喜八郎の道中日記 *小さなフランス料理店復活までの日々* -18ページ目

喜八郎の道中日記 *小さなフランス料理店復活までの日々*

新たなステージへと歩み始めた喜八郎。
その道のりは意外と長く険しいものに…?こうなったら、焦らず騒がず機を待つべし。
黙々と復活の機会を待ちながら、日々料理の道を究めるべく精進する喜八郎の奮闘記!

最終日の2件目は、銘酒「クリサワブラン」の葡萄を育てているナカザワヴィンヤード です。


相変わらずぱっとしないお天気の中、20分ほど車で走ってたどり着いたのは、

ドラマに出てきそうなかわいらしい木造の一軒家。


その裏手には、美しく仕立てられた葡萄畑が広がっています。




grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

なんだか「北の国から」みたいなほのぼのとした空気が漂う空間。
素敵だな~と思って眺めていると、中澤夫妻が出迎えにいらしてくださいましたラブラブ


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*
畑の横には卵を産むニワトリも。「夫婦二人で食べるのには十分なんですよ」と。


さっそく案内して頂いた裏手の畑には、思いのほかたくさんの品種が植えられていて、

それぞれが驚くほどきちんと管理されています。



grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

シロツメクサや色とりどりの下草が適度に茂る畑は、

薬を最小限に抑えるの代わりに、本当に手間をかけて栽培しているのが見て取れる美しさ。


ご夫婦二人だけでこれだけの畑を面倒をみるのは、さぞかし大変だろうなあ~あせる


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

こちらはゲヴュルツ。コロンと丸くてかわいい実がぎっしり!

いろいろお話を聞いていると、現状に至るまでは試行錯誤の連続だったのがわかります。


数年前、一切の手入れを排除して自然栽培を試したそうですが、

結果として木がかなりダメージを受けてしまい、それ以降収量も減ってしまったそうです。



そんなこともあり、なかなか数量が増やせなくて申し訳ない…と中澤さん。


本当は、もっと気楽に飲んでもらえる価格にしたかったんですが、

質を落とさず、この規模で生活を支えようと思うと、どうしても今の価格になってしまって、と。



一般市場ではほぼ入手困難というほどの超人気ワインだというのに、

お高くとまるどころか、ご夫婦お二人のこの謙虚さといったら…!キラキラ



grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

こちらは挿し木で育てている苗木。研究熱心な姿勢は変わりませんね。


そのあとも、予定の時間が迫っているにもかかわらず、

サロンでゆっくりとテイスティングをさせてくださいました。



畑を眺めながら、中澤ご夫妻と共に味わう「クリサワブラン」は格別で、

その優しさ、滋味深さ、繊細できめ細やかな美味しさが、じんわりと体に沁みわたっていく感じです。



今まではブドウ品種ごとに醸造をしてからのブレンドだったそうですが、

2011年からは、文字通り「混醸」で仕込んだとのこと。

どんなワインになるのか、ココファームから届くのが楽しみだと言っていました。


委託醸造とはいえ、葡萄の扱い方、仕込み方、瓶の形状に至るまで、

中澤夫妻が強いこだわりをもってクリサワブランを作りだしているのだということがよくわかります。



そして今回、とても心に響いたことがひとつ。


今や入手困難なクリサワブランですが、プレミアがついたような現在の状況は、決してお二人の本意ではないということ。


「もっと多くの人にこのワインを飲んでもらいたい」


これが、中澤夫妻の本当に切実な願いなのです。

だからこそ、グラスでたくさんの人に提供してくれるレストランは本当にありがたい、と。


この言葉には、思わずハッとさせられました。


入手困難なワインを誰彼かまわずグラスで提供するというのは、意外と勇気のいることです。


せっかくのワインなんだから、わかる人に飲んでもらいたい…なーんて余計なことを考えて、

ついつい出し惜しみをしてしまいがちです。


でも、そうじゃないんですね。


一般の人が手に入らないからこそ、私たちが少しでも多くの人に提供できるように努力しなければいけないんですよね。

それこそが、日本ワインを広めたい!と強く願っている私たちの、本当にしなければならないことなんです。


クリサワブラン、グラースでも一人でも多くの方に飲んで頂けるように努力したいと思いますキラキラ

皆さんも、みかけたら迷わず注文してみてくださいね!(笑)


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

短い滞在時間でしたが、本当にたくさんのことを学ばせてくれた中澤ご夫妻。


ワインの味わいには作り手の人柄が現れる―

ここでもまた、改めて実感させられました。


素晴らしい時間をどうもありがとうございました!




♪♪次回で終了!その⑩はおまけです♪♪かたつむり




毎月開催している『日本ワイン特別メーカーズディナー』ですが、

10月は番外編として「シャントリーヴ ワインディナー」を開催しますクラッカー


Chanterivesシャントリーヴは、ブルゴーニュ初の女性醸造家、栗山朋子さんが、パートナーのギヨーム・ボット氏と共に立ち上げたネゴシアンです。


今回のイベントは、シャントリーヴの輸入元、ワインダールさんからお声をおかけいただき、

私たちで栗山さんのお役にたてるなら…と、実現に踏み切りました。


栗山さんはもちろんブルゴーニュ在住で、今は2012年ヴィンテ―ジの醸造でとても忙しい時期。

さすがに日本までおいでいただくことはできませんが、

代わりにワインジャーナリスト、柳忠之さんが解説としてご参加くださるとのことキラキラ


柳さんといえば、ワイン専門誌「ワイナート」でフランス関連を担当されるなど「日本一忙しいワインジャーナリスト」として知られていますよね。

シャントリーヴも実際に何度か訪れていらっしゃるそうで、どんなお話が聞けるのか、

私たちも今からとても楽しみですラブラブ!


料理はもちろん、シェフ喜八郎がそれぞれのワインの魅力を最大限に引き出す一皿を実現。
いつものように、その日限りの特別なコースで贅沢なマリアージュをご賞味いただきます。


今はまだ調整中ですが、会の最初と最後だけでもスカイプで日仏をつなぎ、
栗山さんの生のお声をブルゴーニュからみなさんにお届けできないか…なんて考えていますニコニコ

いや~、時代は変わりましたねキラキラ(笑)


「シャントリーヴ」と「グラース」。


日仏が手をつなぐのとっておきのマリアージュを、そしてシャントリーヴの素晴らしい魅力を、

この機会にたっぷりとご堪能ください!!


【日 時】10月30日(火)19時~(18時30分開場)
【場 所】レストラン graceグラース kihachiro HACHISUKA
【参加費】12,000円(税・サービス料込み)



*ワインのラインナップなど、詳細は決まり次第HPまたはブログにてご案内致します。

*お申し込みはお電話またはメールにて!
   contact@gracetokyo.com / 03-6440-0400



シャントリーヴについての詳細はこちらにも!

http://gracetokyo.com/info/322790

こちら、グラースでお出ししているバターです。


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

メニューが決まって、コースが始まる一番最初にテーブルにお出しすると、

「これ、何?」

とおっしゃるお客さまもしばしば。


確かに、なんだかアイスクリームみたいですよねにひひ


ああバターか、とパンにつけて一口食べてみると、

「このバター、何?」


確かに、なんだか普通のバターと違いますよねにひひ


実はこれ、無塩バターに有機認定のゲランドの一番塩を加えて合わせた、

グラースオリジナルのブレンドバターなのです。


味わい深い一番塩を後から加えることで、塩分がアクセントになって口に広がります。


そして、香りと口どけの決め手は、一緒に練り合わせているクルミオイルキラキラ


シェフがフランスで長年働いたペリゴール地方はクルミの一大産地だったこともあり、

クルミはシェフにとって思い入れのある食材のひとつです。


そのクルミの香りをグラースのテーブルでも感じてもらえたら…

そんな気持ちを込めて作られたのが、こちらのバターなのですラブラブ


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


味わいと香りの素晴らしさだけでなく、シェフの思い出もたっぷり詰まったグラースのバター。



持ち帰りできないんですか?というお声も多かったことから、

通販サイトでもご購入いただけるようにご用意しましたチョキ



コロンとしたこのままの形を冷凍し、10個入りでお届けします。

使う分だけ解凍して、朝食タイムやお好きな時にお召し上がりくださいねニコニコ




『グラースオリジナル クルミの香る食卓バター』

http://www.gracetokyo.com/?pid=48695217




さて、長く続いた旅行記も、いよいよ最終日に入ります。


前日に引き続き、あいにくの雨模様雨

私たちが来る前まで、北海道らしくないほどの暑さだったと聞いていたのに、

どうしてこうもついてないんでしょう?ガーン


気を取り直して、この日の最初は「山崎ワイナリー」クラッカー


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


山崎さんのピノ・ノワールは、グラースの開店当初からワインリストに並んでいた数少ない日本ワインの一つです。


最初に山崎ピノ・ノワールを飲んだのはずいぶん前のことになりますが、

「北海道のワイン、すごいんだ!」と初めて思わせてくれた思い入れのあるワインでもあります。


ワイナリーに到着すると、長男の亮一さんが小雨の中でお出迎えしてくれましたニコニコ


次のアポまであまり時間がなかったのと、畑は規模が大きくて回りきれないということで、

まずは醸造所の中をひととおり見学させてもらうことに。


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


新設の体育館のように磨き上げられた醸造所は、2階建てのおもしろい造りキラキラ

かなりたくさんのタンクや樽が並んでいます。


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葡萄を二階に運んでプレスし、一階のタンクに果汁を落とすような仕組みになっているので、

ポンプを使う必要がないんだそうです。

なるほどね~ひらめき電球



そしてその片隅には、こんなものも発見!


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

ピュピトル~えっ


ということは?

そう。瓶内二次のスパークリングを作る予定だということで、機材も一式揃えたんだそうです。



grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


現在はまだ熟成中。

どんなワインになるのか楽しみですねラブラブ


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


醸造所とショップが併設されている敷地は、すぐ横にも葡萄畑が広がります。


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


ずっとむこう、緑に広がる傾斜一帯も、山崎ワイナリーの葡萄畑だとか。

家族経営のワイナリーとしては、かなりの広さの畑です。


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


敷地内にある素敵な木造りのショップは、通常は土日のみ営業しているとのこと。

今回は特別にお邪魔させていただき、静かな中でゆっくりと試飲をさせていただきましたラブラブ


ここでしか買えない貴重なアイテムもしっかりゲットチョキ


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


そしてそして、ばっちり「メーカーズディナー」へのアプローチもしてきましたラブラブ

タイミングが合えば、グラースのメーカーズディナーにもご登場いただけるかもしれませんニコニコ



最後はみんなで記念撮影カメラ


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


よく考えたら、今回の旅行では作り手の皆さんと一緒に写真撮るの忘れてたなーガーン

気がついたのは最終日。やれやれ汗



時間に追われてバタバタとお別れをし、広大な畑を車窓から眺めつつ、

この後は最後の目的地、クリサワブラン「中澤ヴィンヤード」へと向かいます。




♪♪その⑨に続く♪♪かたつむり


ようやくようやく・・・


こじんまりとではありますが、グラースのネットショップを開設しました~クラッカー


オーガニック食材、自然栽培野菜の自然派フレンチ『graceグラース』
http://www.gracetokyo.com/


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*


カヌレはもちろん、自家製パンやお惣菜、

グラースで実際に使用している厳選食品などもご紹介していますラブラブ


grace グラース kihachiro HACHISUKA *小さなフランス料理店の日々*

ホームページからお申込み頂くよりは、多少買いやすくなったかなと思いますあせる

今はまだ商品の数も少ないですが、徐々に品数も増やしていく予定です。


会員様限定の割引もありますので、ぜひぜひ覗いてみてくださいね!ニコニコ