以前の記事で
「踊るガン患者」の話を書きました！
踊るのはよいのですが
それに至るまでは
私自身への告知とか
家族や職場や友人に話したり・・・とか
いろいろな過程があったわけで。
手術を受けるまでに
もっとも気持ちの面でしんどいと思ったのは
「母」に私のガンのことを告げる時でした。
私自身が告知を受ける時よりも
何倍も勇気が要った。
当時の母は
パニック障害もあり
認知症の症状も出始めていました。
元々、朗らかな面と神経質な面がある人で、
「ガン」という言葉に
母がどういう反応を示すのか…。
心配と苦労の多かった母親に
これ以上のものを与えるのかと思うと
私自身が
怖くて怖くて仕方なかったのです。
それでも言わないわけにはいかない。
思い切って母に伝えました。
母からかえってきた言葉に…
「ものの見方」「言葉の力」
ってすごいとあらためて思います。
こんにちは。
対話空間「旅するコーチング」へようこそ！
対話の旅のパートナー
小国里恵（おぐにりえ・ライフコーチ）です。
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実は「子宮ガン」なのだと
告げた私に、
母は驚いてはいましたが
うろたえることなく
こう言いました。
『里恵ちゃん、これで最後。
これできっと、
病抜け（やまいぬけ）する。』
なんだかんだと病気や事故やと
心配をかけ続けていた私。
母は、ことの大きさを
精一杯受け止めた上で、
それが何をもたらすのかを
自分の言葉で語ってくれました。
これを通り抜ければ
あとは大丈夫。
そう言ってもらっているように
思いました。
その当時つけていた日記に
私は母の言葉を
他の誰よりも
「もっとも前向きな言葉だっと思う」
と書いています。
最大のハードルであった
母への説明が
むしろプレゼントのように
かえってきたことで
本当にホッとしたこと、
有難かったことを
よく覚えています。
起きてしまった出来事は変わらない。
変えようがない。
変えることができるのは
それを「どう見るのか」
それを「どの側面から捉えるのか」
辛いことは
「辛いこと」で受け止める。
無理やり
「辛くないこと」にする必要はない。
しんどいこと、辛いこと、悲しいこと。
その時の感情を十分感じながら…
「そのことをとおして見えるもの」が
あるとしたら、何があるのだろう…。
感じること、聴こえるものがあるとしたら
どんなことだろう…。
いろいろ混乱しながらも
ガンという出来事は
その当時、
私にいろいろな
モノの見方や価値観を
教えてくれました。
その出来事をどう捉えるか…
それが自分にとっての現実。
ガンの経験は辛いだけの
ものだったのか？
私にとっては
決してそうではない。
その先頭を切ってくれたのが
母の一言だったと思います。
もし、母の言葉がなければ
とても私は自分のことを呑気に
「踊るガン患者」なんて
言えてなかったかもしれないですね…
（おしまい）
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