最近は自宅から北の方にある山に登っていない…
よしっ 久しぶりに北にある山にっ
…しかし、北の方にある未登頂の山は遠すぎる…
ということで…
〜御前岳・釈迦岳〜
御前岳(1,209m)と釈迦岳(1,231m)は福岡県八女市と大分県日田市との境界にある山である。
御前岳は、大分県側では権現岳とも呼ばれる。日本書紀では「前山」として現れ、景行天皇が九州に行幸した際にこの山を越えたと記されている。山頂にはこれに因んで景行天皇御遺跡の石碑が建てられている。
釈迦岳は、九州百名山のひとつに数えられている。およそ120mの距離を隔てて東西に2つの峰があり、最高点は大分県にある東峰の普賢岳である。もう一方の峰の本釈迦は県境にあり、福岡県の最高峰である。
このふたつの山は隣り合ってる山で縦走できる山たちである。実は4年前のまだ山登りを始めた頃に登ったことのある山だ。
今回もまったく同じ登山口の同じルートで登るのだが、記憶は遥か彼方にあってあまり覚えていない…(汗)
そういうことで新鮮(?)な気持ちで楽しめそうなのでチョイスしてみた。
登山口のある福岡県八女市の「秘境杣の里渓流公園」は熊本市から遠いため、朝5時に自宅を出発することにした。
経路は杣の里渓流公園がGoogleさんの地図に記載されているのでナビすれば迷うことなく到着することができるはずだ。
渓流公園の入口をスルーしてそのまま道を進むとソマリアンハウスの入口に到着する。
上段の駐車場は宿泊者専用であり、入口近くのちょっとした広い場所が登山者専用の駐車場である。
私は前回の記憶を頼りに(一部Googleさんを参考にしながら…)熊本の自宅から2時間ほどで到着した。
3月下旬ともなると暖かいと思っていたが、山の中にあるここはけっこう冷えてる…。
しかし風もないので耐えれる程度の寒さである。これならパーカーなしでいけそうだ。
準備が終わったら…
4年ぶりの御前岳と釈迦岳に向けてしゅっぱ〜つっ!
まずは車道から延びるコンクリ道を登っていく。ほどなく未舗装路になって道は登山道らしくなっていく。
沢沿いに登っていく道はまだまだ遊歩道と呼べるほど整備がしっかりとされた歩きやすい道である。
沢の音をBGMにズンズン進んでいこう。
何度か沢を右に左に渡りながらの登山道を登っていく。
前に登った時は秋口であったため、水の量は少なかったと記憶しているが、春先は水が多いので注意して渡ろう。
とはいえ、春先の山は木々が芽吹いていたり道端に小さな花も咲いていて楽しい登山道だ。
沢の音がなくなって、ちょっと道の良い登りを終えると林道に出合う。
おぉ ここは覚えているぞっ
確か前回はこの林道を右に進んで大変な時間ロスをしたところだっ
今回はそんなミスをするわけにはいかないのでしっかり左に進む。
林道を少し進んだところに再度登山道に入る登山口が現れる。
ここからの登りはキツかった記憶があるので、その前にちょっと休憩しよう。
さて、チャージが終わったら先に進むとする。
まずは朽ち果てた木の階段のあるちょっとだけ急な坂を登っていく。
キツい登りではあるが、途中から木々の間から見える遠くの山々が美しい。
木の階段ゾーンが終わると岩が見え出した。山頂が近いのかな(嬉)
急登と呼ぶほどの勾配ではないが、こうも続くとけっこう足にくるな…(汗)
そうこうしているうちに見覚えのある風景…
そしてその先にロープの岩場が登場する。
そのまた先には鎖場も負けじと登場した(汗)
しかしこれまで私が経験した険しい岩場に比べればたいした岩場ではない。
スイスイと登っていこう〜(楽)
とはいっても、岩場の登りが何度も現れるとさすがに息が荒れてくる…(苦)
久しぶりの山登りだからなのか…そもそもキツい山なのかよく分からないが、とにかくハイペースにならないように気をつけてゆっくりと登っていこう。
しかし、そんな道も長くは続かず…ちょっとキツい最後の岩場を登りきると…
御前岳山頂に到着〜w
おぉ 〜
ほぼ全周を見渡せるパノラマの絶景だっ
北には耳納連山をはじめ福岡の雄峰たちが横たわり、西側には遠くに小岱山と有明海も微かに確認できる。
南は酒呑童子山から三国山国見山とその奥に八方ヶ岳、遠くに金峰山も。東側は見えづらいが万年山とかわかりやすい。
それにしても八方ヶ岳ってどこから見ても同じカタチしてるなぁ…(感)
前回に比べて周りの山々が分かってるので見ていて楽しいぞ(嬉)
いつまでも見ていたいほど美しい景色ではあるのだが、如何せん山頂は風が強く寒くてかなわん…(凍)
ということで次に進むことにしよう。
次は釈迦岳への縦走なのだが、稜線を進むのでそれほどキツくもなかったりした記憶がある。
まずは御前岳から東側に延びる道へ進むのだが、下り始めは急になっており、ちょっと険しかったりする…(汗)
とは言ってもそこは福岡県と大分県に跨るメジャーな山。安全策はしっかりしてあるので安心な登山道である。
急な下りが終わると痩せた稜線道であるが平坦で歩きやすくなって景色もいいので気持ちがいい。
ただ、本日はお日柄はとても良いのだが風が強いのでちょっと寒い…。
ちなみにこの稜線道、次なる目的地の釈迦岳に気象レーダーサイトがずっと見えているので距離感が掴めて楽に感じる。
ほぼ平坦で歩きやすく、晴天で気持ちが良いので、久しぶりの山道歩きを楽しんでいこう。
そんな楽しい道もだんだんと登りになってきた。そろそろ釈迦岳が近いのかな…。
…と思っていたら、これは手前のピーク群っ(汗)
このダミーちっくなピーク群を越えていくと…
ラスボスの釈迦岳西側急登が現れたっ
まぁ…そうは言っても、昨年の暮れに登った矢筈岳西峰と比べたら「へ」みたいなもんだ。
それにちゃんと登れそうな山のカタチしてるし…(笑)
そんな釈迦岳の西側からのアクセスは、まず急な登りから始まる。
そして鎖場と続き、回り込むように急登を登っていき…
最後の岩場を登りきると…
釈迦岳(本釈迦)に到着〜w
わぉ♪
ここからの見晴らしも最高だね〜(美)
遠くの山々の見え具合は御前岳とあまり変わらないが、西側に御前岳が目の前で尖っているのと、太陽が高くなったせいで山々の姿がくっきりとなっているのが嬉しい。
それにしても八方ヶ岳は相変わらず同じカタチ…(笑)
ここの本釈迦は山頂が狭いにも関わらず所狭しとお地蔵さんや看板や三角点(ここは一等三角点っ)があるために休憩もオチオチできない。
ということで、もうひとつの釈迦岳である「普賢岳」の方に行ってみよう。
東側の斜面は西側ほどではないが、それでも急な下りなのでゆっくりと…。
ほどなく分岐が現れる。ここを「マイクロウェーブ」の方向へ進む。
すぐに建物のある普賢岳に到着した。
前回は小学生たちに占領されていた広場も、今回は貸し切り状態で景色をしこたま堪能する。
ここからは西側に由布岳や九重連山、阿蘇山などを眺望できるのだが、本日は霞のために遠くの山はほとんど確認できなかった…(残)
ここで大休止…とも思ったが、時間も早いし風も強いので、やっぱり計画通り八ツ滝まで進むことにしよう。
分岐まで戻って、そこから釈迦岳登山口へ下っていく。
コチラの道もけっこうな急登だ。直登りに加えて小石が多い。滑りやすく仕上がっているのでゆっくりと下ることにしよう。
途中から見える釈迦岳は、コチラ側から見ると岩肌が露出しており、切り立った山容がとてもカッコいい(惚)
そんな釈迦岳の姿を振り返りしながら見たり、開けたところから見える遠くの山々の景色を楽しみながらゆっくりと下り続けると道が緩やかになってきた。
さらに下り続けると、道の先に車道が見えてくる。その道に出たところが釈迦岳登山口だ。
ここから杣の里渓流公園まで戻る。もちろんこの車道を進んでも着くのだが、クネクネした道路を一直線に通る遊歩道が存在するので、これを進むことにする。
駐車場の西側にある「宮ノ尾バス停」の道標から入っていく。
すぐに車道と出合うが、道を跨いで「御前、釈迦自然歩道」の表示に入って真っ直ぐに進む。
さらに何度か車道に出会うが、同じく遊歩道を進んでいこう。
道はさほど歩きやすいわけではないが、車道を歩くより時間短縮になるし、何より距離が短い。
沢のせせらぎが聞こえ出したら気持ち的に癒された気分になるが、道はところどころ濡れて滑りやすくなってくるので注意しよう。
途中でキレイな滝に癒されながらもひたすら沢に沿っている登山道を下っていく。
次の車道と出合ったら、ここからはその車道を歩くことになる。
車に注意しながらしばらく進み続けると八ツ滝に着いた。
う〜ん 前回も来たけど相変わらずステキな場所だねぇ(癒)
もっと滝近くまで行きたいけど、ここくらいまでが限界かな…(残)
でも、まぁ迫力はあるし、気持ちも良いからいっか…。
ということでマイナスイオンが出まくりなこの八ツ滝で大休止とするっ
さて、他の登山者なんかがきても大丈夫な場所を占拠して昼食の準備。
本日のメニューは…
カップ麺(カレー味)と自家製おにぎり、デザートは定番のイチゴ大福と濃厚カフェラテ♪
でゎ いただきま〜すw
…今思い出した…(悶)
昨夜もその前の晩もカレーだったな…(汗)
あまり食にこだわりがなく、カレーも嫌いではないので別にどうってことではないのだが…なんかカレーばっかり食べてる気がする…(汗)
今度から山メシを購入する場合は、そんなこともちゃんと考えることにしよう…。
さて、そんな食事とイチゴ大福も美味しくいただき、滝から流れる川のせせらぎを聴きながらカフェラテを飲む至極のひとときを楽しんでいる…そんな時に滝を眺めながらふと思う…。
空身なら奥まで行けるんじゃないか…(閃)
…ということで行ってみることにした…
行けた…
うおぉ 〜
迫力満点っ マイナスイオンが顔にあたってるっ
…それは水しぶきでしょ…(汗)
注意!
滝の近くに行くためには水量を考えて渡らなければなければならない。
加えて岩場は滑りやすく危険なため、あまりマネしないようにしていただきたい…(願)
さて、水しぶき…もとい…マイナスイオンも目一杯浴びまくったのでそろそろ帰ることにしよう。
再び車道を下り進む。
歩き続けること数分、もうすぐソマリアンハウスというところに吊橋があるのだが、前回は道路から入れないように柵が閉まっていたところ、本日はなぜかその柵が開いていた。
怒られるかもしれないが、せっかくなのでちょこっと入らせていただいてみた。
お〜 揺れる揺れる(楽)
眺めは…それほどでもないな…九重の夢吊橋の方がよっぽど高くてスリルがあると思うが…
そんな思いがけない体験もしつつ先を進む。
そして駐車場まで戻って…
本日の山旅はこれにて終了〜
お疲れ様でした〜♪
今回登った御前岳〜釈迦岳の縦走であるが、登ったことがあるにも関わらずあまり覚えていなかった。
しかし今回登ってみて、その理由がなんとなくわかった気がする…。
あまりにも優等生な登山ルートなために「死ぬほどキツい」とか「死ぬほど長く歩く」とかの…いわゆる「厳しさ」が足らないため、印象が薄いのだ。
しかし裏を返せばとても優しい山であるということである。
私のような冒険野郎には物足りないかもしれないが、一般的には歩きやすくて距離もちょうど良く、登山道などの整備もしっかりされた優秀な山なので、初心者も安心してソロ登山も可能である。
福岡県では最高峰のこの山、一度は登ってみてはいかがだろう。
〜今回のルート(クリックで拡大)〜
<今回の植物たち>
〜Epilogue〜
今回の帰り道、帰宅する経路をGoogleさんに聞いてみたら、推奨された経路は山越えの…あまり車も通らないような細くてとんでもない道をわざわざ教えてくれた(汗)
おかげで途中で道は間違えるわ、対向車と離合できずに往生したりで散々な目に遭ってしまった。
…まぁ…そんなことも含めても知らない道を走るのは楽しいし面白い帰り道ではあったので、また時間がある時はGoogleさんの面白いルートを信じて冒険してみようと思う…(楽)
あ…とりあえず無事に帰り着いたことは最後にご報告しておく…。
おわり