通院の帰りはメルセデス。 | F1っぅ放送作家 高桐 唯詩のブログ

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70年代から業界で働き、F1総集編26年。ル・マン、パリ~ダカ、ツール・ド・フランスなど冒険好き。現場経験多数。基本は詩人だがレース関係が長いので、クルマ関係者だと思われている。
ちょっとおしゃれで、インテリジェントな、時々泣ける話を目指します。

2020年も、あっという間に11月になってしまいました。
人にとって大切なものを考えると、時間も大切だし、
一日一日幸福を感じること大切です。
1月までは平和でした。2月横浜港の大型客船ダイヤモンドプリンセスで起きた新型コロナウイルス騒動から
おかしくなってきて、3月からはコロナ、コロナで騒ぎになって、
今も未曾有の混乱と、経済界では大きな赤字と、
一般社会では生活の困窮などが続いています。

 

     (10月31日湾岸線から横浜市内方面うっすらと富士山を観つつ)

 

しばらく語っていませんでしたが、私の病状については、
1月から内服の抗がん薬を飲みましたが、体に合わず途中でやめました。
3月から、免疫力を高めるオプジーボを点滴することになりましたが、
6月で一旦やめ、7月から別の薬を点滴しています。

葉山の自宅から、品川区旗の台の昭和大学病院まで通って
投与を受けるのですが、投与に時間がかかるのと、通院時間が長いので疲れます。
薬の副作用、夏の暑さ、またコロナにかかっては大変に危険です。
電車で行って電車で帰るのは無理になってきたのです。

 

そこで行きは電車とタクシー。
帰りは友人に車で送っていただく。虫の良いことを考えました。
自分で運転できれば良いのですが、何しろ病気です。
抗がん剤投与の帰りは運転しない決まり。
家内も免許は持っていますが、高速を運転したことがありません。
もうお友達に頼るしかないのです。

 

8月の11日金曜日。病院の近くにお住まいの佐藤了英さんに 頼みました。快く引き受けてくださり、
私と家内と次女の3人を病院から自宅まで送ってくれました。
佐藤さんには2回目もお願いし、その時は飼い犬のノアちゃんも一緒でした。

 

                (佐藤さんとノアさん)

 

 

 

 

 

佐藤さんはレース業界では有名な人。
国内のタイヤメーカーで鍛えられ、次いで雑誌社、今は外資系のタイヤメーカーにいます。
いわば同業者ですが、昔も今も仕事はしていません。
ただ私がやりたい事のアイデアや、これからのレースのあり方など、
総合的に語るには、我が家までの1時間半はとても貴重で、
移動しながらのミーティングを開く感じです。
フレンチブルのノアさん私によく懐いてくれました。

 

 

 

9月に入って3回目の点滴、この日は、やはり業界で有名な菊谷聡さんにお願いしました。

 

                (菊谷先生です)


菊谷さんは、元ヤナセ、僕は1990年に初めて彼からメルセデスベンツを買ったのですが、
現在は高級車を扱う全国のセールスマンに、マナーであるとかビジネスのアドバイスをする日本で有数の「セールスマンの先生」をしています。
日刊自動車新聞社からは「自動車販売業を憧れの職業に!」という本も出され、私は私で菊谷さんと、新しい本を出そうか?という計画もあって、電話じゃできない「動きながらの会議」をしたのでした。

 

偶然ですが、佐藤さんも、菊谷さんも、車種が同じで、
メルセデスベンツ E クラスステーションワゴンです。
このドライビングミーティングと言うかモビリティオフィスと言うか、まったく新しい時間の使い方です。


今までは、どこがお店を決めて、酒を飲み打ち合わせするけど、
最後は訳が分からなくなって、話が決まったのか決まってないのか?
獏たる気分で終わるミーティングが多かったのですが、車ではシラフですから
結構真面目な話ができます。

 

 

4回目の点滴は、近くの江ノ島に住んでいる、映像作家宮本欣也さんに家まで来てもらって、
我が家の車、今は家内が買い物だけに使ってるファミリーカーを運転してもらって
彼は東京で他の仕事をして、夕方また自宅まで帰ってくる、計画をしました。

 

   (国産マイカーで往復しました。ドライバーは映像作家宮本さん)


宮本さんとも仕事が進行中で、行きも帰りも、アイデアを出し合いうミーティングができました。
家の車も、近所だけを走るのではなく、高速でバッテリーチャージもできました。

こうしてみると、病院外来の通院も、辛いことではなく、
「イベント化」することによって、希望が湧いてくる。
次にやらなければならないことが見つかって、
寝ている場合ではないという気分にさせてくれる。
とても良い一日になるのです。

 

10月中旬、昔からの友人で三栄書房OB。
オートスポーツ編集長として名高い熊谷睦さんにお願いしたところ快諾され、出動してくれました。
私の血管が細くなっていて、点滴がうまく流れず、予定時間をはるかにオーバーし、待たせてしまい、金曜日で道もすごく混みましたが、
第三京浜からベイブリッジ経由で、本当にご苦労をかけましたが運転してくれました。

 

         (熊谷さん。泣く子も黙る編集長様でした)

 

そして10月最後の31日。
もう一度熊谷さんは私を乗せて送ってくれました。
この日はハロウィンで、満月の日。
第三京浜から、生麦ジャンクションへ向かう新しい道を通って、
ベイブリッジ経由で帰りましたが、
途中から大きなブルームーンが上がってきて、それは素晴らしい景色でした。

 


ベイブリッジでは大型トラックが幅寄せをしてきましたが、
彼は国際 C ライセンスを持っていたレーシングドライバーです。
見事に回避をして、なおかつ追い越し車線を綺麗に走り、
トラックの前に出るとブレーイキングランプを、点滅させ
「ダメですよ!そんなことをしちゃ!」みたいなサインを出してスマートに運転します。
熊谷さんもなんと、メルセデスベンツの CLA クーペに乗っています。

なんだか病院の看護師から見たら、毎回ベンツがお迎えに来る、
お金持ちの患者さんのように見えますが、
私は支払い限度額を指定された貧乏な爺さんです。

いずれにしてもお友達に頼りながら、
打ち合わせと情報交換して帰るのは、希望になります。
お友だちには、本当に気の毒です。
誠に申し訳ないと思っていますが、
これからもよろしくお願いいたします。

 

     (これは佐藤さんと行った3回目。あまりの混雑に都心経由)

 

次はどなたに頼もうかな(笑)

友人の恩に報いるには、元気にならなければなりません。

それについてはまた次回以降のブログで
お知らせしようかと思います。お楽しみにね。


じゃあまたね

 

バイバイ。