104:蘇陽峡 〜紅葉を求めて〜 (長崎鼻展望台から) | 山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

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九州(主に熊本)の山登りやってますw
よかったら読んでやってください(o^^o)

やっとの事で灼熱なここ九州も肌寒い季節がやってきた。

とはいえ、まだまだ11月…

紅葉は今が見頃だ~っ

ということで…

 

~蘇陽峡~

熊本県上益城郡山都町にあり、高千穂渓谷の上流五ヶ瀬川にある渓谷。

渓谷の幅は200~300mあり、深さは150~200mある。竿渡の滝から花上ダムまで10kmも続き、宣伝のために「九州のグランドキャニオン」と呼ばれている。

渓谷沿いには遊歩道や長崎鼻展望台などもあり、秋の紅葉を見物に来る人も多い。

 

そう…

申し訳ないが今回は「山登り」ではない…

しかし蘇陽自体が山奥で、そこを散策するのだから勝手な解釈をしてしまえば「山歩き」になるっ

…ということで今回はトレッキングという観点で見てもらいたい…(汗)

以前、蘇陽出身の後輩から「秋の蘇陽峡は見る価値がありますよ」と言われて、いつかは行ってみようと思っていたのだが、やっと今回行くことができた。

 

熊本から蘇陽峡へは国道218号を宮崎県五ヶ瀬方向に東行し、山都町蘇陽の馬見原に入り「蘇陽峡」の看板が出ている交差点を左折する。

ここからの道は狭くて離合が困難な箇所もあるのでゆっくり進む。

狭い道をまっしぐらに進み続けると蘇陽峡長崎鼻展望台駐車場に到着する。

50台ほど駐車が可能な大きな駐車場で、この日は平日だったためにガラガラ状態であった。

何台か車は停まっていたが、ほとんど…っていうかみんな展望台が目当てで、私のように山歩きが目的な人は皆無であろう…(汗)

山登りの格好でザックの用意をしてる私の姿を見て、いったい何処に行くつもりだ?…という周りの視線を感じつつも準備を整えたら…

 

いざっ 秋の蘇陽峡を満喫しに出発~!

 

まずは御多分に漏れず長崎鼻展望台を目指して進む。

看板が示す方向に進むとすぐに展望台に到着。

 

お~w

絶景~絶景~っ(嬉)

正面に紅葉した渓谷と遠くに祖母山、そして青空のコントラストがとても素敵な景色だ。

左手を見るとこれまた紅葉した木々の奥に阿蘇山が顔を覗かせている。

う~ん…確かにキレイな景色だな(感)

しかし、このような絶景を歩き出しすぐに見せられてしまうと、これから先の感動はどうしてくれるっ…という気持ちにもなるが…とにかくこの美しい景色は一見の価値ありだ。

 

そんな秋の絶景を堪能したら先に進むことにする。

展望台を降りたところに蘇陽峡のトレッキングコースを案内してくれている地図を発見。

上右写真には、今回私が歩く予定の道を赤線で表示してみた…参考までに…。

このコースをゆっくりまったり散策するつもりである。

 

まずはクネクネした舗装道路を下っていく。

最初に言っておくと、今回歩いた道は全て舗装された遊歩道で、悪路も先で現れることとなるのだが、未舗装の山道はないのでご安心を…。

急な下りが終わると最初の分岐点が登場する。ここは左に進む。

 

ここからはなだらかな道となるが、杉林の中なのであまり秋は感じることはできないのでサッサと進もう。

杉林を抜けると空が開けて目の前にド~ンと紅葉が聳え立つ。

うひゃ〜 青空に映えた紅葉はキレイだねぇ~(嬉)

 

紅葉した対岸の山を見ながらしばらく進むと苔むした東屋を発見。ここでちょっと休憩することにしよう。

ここから川の方向に進んで橋を渡る。

東屋の脇からのびるちょっと危険な香りがする道をそのまま進むこともできるのだが、今回は冒険目的ではないので橋を渡って対岸の明るく良い道を歩くことに決定している。

橋を渡る途中に見える景色もこれまた絶品っ(感)

 

橋を渡って疎に民家のある道を歩く。

民家の人が育てていらっしゃると思われるキレイな花々が傍で迎えてくれる素敵な道だ。

「蘇陽町役場」への道標のある分岐は左へ進み下り、その先にある橋を渡る。

 

さっきのひとつめの橋を渡らず東屋脇の道を進んだ場合、この橋を渡ったところに出るのだが、見るとかなり悪路である…この道使わないでよかったね…(汗)

なだらかな道をひたすら歩いて進む。チラホラ見える対岸の山の紅葉がキレイだ。

 

しばらく進むと「彼岸花の里」というところに着いた。

ここ付近は彼岸花の群落地で、特にここの岩場の上に咲く彼岸花は珍しいそうだ。もちろんこの時期は咲いていないので人もおらず店も閉まっていた。

またしばらく進むと分岐が現れた。この道を左に登っていく。

ちなみに右に下ったところは景色もサイコ~な川辺に出られる(美)

 

少し歩くと左手に石段が現れるので、その階段を登り進む。

苔生した石段は滑りやすいのでゆっくりと紅葉でも楽しみながら登っていこう。

大きな岩に近づくと崩れた石や土で覆われており歩きづらくなるので注意。

この大岩を登るわけだが、その階段は急で疲れるが、これを登り終えるとなだらかな道になるので頑張って登っていこう。

草木に覆われているがここも舗装された道である。

 

キノコ栽培が盛んな道を進み続けると車道に出た。

その車道をああ行ってこう行って進み「舟の口水源」へ向かう道に進入する。

 

ここからの道もすこぶる快調に進める歩きやすい舗装道路だ。

スタコラと下り続けると水源に到着した。

 

水源の手前に養魚場の関係者と思われる男性の方がいらっしゃった。

親切な方で、挨拶するとわざわざ水源を案内してくれた。

この一帯に流れている水は湧き水で、一番大きな湧き水は上写真の2段目の左に見える滝で、鉄砲水のように勢いよく噴き出ている。

確かに蘇陽峡は高い山があるわけでもないのにこのように水が豊富なのが不思議っちゃ不思議だったのだが、湧き水だったわけね(納)

このキレイな湧き水のお陰で養魚ができているという。

他にもいろいろな話もしてくれて楽しいひと時であった。

お世話になったお礼を伝えて先に進むことにする。

「大変ありがとうございましたっ」

 

夏場には養殖しているニジマスやヤマメの料理を楽しめる店が立ち並ぶ間の細い道を進んでいく。

通り抜けた先に道標を発見。ここから長崎鼻展望台を目指す。

 

ここから先は道が細くなり、あまり使われてなさそうな道となり、注意が必要となる。

足場が悪く不用意に歩くと危険な箇所もある。水が流れているところは滑りやすくなっている。

進むにつれて道はどんどん悪くなっていく…今までと違って危ない道だな…(汗)

舗装道ではあるが、枯葉や流れ出た土に覆われており、さながら山道である…。

 

ゴロゴロした岩と三ヶ所川に挟まれた足場の悪い道を注意しながら進み続けると遠くに発電所が見えてきた。

もう少しだっ(汗)

 

と…安心したところで、この辺りで昼食としよう。

ちょっと開けた紅葉の山を望める道の真ん中ではあるが、人も来ないようなところなので大丈夫だろう…。

 

さて本日のメニューは…

カップ麺(カレー)とおにぎり、デザートはコーヒーゼリーとカフェラテだ。

 

でゎ いただきま~すっw

 

デザートまで美味しくいただき、紅葉した山を見ながら濃厚カフェラテ片手に食後の一服…(幸)

 

とはいえ、いつもの山頂ではなく、谷間の森の中なのでそれほど長居はできそうにない…。

ということで、そろそろ出発することにしよう。

 

ここからしばらく進むと廃屋が何軒かあり、その脇を通り過ぎると発電所の道に出た。

この道を左に進み展望台へ登っていく。

 

緩やかな坂道を登り進むと最初の分岐点に到着する。

ここからは元来た道を戻るだけ…だが、急な登りなのでゆっくりと登ることにしよう(汗)

 

展望台まで戻り、そこからすぐの駐車場に戻って…

 

本日の紅葉狩りの旅はこれにて終了~w

お疲れ様でした~♪

 

 

今回は「山登り」ではなく「山歩き」となった山旅であったが、この蘇陽峡の紅葉はかなりキレイであり、特に展望台からの景色は絶景であった。

駐車場から展望台まではすぐなので普段着でまったく問題なく景色を楽しめる。

トレッキングコースもいろいろとコースがあって普段着のままでも行けるコースもあり、気軽に楽しめるようになっている。

ただし、今回私の歩いたコースはけっこうハードで、特に舟の口水源からの道はかなり歩きづらい道となっているので、それ相応の装備は必要となる。

とはいえ、高低差は200mもないくらいなので普段山登りをやっている方であれば難なく歩けるコースであろう。

山頂を目指す山登りもいいけど、こういうトレッキングもたまには良いモンである。

蘇陽峡のトレッキングは紅葉の時期にオススメする。

総距離:11km  時間:4.5時間  高低差:185m

 

~今回のルート(クリックで拡大)~

 

<今回の植物たち>

 

~Epilogue~

本文には書いていないが、実は舟の口水源からの道の途中で「滑落」してしまった(驚)

幸いにも1.5mほどの落下で済み、怪我も擦り傷程度だったので無事だったのだが、まさか平坦な遊歩道で滑落するとは思ってもみなかった。

ドロドロの土がかぶったところを歩いていた時、汚れたくないという思いが先立って、崖側に石が見えたのでその石に乗った瞬間に崩れ落ちて真っ逆さま…(怖)

山道であれば外側(崖側)に踏み足を持っていくこと自体が危険な行為であるが、平坦でしかも遊歩道だという安心感と舗装されていて安全な道だという先入観が原因であった。

滑落したのは不運だったが、これくらいで済んだことは不幸中の幸いであり、不注意が招いた事故であったことを肝に銘じて、これからはどんな道でもリスクがあることを忘れないようにしよう…と、ホントに実感した有意義なトレッキングであった…。

山登りや山歩きは常に危険と隣合わせである…(メモ)

帰りの車の運転も気をつけることにしよう…(締)

 

 

 

 

おわり