建築家 田口知子の日常をつづったブログ -35ページ目

経済学を学んでいます。


経済ジャーナリス
トの枝廣淳子氏の主催する幸せ経済研究所の定例会、今年も半年間いろいろなことを考え学ぶ機会になりました。定例会では、課題書籍を読みそれについて考え議論する、というものです。

読んだ本を振り返ると、「里山資本主義 (藻谷 浩介)」「縮小社会への道(松久 寛)」「自給再考(山崎農業研究所)」「99%のための経済学(佐野 誠)」「脱資本主義宣言(鶴見 済)」・・

経済成長がなくなると、日本は世界から取り残されダメになる、という論調を政策論壇でよく耳にしますが、本当にそうなのかな?なぜそんなことを言うようになってしまったのか、私たちがあたりまえに耳にしている価値観を疑ってみる機会としてとてもおもしろい勉強会だと思います。

新自由主義や成果主義、グローバリゼーションが作り出すものは、大企業、資本家の一方的な目指していても、社会はちっとも豊かにならないし、私たちは幸せになれない、というのは、そもそも資本主義というのが「資本家が労働者の労働力を使って利潤を上げることを目的に作られた産業革命によって確立された経済構造」である、という大辞林の定義を読めば納得。その目的は人々が豊かになることではなく、資本家の利潤を上げることを柱にしておいるのだから、そもそものスタート時点から格差を生む構造であったことを発見します。

多くの人が幸せになるための経済学とは何か?厚生経済学をとなえたアマルティア・セン氏の言によれば、経済成長よりも先んじて目標にすべきこととして、人々の福祉、具体的には、「よい栄養状態にあること」「健康な状態を保つこと」「幸せであること」「自分を誇りに思うこと」「教育を受けている」「早死しない」「社会生活に参加できること」「人前で恥ずかしがらずに話ができること」「愛する人のそばにいられること」等を手に入れるために経済を組み立てるべし、とおっしゃっています。なるほど・・。

目標の設定が正しければ、そのことを実現するのは可能になるように思います。より深く考え、何か過去とが違う選択する・・ということで変化していくのかと思います。


思索するネコ。

「雪谷大塚の集合住宅」現場レポート~ 蓄熱床暖房の配管


梅雨の合間の気持ちの良い晴れた天気ですね。
「雪谷大塚の集合住宅」の現場は、最上階の型枠もほぼ外れました。3階から屋上へ登ると、明るく広々した屋上テラスを体験できます。庇までコンクリートで作ってしまって、支える支保工が最後まで残っています。(._.)


3階はトップライトやハイサイドライトなど、上方向からの光が気持ちの良いリビングになりそう。この段階になるとだいぶ空間がイメージできます。





1階は、断熱材を敷き詰めた上に、冷温水の流れる配管を敷設しています。蓄熱式床暖房を家全体に設置しています。浴室やキッチン、トイレの中も配管を敷き詰めることで、家全体が均一に暖かく、8時間程度の運転で躯体に蓄えた熱を24時間かけて放熱する仕組みです。





床暖房敷設工事はいつものモアの河合さん。自ら現場に入って施工をやっておられます。(写真)



1階の住居は床がモルタル金鏝仕上げなので、床暖房の効果も感じやすいと思います。
床暖房コンクリートを敷設したら、内装が一気に進められそうです。




「太子堂のサーカス」公演のお知らせ


私たちの事務所で設計監理して2009年に完成した、Trapezium という住宅の地下1階が、「sancha teatretto」というミニホール兼ギャラリーとしてオープンします。

最初の公演はタテヨコ企画さんの「太子堂のサーカス」というオリジナルな書下ろしの演劇作品です。主宰の横田修氏は、小さなギャラリーなどで、その場所に触発されて作るオリジナルな作品を作られていて、私も何年か前、同氏の演劇を、GalarieKATAK.KATAK という住宅街の中の小さなギャラリーで見たことがあります。日常に近い親密さと、非日常な演劇という体験がパラレルに存在する空間がとても新鮮で楽しい作品でした。

今回オープンされる「sancha teatretto」という空間では、どんな作品が生まれたのか、今からとても楽しみにしています。
6年前の設計当初から、私はこの日を楽しみにしていました。町に開かれたホールを持つ「家」を建てることがこの家づくりのテーマだったからです。それが実現したことが本当にうれしく、わくわくしています。


前売り券発売中
です。ご興味のある方は、ぜひ公演に足を運んでみてください。