裁判の終わりに、城田先生が被害者である私の思い(意見陳述書)を代読してくれた。








私は城田先生に、犯人のせいで




「被害にあってから、今はこういう生活を送っている」







という文章をメールし、先生がまとめて代読してくれたのだ。







内容は





うつ病とパニック障害の症状が悪くなり、抗うつ剤を最大限の量まで飲んでいること、





睡眠導入剤と安定剤を飲んでも眠れないこと、






男性とすれ違ったりするだけで、パニック発作に襲われること、






一人で外出や留守番が出来ず、電車にも乗れないこと、






家にいる時でも、窓の防犯ブザーをONにし、催涙スプレーを持ち歩いて生活していること、







犯行現場の2階に一人で行けないことなどを、しっかりと裁判官に伝えてくれたらしい。









本来であれば、意見陳述書には犯人に対してもっとひどいことを書いていた。

(「生きていることが嫌になるくらい、拷問のような生活を送ってほしい」など)








ただ、送られてきた城田先生が作成した文章を読んで、






「これが犯人に対して、法廷で言えるギリギリの内容なんだな」





と思った。







また、母から聞いた話では、傍聴していた父は、





「七菜子の文章(意見陳述書)が一番響いた。」





と言っていたらしい。







それを聞いた私は、頭のなかで





「誰が何を言ってんだよ。」





としか思わなかった。







最後に犯人は、弁護士が作ったと思われる陳腐な謝罪文を読み、反省しているフリをしたらしい。







そして検察官は、求刑7年を申し出た。




求刑が7年であろうが、10年であろうが、




私は犯人に生きていて欲しくなかった。