10月2日より放送開始。
TVアニメ『呪術廻戦』にキャラクターデザインなどで参加しております。
第1弾PV 演出を担当いたしました。
お楽しみに!
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映画を観ていると、究極の選択で主人公が身を捨てて仲間や地球を救う、という展開があります。『アルマゲドン』『ミッション・トゥ・マーズ』『ゼロ・グラビティ』などなど、結局助かったけど『インターステラー』も。
あれ?宇宙ものばかりだ。ボクの観る映画が偏ってるんでしょうね(笑)。もっと身近なドラマにも、小さな「身を捨てて救う」がたくさんあるでしょう。
日本だと「特攻」を想起するという強迫観念があるので積極的にやられませんが、アメリカ映画には案外多い。誰かひとりまたは少数が犠牲になることによって全体を救おうとする精神は尊いものだという潜在的な意識は、おそらく世界共通にあると思われます。
しかし、新型コロナウイルスによるパンデミックでは、そうも言ってられません。誰が犠牲になるかわからないし、知らぬうちに多くの他者を巻き込んで犠牲にしてしまうからです。身を捨てる覚悟は正直言って迷惑にしかなりません。身を捨てるような行動が増えればそれだけパンデミックは拡大長期化していくのです。
11月19日の新型コロナ新規感染者は全国で2388人(NHK報道)でした。
過去最多になりましたが、人出を増やす政策をやり続けてきた結果の11月1週目の状況からして第二波より多くなるのは想定内でした。しかし、増加の具合は過去最も急激になっています。欧米の増え方に比べれば日本はやや緩やかでしたが、第三波は間違いなく「急増」です。
しかも、「波」を起こす前の「助走」にあたる状況が問題だと思う。助走位置がどんどん高くなっている。その結果、増加して到達するピークもどんどん高くなっているのです。
ジョンズ・ホプキンス大学のグラフをお借りして加筆しました。
形にするとよく分かるでしょう。
ちなみに、ここまできれいに3つの波を形成したのは日本のほかはアメリカくらいです。
助走期が0〜70人だった第一波から、助走期が20〜100人に上がった第二波でピークの位置が上がっています。もちろん、第二波では感染対策が個人・民間任せで事実上おこなわれず「経済」を回した結果でもあります。そのせいで第二波の自然減少後は600人前後までしか減らずに慢性化していしまい、高い位置からの「波」形成となった。ピークがどこまで上がるのか予想できません。
第二波直前からこっち、顕著なのは、政府が「政府に都合が良い経済」を回すために「Go to」政策をおこない、行動制限を緩和して人出を増やす努力をしてきたことです。
「政府に都合が良い経済」は、国民に良い結果をもたらすものではないのがクセモノだ。
コロナ前からずっとそうです。「政府に都合が良い経済」とは、「一部の大企業に都合が良い経済」「株主配当が増える経済」「政権強化につながる経済」というわけでして、ほぼ緊縮財政とイコールです。
国民貧困化・格差拡大化を進めたのが「政府に都合が良い経済」思考です。
ですから、「政府に都合が良い経済」を回す考え方からは、国民を助ける政策が出てこないのだ。残念ながら、日本の経済構造は「政府に都合が良い経済」に作り変えられてしまってますので、単に「経済を回せ」と言ったところで、「政府に都合が良い経済」思考に加担することになる。「経済を回せ」を優先すれば、当然の帰結として、財政支援はおこなわれないのだ。
「経済を回せ」を優先した結果、感染者の急増が引き起こされ、「まっとうな経済」が回らなくなり、財政支援もおこなわれないのです。どうですかこのおバカな本末転倒っぷり。
ボクは、経済を回すなと言うのではありません。回したくても回せないと言っているのです。
そういう非常事態には、命を守る行動に集中するべきだ、と。
財政拡大による給付と補償の増強・継続が大前提だ。
大前提ですから、感染対策は状況に先んじておこなうべきだし、可能な限りの経済活動を維持する工夫も同時並行です。財政支援を徹底的におこなって余力を確保するのです。
麻生財相は「財政余力を確保しなければ」と財政支援に否定的だが、おバカな本末転倒だ。政府が国債発行すれば財政余力が生まれるのです。そのお金を国民に配れば良い!
お金だけで全て完璧に救えるとは思わないが、救われる人を確実に増やせます。コロナ後の立ち直りを素早くし、景気回復の糸口をつかめます。
「多少の感染者数は全体を救うための尊い犠牲なのだ。経済を回そう」
などと考えてはいけないのです。
誰も「身を捨てて」と考えなくて良いように、長期的な財政拡大路線への転換が必要です。
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