[将棋]記録係について、一ファンの意見 | 福間香奈さんを応援するブログ!

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 加藤桃子女流三段の5月28日のツイートに端を発し、現在の新型コロナ騒動下における将棋のプロ棋戦における記録係の不足がちょっとした話題になりました。ただし、上村五段と田中寅彦九段のツイートやりとりから見えるように、すでに改善方向に踏み出しているようなので、静かにやり過ごすのも一つのやり方ですが、何のしがらみもない私のような大外にいるファンの考え方を述べるのもありかなと思って書くことにしました。

 

 まず最初に言いたいのは、今回の加藤さんのツイートの趣旨は、記録係を連続して勤め体調に異変を起こす女流棋士が出てきており(または、そうなりつつある)、その方を守りたい、助けたいという気持ちから行動されたことと感じました。中村真梨花女流三段か竹部女流四段か、あるいはそこまで具体的に誰かに絞っての話ではないかもしれませんが。ご本人も、タイトル戦が続く状況下ではありますが、自分自身のために言ったということではないように思われます。今回、問題の論点となったのは伝達手段としてツイッターを使うのが適切だったのか不適切だったのかという点だと思いますが、それについての私の考えは後述するとして、とにかく、加藤桃子さんが周囲の声に必要以上に気をかけたりすることのないよう頑張ってほしいということです。マイナビの最終局、女流王位戦と十分に実力を発揮されることを願います。

 

 記録係の不足の問題に関しては、慢性的な問題と近々の問題を分けて議論するのが良いと思ってます。前者については、奨励会員や若手棋士、女流棋士が記録係を行うことの位置づけや労働対価、あるいはこれは修行の一環であるとか考え方の土台の部分から分かれているのかもしれませんが、自動記録システムを増やしていくなり、対局者自身が作成するなり、いろいろな方策を含めて議論して多数の人にとって公平で合理的と思われる方向へ日本将棋連盟内で決めていってもらえればよいのではないかと思います。よっぽど不公平でおかしな議論にならなければ、ファンはああそうかと受け止めるだけだと思います。後者の近々の問題は、新型コロナ騒動の影響で遠距離移動を伴う対局が中止となり、未成年者を含む奨励会員の記録係を免除し、棋士と女流棋士でまかなうという緊急事態宣言後の対応が最初にあり(4月8日)、その後、緊急事態宣言の解除に伴い、6月1日以降は遠距離移動を伴う対局も再開していくという過渡期特有の事象と思われます。加藤桃子さんのツイートでは一部の人に負荷が集中しているということでした。これをツイートするのはコンプライアンス違反ではないかとか、組織外部に漏らすのは恥であるとかが、主なる否定的意見のようです。棋士や女流棋士は個人事業主とはいえ日本将棋連盟の価値を著しく損なうような発言をしたり、内部問題をみだりに公言するのは好ましくないというのは分かります。ただ、今回のケースで記録係が一部の人に偏ってるので助けてほしい旨の発言は、日本将棋連盟の価値を低下させる内容とは思えません。対局の手合いをつけるのに、同時に記録係も決めるのでしょうが、具体的に担当理事の方とか事務の方とか、奨励会員から選ぶときは奨励会幹事の棋士の方が絡むのかもしれませんが、どういう具合に権限移譲して作業分担をしているのかは知りませんし、別に知りたいと思いません。今回のことで、「情報伝達の風通しが悪いな」くらいのことかもしれませんが、そんなのは企業であれ公共団体であれ組織では通常起こりうることです。手合いをつける方法がおかしいとか、誰かの作業が遅いとか内容が具体的な批判に近づいていけば内部告発的な要素はありますが、記録係を行う人が少ないという現状を伝えただけであり、それに対してメジャリティと思われる棋士や女流棋士の方々の反応は、私も手伝いますと肯定的に声を上げるものでしたから、美談とまでは持ち上げられなくても、迅速な問題解決につながったので別にそれで終わりではないかと思います。

 

 人それぞれ、考え方は違うでしょうし、今回の件で公表せずとも反応して動いた棋士や女流棋士の方々もいるでしょうから限定的にはなりますが、改善する方向でのツイートされた方やその中で名前の出てきた方々の好感度は上がりました。冒頭記載の田中寅彦九段、上村五段のほか、佐藤会長を筆頭に、中村修九段、先崎九段、片上七段、勝又七段、瀬川六段、上野六段、中井女流六段、上田女流四段、竹部女流四段、中村真梨花女流三段、北尾女流二段(※最初書き漏らしてました)、山口恵梨子女流二段・・・(ほかにもいらっしゃるかもしれませんが)。 関西はうまく回ってるのであれば、それで良いかと。