国道16号線の番人
この危ない国道・交差点を重点的に取り締まっている『VFR800P』がいる。サングラスをかけて、華麗にUターンをきめ、違反車両を悉くとっ捕まえる。僕は原付なので、30km/h以上は出せない。(?)一度、ロックオンされた事があるが、絶妙な距離を取って『死角』に入る!流石、バイクで飯食っているな、と思った。マナーの悪いクルマに指導したり、事故処理をしている風景を見かける度に畏怖の念を禁じえないが、先日、スピーカー越しに、「停まりなさ~い!」と蛇行運転してる原チャリの高校生を捕まえた後に切符の整理をしていたところ、思い切って話し掛けてみた。僕がスーツ姿で、襟に金融機関の社章を付けていたからかもしれないが、横柄な言葉使いかと思いきや、結構紳士的に受け答えしてくれた。VFR800Pは前後連動ブレーキは解除されていて、ABSが付いている事、Uターンの仕方を論理的に説明したり、バイクが好きなら一度、運転免許試験場の安全運転講習会に出てみたら?と国道16号線の路側帯に『VFR800P』と『スーパーカブ』を並べて、4~5分だったけど、雑談した。
次の日からは彼に対するイメージが変わった。同じ2輪車で同じ国道を行き来する2台。事故多発の国道で彼を見かける度に安全運転しなきゃ!と思うようになった。捕まりたくない!じゃなくて。。
素敵なバイク、VFR
バイクで旅に出る、ツーリングもこのマシンで初めて出かけた。ステアリングも低く、垂れ角もあって、腰の弱い僕にとって長旅は閉口の一語に尽きた。それでもあの『PROSPEC』とカタログに誇らしげに書いてあったのを思いながら、僕は特別なマシンに搭乗している!と言い聞かせながら、長い高速道路を懸命に駆ったものだ。
長引く不況で、バイクの開発も昔の様にはいかない。売れる製品を確実に市場に送り、利益を上げなければならないのは、市場経済にほんのちょっとだけでも携わる僕としても、痛いほど分かる。がしかし、所有する喜びを味合わせてくれるようなマシンが今一度、僕の前に現れる事を切に願って止まない。。
オープンエアーモータリング
朝早起きして、箱根へ出かけたり、仕事でストレスが溜まった時は、こっそり車庫から出して、夜中に高速を飛ばしたり…休日にピッカピカに磨いて当時付き合っていた嫁さんをデートに誘ったり^^あっという間にオドメーターは50000kmを後にした。
車齢10年目に手放したが、また乗りたい!と思わせるクルマ。街で颯爽と通り過ぎていくビートを見つけると、つい視界から消えるまで見続けてしまう。すれ違う素敵な女性を目で追うように。。
原動機付自転車の偉大さ
社会人になった今、仕事でオートバイに毎日乗っている。金融機関の営業マンとして。そう、あの僕のモーターサイクルの原点である、『HONDA R&P』に搭載していたのと同じ、空冷4サイクル単気筒の、HONDAが世界に誇る『スーパーカブ』に。目一杯にガススロットルを捻っても、50km/hちょっと。でもこのプリミティヴさがいい!そば屋の出前のオヤジに、新聞配達のあんちゃん、郵便局員に交番のお巡りさん…それにスーツ姿に集金かばんを提げた僕!みんなカブ号で走り回ってる。日本の経済・社会の根底を支えるこの49ccの原動機。スピードは出ないけど、抜群の燃費!少々の事じゃ壊れないタフさ!仕事の道具に徹しているカブ号を見ると、愛おしささえ感じることもある。
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