[将棋]里見さん、女流名人戦V10達成 | 福間香奈さんを応援するブログ!

福間香奈さんを応援するブログ!

女流棋士の福間(旧姓里見)香奈さんを応援しています。その他将棋や自分の日常のことなど。

 今年の1月20日に開幕した第45期岡田美術館杯女流名人戦ですが、里見さんが伊藤さんを本日の第4局で下し、見事に3勝1敗で防衛を果たされました。
凄いですね。見事な10連覇で、お祝いボード作っちゃいました!!
今日は平日月曜日で、対局場も千駄ヶ谷の将棋会館だったので昨日は検分などもなく、情報的には静かな前夜でした。むしろ里見さんは金曜日に華やかな女流王座の就位式があり、伊藤さんの方も土曜日の朝日杯でまた藤井旋風が吹き荒れる中、記録係でその現場にいたようです。
 
 私も今日は棋譜中継で対局を仕事の合間、およそ1時間置きに(午後3時過ぎてからはもう少し頻繁に?)見ていましたが、昼休憩明けが勝負所で、その後優勢を築くと危なげなく一気に寄り倒してしまった感じです。里見さんが先手中飛車で予想通りの本命とすれば、後手伊藤さんもシンプルに居飛車で受けて立ちました。相振り志向の第2局では、里見さんの居飛車に戻す手順で作戦勝ちし、序盤リードを許したためか、伊藤さんの方が序盤のつばぜり合いを避けた感じがしますが、居飛車穴熊を選択。里見さんは美濃囲いから、早くも25▲6五銀と上がり攻めのタイミングを見据えつつ、29▲5四歩と仕掛けました。ゆっくりした展開になると居飛車穴熊に金銀4枚が張り付いていくような感じになって(?)しまいそうなところ、37▲7四歩と7筋で飛車のこびんに手を付けていき、互角の攻防が続いてましたが、48△5五銀、49▲同飛、50△8八角に続いて、51▲7七歩と角の利きを止めた辺りで先手優勢となったようで、あとは勢いの差があったのか、穴熊をものともせず87手で一気に寄せてしまいました。途中、53▲5三歩成と必勝の5三のと金が出来た訳ですが、前局では伊藤さんに作られたと金に手を焼いたので、お返しした形になりました。
 
 里見さん、盤石だったように感じました。伊藤さんはもっとスローペースにしたかったんじゃないかと思いましたが、最短手順で攻めの形を作って一気でしたね。伊藤さん、アッと気づいたら攻め込まれてたみたいに見えましたが。。。気後れしたとでもいうのか・・・。伊藤さんは前局の勝利に際し、奨励会時代の戦友?だった近藤五段が藤井七段の連勝を止め、そういうのも励みになったと言われてました。今回も直前の朝日杯の現場に居て、勢いみたいなものを感じてくると嫌かなとか一瞬思いましたが完全な杞憂で、そんなことはなかったですね。まぁプロの対局だし、どちらかと言えば里見さんの方が鋭い気迫を背負ってきた感じか。。何としてでもタイトルが欲しいと言っていた伊藤さんの前に、里見さんはまたしても壁となって立ちはだかりました。当然勝負にはこだわったのでしょうけど、将棋そのものを楽しみたいという気持ちと、勝ち負けも含めてですが自分が良い将棋と対局姿を魅せることでファンの人に喜んでもらいたいという、「私」ではない「公」の部分の気持ちの差が実績差にも加えて、今回の勝敗結果に表れたように思いました。もっとも、左足を捻挫してしまったこともあって、フィジカルな部分での対局姿というより、姿勢とか言葉とか気持ちの面でということになりますが。
 
 一つ前の記事で書き損ねましたが、今年もらった扇子の揮毫の文字は「新」でした。里見「新」時代の到来でしょうか。