8:一ノ峰〜ニノ峰〜冠ヶ岳(西原村) | 山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

九州(主に熊本)の山登りやってますw
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前回の美里町「洞ヶ岳」では苦難の末に登り着いたにもかかわらず山頂の眺望に恵まれなかったため、次は眺めのいい頂上の山に登ろうと探していたら、西原村にある冠ヶ岳という山が眺望がよさそうだということで、今回はこの冠ヶ岳に登ってみよう。
この山は眺望がいい上に、登る登山道も森の中ではないので景色を楽しみながら登れそうだ。たまには森林の中ではなく空が見える道で開放感を味わいながら山登りするのもいいかもね。

冠ヶ岳山頂へのルートはいくつかあるが、今回のルートは「一ノ峰~ニノ峰~冠ヶ岳」を選択。冠ヶ岳に登る途中にふたつの山を経由して登れる「おいしい」このルートは西原村の宮山という集落の奥地にある登山口から登る。

朝6時に飛び起きて、さっさと支度をして家を出る。まだ薄暗い時間だ。
今回はいつものファミリーマートではなくセブンイレブンで買い物をして、一路西原村の「宮山」を目指す。
宮山地区に入ると道が少し狭いので、気をつけて山道に入る。山道をひたすら登っていくと登山口の表示を見つけた。
近くの駐車可能な広場に車を停めて山登り準備開始。まだ朝日が昇っていないが、すでに明るくなっている。登りの途中で朝日を拝めそうだ。

さぁ準備ができたら登山口に向おう!

登山口は表示もあるが、車の轍(わだち)があるので分かりやすく登りやすい。実は私が登り始めた登山口の少し先にもうひとつ登山口がある。ここは表示がないが、正規(?)にはこちらが登山口らしい。降りルートではこちらから降りた。
まぁどちらからでも登れるのだが、宮山地区からの山道で近い方の登山口(私の登り始めたところ)のルートがなだらかで登りやすい。登り始めから目的地となる「一の峰」が見えるので道を間違えることもないのでコチラをお勧めする。

0710 一ノ峰に向かって山登り開始~!
轍に沿って登り始めるとすぐに朝日が昇ってきた。
「気持ちいいなぁ~w」

ここ最近は、ずっと森に囲まれた登山道ばかりの山を登っていたので、こういう空がすっきり見える登山道の山はとても新鮮で気持ちいいもんだ。
登り始めから眺めがいい。気持ちいいねw

なだらかではあるが、少しずつ標高は上がっていく。しばらく進むと防火帯に出るので、その防火帯に沿って一の峰方向へ。

ここまで来ると北の方向の山々を一望できるようになる。前に登った「鞍岳」が遠くに見える。

防火帯を進むと車の轍とは別の一本道の登山道が明瞭に見える。これを進んだ方が一の峰に近い…というよりこの一本道が一の峰の方向に向いていて間違いない。防火帯は北の方向に下っているし、車の轍は南の方向に回り込んでいるようなので…まぁ、とにかく一本道だろうが轍だろうが「一の峰」に向かって進めば間違いない。

遠くの鞍岳、その手前に俵山、一番右手が一の峰だ。

しかし勾配が少ないのでどうも登山というより山歩き…いや、ハイキングっていう感じかな。今までの山が急勾配との戦いだったので、こういう道だと少し物足りなさを感じてしまう。
ただ困ったのは、草むらを歩き続けているので草についた朝露でズボンの裾がグッショリ濡れてしまっていることだ。

一の峰を近くで見ると岩の塊の山だとわかる。登りも岩を伝って登るようだ。いよいよ急勾配だ。

岩伝いとはいっても階段状になっているのですこぶる登りやすい。途中で紫色のカワイイ花が咲いていた。

そうこうしているうちに頂上が見えた。
頂上付近に岩の上に岩が立っている。なんてデッカいケルンなんだ…とは思わなかったが、とても不自然なこの光景は人為的なもので「國之御柱命」と書いてある。風鎮の神様を祀る石碑らしい。
多信教な私はとりあえず有難そうなこの石碑に旅の安全を祈願して頂上に向かった。

0750 一ノ峰に到着~w 40分で着いた。とりあえず休憩しよう。

周りに木なぞ一切ないので眺望は抜群、360°視界良好である。やっぱり山の頂上はこうでなくちゃな。

東の方向に次の目的地「二ノ峰」が見え、その奥に鉄塔、そのまた奥に阿蘇外輪壁の山々が見える。あの山のどれかが冠ヶ岳なんだろうなぁ~
近くに牧場があるようで、牛の声がする。

さて水でも飲もう… わっ! …失敗した…水のつもりで買ってきたペットボトルの中身がスポーツドリンクだったっ!
なんてことだ。これが水だと思っていたので別にポカリスエットも買ってきている。ということは私の持っている水分は全てスポドリではないかっ!
まぁ、今回の山登りは大してキツくなさそうなんで、べつに水じゃなくても大丈夫だろう…。
でもやっぱり、コンビニはいつものファミマじゃないとダメだなぁ。

さて、それほど疲れてもいなかったので体力はすぐに回復、では出発するとしよう。
一ノ峰を降ると稜線沿いにニノ峰を目指す。

振り返って一ノ峰を見てみる。岩だらけ。やっぱり一ノ峰は岩の塊だ。

いっぽう、ここではニノ峰の北側に面白いモノが見える。
ニノ峰から突き出た岩がここから見ると人の横顔に見えるのだ。私はこの岩に「人面岩」と命名した。
ニノ峰も麓から急勾配で岩場を登っていくのだが、それほど大した距離ではないし、特に危険なほどでもない。

一ノ峰から10分ほどで到着。
頂上は大きな岩がたくさんあり、眺望もよくて気持ちがいいのだが、ひとつだけ残念なことに心ない登山者が岩に自分の名前や変なラクガキをしている。登頂した記念かもしれないが、せっかくの景色が台無しになってしまっている。写真でアップしてやろうかと思ったが、ブログを見た人にも不快な思いをさせるかもしれないのでやめておく。
休憩することもないので、先っちょにある大きな岩に座って俵山を望む自分の姿を撮影。

もちろんひとりなので、iPhoneのセルフタイマー機能を使って撮るわけだが、今のところiPhone純正のカメラのセルフタイマーは10秒が最大だ。できればもう少し…う~ん20秒くらい欲しいかな…。そうするともう少し遠めで撮影が可能になるんで…。

ニノ峰から一ノ峰を望むと雄大な風景になる。西原村から熊本市内まで眺望があるので、その手前に見える一ノ峰がかっこいい。

いっぽう反対に目を転じると、俵山方向だ。こっちもよい風景ではあるのだが、山の木々が杉ばかりなので緑一色。この時期だと普通の登山者なら紅葉を見に行くのだろうが、私は紅葉とは全く無縁な場所にいるようだ。
まぁ、そのおかげで山を独り占めなのだが…。

そんなニノ峰を堪能しきったところで次の目的地の鉄塔を目指す。もちろん鉄塔に登ろうとか考えているわけではない。そんなことしたら怒られるし、その前に感電して死んでしまうじゃないか。

登山道途中の道脇に鉄塔があるので目標となるわけだ。
ちなみにニノ峰からの登山道も緩やかな登りで歩きやすい。ホントにハイキングだ。
少し進んだところに多くの植樹がされた場所があった。ここいらは木が全くないので植樹して増やすつもりなのだろうか。

しばらく進むと道が広くなった…というより防火帯のようだ。

ここに一本だけの松の木がたっている。こうも空が開けていると太陽がまぶしい。休憩するにもまぶしくてかなわない。そんな時にこの木は役に立ちそうだ。ただ、私はまだ休憩する気はないのでスルーする。帰りにでも休憩しよう。

そうこうしているうちに鉄塔付近に到着。ニノ峰からは15分ほどで到着。登山道はこの鉄塔の左側にあるので鉄塔に向かって進むとよい。

ただし、防火帯をそのまま進んでも間違いではない。防火帯の突き当りを左に登れば林道入口にたどり着く。

ここから先は林道となり、いつもの木に囲まれた登山道となる。そろそろ暑くなってきていたのでありがたい林道であった。
ここからの登山道は勾配があってちょっときつかったりする。
これまでが緩やかすぎたのでちょっとした勾配でもキツく感じてしまうが、やっと山登りしている実感がわいてきたりする。

杉林を過ぎると木々が一気に色づいており紅葉を感じる。お~w ここでも十分秋を満喫できるじゃないか。

勾配を登りきって少し進むとT字路につき当る。外輪壁だ。左折で俵山方面、右が冠ヶ岳に行ける分岐点で、鉄塔から30分足らずで到着する。

このT字路を右に進む。背丈よりも高い笹に囲まれた登山道をどんどん下っていく。なんとなく空が開けてきそうな予感がするのでズンズン進む。

おおっ!
いい景色だ。それに紅葉した山が目の前に見える。すっげ~!紅葉だ~!!紅葉を見れた~!よかったよ~w
紅葉を見るつもりはなかったのだが、やっぱりこの時期を考えると紅葉がある山に登るべきだったと少し後悔していたところだったので、予想外のこの景色は感動だ。
前に見えるのが冠ヶ岳? んなわけないか。近すぎるし…
まぁ、とりあえずあの山の上で休憩しよう。

頂上部に着くと俵山と冠ヶ岳を示す標識が迎えてくれる。そしてその先にはたくさんの山々が…。
「どれが冠ヶ岳なんだろう…」
そんな不安を掻き立てるようにたくさんの山が見えるが、それにしても紅葉がキレイだ。

体力が回復したら出発。
一旦降りになるが、すぐ次の山の登りになる。
この谷間からの眺望は絶景だ。

↑(クリックして拡大)
手前の紅葉した谷間からの先に阿蘇連山。いやぁ~壁紙にしたいくらいだ。
あまりの美しさに足を止めて見とれてしまう。
いやいや、先に進まなければっ
と、すぐに次の登りが現れた。
この登りがけっこう難関である。石がゴロゴロしているガレ場の上に急勾配。ロープがあるので利用する。っていうかロープでないと登れないほどの急勾配なのだ。

やっとこさっとこ登りきるとまたもや標識がお出迎え。ただしバックの景色がいいので許す。キレイだね~
キツい急勾配ではあったが、時間的にはそれほどでもなかったのでここでは休憩せずに先に進む。

さっきと同じく降りがあって次の山の登りがある。この山が冠ヶ岳だろうか?
この山の勾配は今までになくキツイ勾配となっている。それもまっすぐな登りなので精神的にもダメージが大きい。
ただし道は整備されまくっているので洞ヶ岳のように這って登るようなことはない。
登りきると…再度標識を発見。まだここも冠ヶ岳ではなかった…。

少し降ってまた登りが続く。ただし勾配はそこまでキツくないので余裕だ。
林の中をくぐり続けていくと分岐を発見。

まっすぐ進むと「地蔵峠」で右に進むと目的地の冠ヶ岳だ。
ここからの道も整備がいき届いているので非常に歩きやすい。
空も開けているので気持ちいい登山道だ。散策しながら進み、最後の勾配を登りきると…

冠ヶ岳山頂に到着~!! 分岐から15分ほど。

山頂は普通の山の山頂に比べて整備されており広々している。たくさんの登山客が来ても大丈夫だ。

しかし本日はまったくの私ひとりの貸切状態なので、冠ヶ岳看板の前に「どこでも休憩くん」を広げて大休止。
誰もいないので、おもむろに靴まで脱いで完全休憩タイム。
朝露の影響で靴の中まで濡れてしまったので乾かすためでもある。靴下乾くかな?次からは予備の靴下も入れてこよう。

360度のパノラマを満喫できる山頂はとても快晴で遠くの山々まで見渡すことができて最高である。

↑(クリックで拡大)
でも今日みたいに日差しが強いと木陰があった方が嬉しいかも…。
まぁ、とりあえずお昼にしよう。
買ってきたおにぎりをほおばっていると何やら足元でゴソゴソと…。

カマキリくんだ…いや別に知り合いでもなんでもないので「くん」つけでよぶ必要はないのだが…
久々に昆虫を近くで見たのと靴と靴下を乾かす時間があったのでカマキリくんと遊んでみることにした。さて、このカマキリは私や私の山登りグッズをなんだと思っているのだろう…。こんな山奥にはまずない形や色のものを見てなんだと思っているのだろう。
などと考えながら中敷やライターなんかを近くにやると攻撃してくる。おぉ?やるな。
カマキリくんとひとしきりたわむれているとそろそろ時間が…。
カマキリくんとお別れをして下山の準備にかかる。

ちなみにこの一ノ峰~ニノ峰~冠ヶ岳のコースは携帯電話は圏外になることはない。

ごらんのとおり、冠ヶ岳山頂でもきれいに「LTE」で、電波状態は良好。

さて、帰ることにする。降りはもと来た道を帰るだけだ。
日も高くなって霞かかっていた景色もよく見えるようになり、帰りも清々しい気持ちでの歩きだ。

林道を過ぎて鉄塔を過ぎる頃には、朝は霞かかってよく見えなかった(というよりよくわからなかった)冠ヶ岳を遠目に見る景色も美しい。

反対側には、初めて登った俵山も空に映えてキレイだ。

帰りに休憩するつもりだった一本だけの木を通る頃にちょうど疲れたので木陰で休憩。
それにしても10月終わりだというのに今日は暑いなぁ。

帰りはニノ峰~一ノ峰は登らずに南側の山道を歩く。道はできているのだが、草が高くて歩きづらい。足元には石もあるので注意して歩かないとコケそうになる。気をつけよう。

一ノ峰の麓を歩きながら見上げてみると…岩が今にも崩れ落ちそうに迫ってるように見える…ちょっと怖い。

この南側の登山道を降っていくと始めの登山口とは違う登山口に出る。最初に言ったもうひとつの登山口だ。
ここからも登れるし、ちかくに駐車スペースもある。
私が登り始めた登山口より一ノ峰までの距離が少しだけ短いかな?でも勾配はキツいので、そこを踏まえて利用してもらいたい。

さて、あとは舗道を降って駐車した位置に帰り着いて…

「冠ヶ岳」山登り終了~w

今回登った冠ヶ岳は地蔵峠方向からの登山口もあり、こちら側からはもっと楽に登れるようだ。
それと外輪壁の分岐でもあるように俵山からも冠ヶ岳に続けて登ることも可能だ。
登山道はほぼなだらかで遊歩道と呼べるくらいきちんと整備されていおり負荷もかからず、また携帯電話も圏外になることもないので「初心者」それも「初めての山登り」に最適だと思う。
景色もいいのでお勧めな山である。

さて、私は温泉にでもつかって帰ることにする。



おわり