音楽座ミュージカル | 海をみていたい

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日常。思ったこと、メモがわりだったり、テンションあがって発信したかったり、観劇、観戦、鑑賞日記です。
濱田めぐみさん、町田樹さん、パナソニックワイルドナイツ好き、現在連日HIDEKIさんを思い出しています。
趣味は携帯写真。

『SUNDAY』

母として女性として理想的な完璧な人生を歩んでいると信じて疑わないジョーン。彼女がそのまま疑わずに生きていけばそれはそれでよかったんだと思います。周りの人や子供たちや夫もそれぞれ押し付けられ感に辟易してても、それはそれで何処の家庭でも抱えている日常の不和でもあると思うから。

観るかたの年齢や環境によっても受け止め方が違うと思います。

私が若いときだったら、子供たち側の不満におおいに共感したはず。そうなのよ、母親ってどうしてあんなにも自分の理想を押し付けるの?私は私、貴方じゃないのよ‼️って。あなたの価値観でレールに乗せないでよ!と。

今は充分自分らしく生きてきたと思えるから、主観的ではなく客観的に見えていました、でもちょっとイライラと空虚も感じて。

 

音楽座の客層は明らかに他の劇場と違います。特に男女比。むしろ若い女のこは少なく。老年期にさしかかっている大人、男性の多さとテーマの選び方は関連しているのかもしれません。いわゆるミュージカル向きの物語ではなく小説のような題材。あと、ここがアンバランスなのですが40年位前のミュージカル構成。今なら芝居からそのままの流れで歌い出すところ、ちょっと前奏があって、はい、歌いますよ風な歌い出す感じとか、ダンスシークエンスがあったり。これは劇団四季の創作ものでも時々古臭く感じることがあります。しかしながら、語りたいこと、伝えたいことはメッセージ性が強く、ただ面白いとか楽しいミュージカルの枠を完全に越えているからこその客層なのかもしれません。

場面転換として大きな布?テントのようなそれをダンスをしながら大きく広げてから引くと舞台上の前の場面から次のシーンへ移行する振り付けは効果的です。空気を含んだ空間から椅子やテーブルなどがはけていき、次の登場人物がスタンバイする様子はあざやかです。

『泣かないで』や『地下鉄に乗って』に夢中になっていたあの時代は、もう遠く過ぎ去っています。

きっと、今、最近の音楽座が現実とリンクしているんだと思います。台詞や状況が誰の日常にも思いあたるような身近で、チクッと痛い、そんな世界観が。

素晴らしい歌声に魅了されました。

 

 

 

 

今回はほぼセンターのいちばん後ろの席で、見切れもなく観やすくて良かったです。

やはり見えにくいハズレ席との差は大きいと思いました。