164:上福根山 〜福寿草鑑賞の旅〜(久連子登山口) | 山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

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よかったら読んでやってください(o^^o)

ここ九州は少し春めいてきた。

福寿草が見たくなるこの季節、メッカである仰烏帽子山はまだ登山口への道路が工事中なので登るのは困難である。

ということで…

 

〜上福根山〜

上福根山は全国有数の秘境で平家落人の伝説で知られる五家荘の南に位置する熊本県の山で標高は1646m。秘境らしく交通が不便で登山道も細く指導標も少ない。山容も台形状で山頂は平坦で目立たない山だが、山麓の福寿草と山頂の石楠花、山芍薬などが見事で、近年登山者も増えている。ただし石灰岩の山は崩壊が激しく難易度が高い。

 

上福根山の麓にある白崩平付近は福寿草の群落地。

一昨年末に途中断念した上福根山登頂と福寿草鑑賞の旅に出かけようと思う。

コースは久連子の登山口から久連子岳と岩宇土山を経由して上福根山に登り、下山時に白崩平を通って戻るという、7年前上福根山に初めて登ったルートと同じのコースだ。

 

朝早くに自宅を出発、いつもの県道25号を使って五木村に入る。

そこから国道445号を北上して県道247号を通って久連子集落に向かう予定…がっ(!)

なんと県道247号がまさかの通行止めっ

おぃおぃ…せっかくここまで来たのに…(泣)

…と、迂回路があるそうだ…(堵)

以前、茶臼山と上福根山を縦走した時に利用した山林道で久連子まで行けるらしい。

少し遠回りになるが行ってみよう。

泉町椎葉まで北上して五家荘旅館手前の交差点から細い道に入る。

離合困難な細道を恐る恐る進んでいく。

デコボコや落石で道はかなり悪いがなんとか久連子集落まで辿り着いた。

いつもの山荘先まで行こうとこれまた恐ろしく細い道路を進んでいると…

山荘手前の橋が崩壊っ 進めないじゃないか…(焦)

仕方がないので崩壊場所の少し手前にある広場に駐車する。

その広場を通過した際に車が数台停まっていたのはこのせいなのか…(納)

 

ということでこの広場から登山を開始する。

準備が整ったら…

 

上福根山山頂&福寿草ちゃんと会うために出発〜っ

まずは車道を進む。

 

崩壊した箇所を越えて山荘先の登山口へ。

ここから久連子岳までは前記事を参照していただくとしてサクッといこう。

始めの急登を登りきると尾根道となる。

ここから尾根登りが果てしなく続く…(汗)

 

1時間ほど登って恐怖のトラバースに差しかかる。

通るたびにだんだんと斜度が増してる感じがするのは気のせいだと思うが、そんなトラバースが終わるとひと安心…

 

…と、辺りに黄色い花がチラホラと…

おぉ 君は福寿草ちゃんじゃないかぁっ

岩の近くにひっそりと美しい花を咲かせている。

白崩平まで行かないと見れないと思っていた福寿草を序盤で鑑賞出来るとは思ってもいなかったが、まぁこれはこれで嬉しい誤算だ(喜)

 

福寿草に別れを告げて登りを再開、ガレ場の急登を登った先に…

 

久連子岳山頂に到着〜っ

おぉ 相変わらず良い眺め(美)

 

少し休憩したら次に進もう。

尾根伝いに歩いていくと開けたガレ場に出た。

そう…ここは1年ほど前に「勇気ある撤退」などと言い訳して自分に負けてしまったところだ。

そしてここから私のリベンジが始まるっ

とても清々しい景色の中だが、私はヤルぞぉ〜

…と個人的に勝手なことを叫んでるが、上福根山にしてみればいい迷惑かもしれん…(汗)

 

ガレ場を登りきると緩やかになった。

道は害獣ネット沿いに伸びているので迷うことはないが、緩やかといっても登りには変わりないのでジワっとキツい…(汗)

しかし山頂が近づくとかなり平坦になって楽チンに(緩)

 

ほどなく岩宇土山に到着っ

…でも眺望もなくほとんど通過点って感じなのでそのまま通過…

少し先にあった風穴…コケないように…

 

岩宇土山から先はちょっと下り気味の稜線歩きとなる。

岩場もあるが比較的歩きやすい道なのでスイスイ進んでいこう。

しばらく進んだところで思い出したように急な下りとなる。

そこを下り終えると分岐が現れる。下山時に通る予定の白崩平へ下る道との交点だ。

 

まずは上福根山を目指して真っ直ぐ進む。

上福根山への尾根登りは当初は緩やかだがジワジワと勾配が増していく。

道はハッキリとしているが踏み跡はなく、この時期の人気の無さが伺える…(寂)

 

道は痩せ尾根の直登になった。

少しずつ体力を奪われていく…(辛)

まだかまだかと思いつつ尾根を登り続ける。

そしてやっとのことで林道と出合った。

…キツいな…上福根山…(負)

それにしても林道上の枯れた草が…ちょっとキモい…

 

ここからは少し緩やかな登りとなって気持ち的に少し楽になる…が、登りには違いないので足にはすごく負担になる…(疲)

山に登ってる感がハンパない…。

考えてみれば高低差1000mの山登りなのでキツいのは当たり前か…(微)

加えてこの高低差を登るのは今年に入って初めてなので足もビックリしているのだろう…。

 

重たい足を少しずつ進めながら登りついたところでロープ場が登場。

ここにきてのロープ場は精神的にもダメージが大きい…(汗)

春先だというのに汗をかきまくり意識が朦朧とする中で岩場を登り、たぶんこれが最後だと思われる登りを少しずつ歩を進める…(疲)

 

そんなノックアウト寸前の中、戻りの登山者と出会う。

颯爽と下ってきたこの方は、聞けば69歳だという…

私と同じルートを辿ってきたそうなのだが、まだまだ余裕を感じられるお姿…。

すごいなぁ…(敬)

それよりも若い私がここでヘコたれるわけにはいかないっ

よしっ がんばろっ

とはいってもなかなかの急登で、山のピークはまだ先だが疲労度はとっくにピークに達している…

記事を書いている今ではその時の記憶がないほどこの時は憔悴しきっていたが、それでもなんとか最後の登りを根性で登りきり…

 

上福根山山頂に到着〜っ

うおぉ

やっと着いた〜っ 遠かったぞっ上福根山っ

 

4年ぶりの山頂は相変わらず木々に囲まれていて眺望はまったくなし(残)

しかし、冬の装いのこの季節は木々に葉っぱがないので隙間からなんとなく遠くの山々を見ることができる。

とにかく疲れたしお腹も空いたので、ここ山頂にて大休止とするっ

 

本日のメニューは…

おにぎりとパン、デザートはひさびさ登場のプリン♪

でゎ いただきまぁすっ

 

食事も終って心もお腹も落ちつき、独り占めの山頂でまったりとした時間を過ごす…

静かな山の中に聞こえるのは小鳥の囀りと風の音…素敵な癒しの空間だ…(爽)

キツい山は登ってきた達成感もあって何もなくても素晴らしい…

やっぱり山っていいねぇ…(感)

 

さて、あまり時間に余裕があるわけではないのでそろそろ下山するとしよう。

まずは白崩平分岐まで戻る。

 

分岐に無事辿り着いたら、ここから谷に向かって下っていく。

ここからはかなりの急斜面だったと記憶している。気を引き締めて参ろう。

急な斜面の杉林の中をジグザグに下っていく。

最初のうちは道がなだらかなので安心して下っていけるが、だんだんと勾配がキツくなってきた。

 

ガレ場になると滑りやすいので注意して下ろう。

トレース通りに歩けば迷う心配はないが、浮石とかもあるのでコケないように慎重に進む。

 

下り始めてから30分ほどで開けたところに出た。

行手には石が敷き詰められた道みたいなものが見えるが、そこは道ではなく流された石の集り…本道はその左側になる。

まぁどちらも同じ方向ではあるから途中まで石の上を歩いてもよし…思えば前回はこれを歩いた気が…(汗)

 

突き当たった先の川は大雨の濁流に削られてすごいことになっている…

前回ここを通った時も酷い有様だったが、それよりも酷くなってる気がする…そんな自然の脅威を間近に感じながら川沿いを下っていく。

 

下りが終わるた福寿草がチラホラ見え始めてきた。

柵を越えたところに白い岩の塊が見えた…ここが白崩平だっ

お〜 福寿草がたくさん…じゃねぇチラホラ…だな…(汗)

やっぱり仰烏帽子山とまではいかないか…

 

写真を撮りまくって気が済んだら次のゲートをこえて帰ろう。

締め忘れないように気をつけて、ふと南の方向を見上げると…

うぉ こっちからの久連子岳の姿はすごいな…(威)

「アレに登りました」と言ったら尊敬されそうな山容だ…。

その先のロープ場を降りたら…

 

わぁっ

たくさんの福寿草が咲いてるぞっ(嬉)

いやいや〜こっちの方が見応えあるなぁ

彼方此方に可愛い花が咲いている…

ここでも時間を忘れて撮影タイム(忙)

 

と…気の済むまで写真を撮ってたらかなり時間が過ぎてしまった…(焦)

まだまだ先は長いのに…(汗)

さっさと帰るぞっ

 

ここからは杉林の中をジグザグに下っていく。

危険箇所はロープもあって安全策は万全。

 

下り終えると大きな沢に出た。

その沢を緩やかに下ると大きな川と合流する。

前回は彷徨いながらこの川沿いの岩場を歩いた記憶があるが、今回はキチンと標識もあって安心だ。

川向かいの登りにはいたせり尽せりのハシゴも完備。

ここから尾根を越えて沢を渡る。

次の尾根は絶壁の上を越えるようにして最後の岩場に進む。

 

岩場を下り終えるとやっとオコバ谷登山口に到着。

ここからは舗装道路を戻るだけ…と思ったら…

あら?先の道が流されて崩れてる…(焦)

まぁ車じゃないし水が流れてるわけでもないので普通に渡れるけどね…。

 

その先もいたるところが崩壊していたが、ちゃんとエスケープ道が施されているので通れないわけではない…が、足場はものすごく悪いので注意して進もう。

それにしても7年も経つとここまで崩壊が進むのかと、自然の前には人間は無力なんだとあらためて知らされる…(恐)

 

とかなんとか思ってるうちに車道に出た。

あとは駐車場まで戻って…

 

本日の上福根山リベンジと福寿草鑑賞の旅はこれにて終了〜っ

お疲れさまでしたっ

 

 

今回登った上福根山は、標高こそあるが山頂での視界の悪さや登山口のアクセスの悪さで人気はあまりない。

しかし近くのピークや山道途中での見晴らしは比較的良いし、なんと言っても石楠花や福寿草などの花を賞でる山としてはオススメである。

登山者が少ないのも良いところなので、ゆったりと山を楽しみたい人は是非とも登っていただきたい山だ。

ただしお気軽にとは言えないアクセスとけっこう厳しい斜度の山なので、それ相応の装備と心の準備をして臨んで欲しい。

 

〜今回のルート(クリックで拡大)〜

 

<今回の福寿草たち>

 

〜Epilogue〜

福寿草を見たいということから計画した今回の山旅だったが、7年前に歩いたコースは新鮮なトレッキングだった。

登山口までの遠回りは予想外だったが、それ以外は計画通りというか快適な山旅であった。

とはいえ久しぶりの高低差1000mの山行だったため、かなりの疲労で筋肉痛も3日間ほど続くであろう…(汗)

体力的にもあまり無理できないお年頃になってきたかと思うと寂しい限りだが、山頂付近で出会った69歳の先輩を見習って、まだまだ若いモンには負けないぞ〜っと自分を鼓舞する帰り道であった…。

でゎ また次回っ

 

 

 

おわり