飛車に西山さんの三間飛車。ちなみに今日は最終盤以外は、パッと見て、直ぐ消して（在宅勤務なので）仕事に戻っての繰り返しで、途中経過とかはよく分からず。西山さんは相振りの矢倉模様で、少し変わってるなぁと（金無双でも美濃でもないというくらいの意味。手数掛かるし。）
午前中は両者とも普通？西山さん、相変らず手首柔らかいなと。室谷さんは手首固い派のような気もします。（そこが気になるの自分だけだって。。。
）
午後3時前くらいの局面。矢倉相手に8筋は固いと見て、四間飛車に振り直し、その後ややあって上の図に。室谷さん順調の様子。ただ、少し悪い時に暴れてくるのが西山さんの強さでもあり、室谷さんも時間に追われると時に終盤の大逆転負けがあったり、まだ油断ならないか・・・。
午後4時過ぎ、室谷さん必勝のようです。
先崎九段が気になってか時折、登場。てっきり立会人なのかと思ってましたが、立会人は中座七段でした。先崎さんは飲み友達？の様子が気になって見に来た感じ？もうそろそろ終わりそうではあるけれど、終わらないねみたいな。
午後4時半。西山さん、めっちゃ盤に近づいて食い入るように盤に集中。何とかして頓死を喰らわせる術はないかと模索しているのか、投げきれないという気分なのか。局面悪いと、もっとあっさり投了するイメージでしたが、今日はクソ粘りする感じ。室谷さんも慎重に慎重を重ね、なかなか手が進まない。両者まだ15分ずつくらい時間を残しており、スローモーションを見ているような最終盤。室谷さんは盤上に手が伸びたと思うと引っ込めることも何度かあって、絶対にポカはしないぞという気持ちの表れか？
絶体絶命で、西山さん、考えているのか反省しているのか。眠ってはいないのでしょうが、少し心ここにあらずのように見えなくもなく。
しばらくして、西山さん投了。
先崎九段、ひょっこり再登場。
解説の田中寅彦九段、去年なにかの対局で西山さんに飛ばされたこともありますが、中終盤の解説で、室谷さんが本当に勝ち切れる局面なのか、「私じゃ分からないね」と言って周囲をキョロキョロ、誰かにヘルプを求めたのか・・・テレビ解説で飛び入りでピンチヒッターが入るなんて見たことないし、タナトラ先生が分からなかったら、視聴者もみんな路頭に迷います
。まだ難しいってことだったんでしょうが。
最終局は10月30日（金）で2週間ちょっと空きます。女流王座の初戦が10月28日（水）で微妙にクロスするので、西山さんは大変。室谷さんが振り駒で先手取れば悲願の初タイトルも夢ではありません。準決勝の伊藤沙恵女流三段戦あたりから女流王将戦に限ってなのか運を引き込み、挑決戦でも里見さん相手にこれは気合勝ちと、なんか勝ちそうなムードが漂ってきてますね。