てっちゃんのブログ -90ページ目

大好きなBAR




20歳を超えてからは、モーターサイクルという趣味の他に『お酒』という楽しみが加わった。大学生当時に好んで飲んだのがカクテル。そのレシピや生い立ちについての薀蓄、受け売りが多かったが、語って飲んだのが懐かしい。一張羅のジャケットにクラブタイを締めてバーテンダーにカクテルをオーダーすると、大人になったなぁ~と勝手に悦に入っていたものだ。今から思うと少々恥ずかしいが、当時の僕は大真面目にカウンターに腰を掛けていたものだ。

 

 社会人になってから足繁く通ったのが『blue note』というバー。豪快でちょっと人見知りなマスターに笑顔が素敵な奥さん、2人でやっている小さなお店。木のドアを開け、階段を上がると、紫煙が立ち込める店内にはジャズの調べが流れていて、何とも言えない雰囲気だった。マスターを囲んでいるバーボン、ウィスキー、リキュールの数々…あれもこれもとオーダーしてはお酒の色んな発見があったり、同じジンでもこれだけ味や匂いが違うものか、と教わった。時計の針が回り過ぎて、よく二日酔いに悩まされたものだ^^

 





 転勤して忙しくなってからは、ご無沙汰であったが先日、久しぶりにその『blue note』に行ってみた。店にはマスターは居なくて、奥さんだけ。店の雰囲気も何処となく違う。そう、あのマスターはもうシェイカーを振ることを止め、旅立ったのだった。頭の中に衝撃が走った。こんな事になるなら、もう少し店に通えばよかった…もっとお酒について色々聞いておけばよかった…もっとツーリングの旅自慢をしておけばよかった…とマスターの遺影の前に彼も好きだったピースに火を点けてそっと手を合わせた。


 その日は一番オーダーしたジンをロックで一気に喉に流し込んだ。





鐘の音



 大晦日。僕はある寺院の境内にいた。初詣に来たのではなく、業務の一環で。本業は金融機関だが、お取引先のお手伝いとして、僕はいつものスーツ姿ではなく、作業着に羽織という出で立ちだ。今まで忘れていた年越しを久しぶりに味わえたひと時だった。

 

 子供の頃の大晦日・正月と言えば、紅白歌合戦・行く年来る年を観て、カウントダウンをして、その後、寒い中、近所の神社に初詣、帰ってきて、少し休んだら、おせち料理を食べて…とホント、年が変わる!というのを実感出来ていた。


 

 しかし、就職してからの大晦日、正月といえば、ただ寝ているだけ。年の瀬、残業疲れで大晦日も何もせず、普通に過ごしていた。そのうえ、2000年問題やら、オンラインの総入替で当直した時は職場で仕事…と、世間では年が変わる!という状況にもかかわらず、僕の気持ちはただ月曜日から火曜日に日が移る、くらいの感覚だった。









 今回のお寺のお手伝いを通じて、久しぶりに年の移り変わりを感じれた。23時を過ぎたくらいから、檀家さん達が三々五々、お寺に集まってくる。一年間使ったお札等を持ち寄り、ご本尊に手を合わせて、所謂「除夜の鐘」を突いていく。その後、お酒を飲んで、皆、自宅に帰っていく。日本の古き良き、年の瀬の風物詩を見ていて久しぶりにいいなぁ~^^と思った。


 

 お手伝いも一段落して、極寒の中、澄みきった夜空に響き渡る鐘の音を聴きながら、僕自身も静かに手を合わせた、




「今年こそはバイクで旅に出よう!」と。






レジメンタルタイ




 

 「人を見かけで判断してはいけない。」よく使われるフレーズだが、見かけも大事だとつくづく思う。確かに見かけは、「何だろう~、この人?」と思っていても、話してみれば、いい人だ!って事も結構あるが、でもやっぱり外見は相手に与える印象は大きい。金融機関で働き始めて10年以上、しかもお客様担当をしている営業マンである私、人に与える第一印象の大事さは毎日痛感している。スーツ姿で接客するが、そのセンスは未だに難しい。

 





 『カジュアルフライデー』という言葉は以前よく目にしたが、職場で金曜日くらいはお洒落をしよう!というものだったと記憶している。そういうお達しが出る企業もかなりあるみたいだが、私の会社は遅れているのか、そんなものは無い。しかし、お客様の大切なお金を預かる仕事故にあまりに「外れた」格好は出来ない。で、スーツの色、シャツの色、そしてタイの色、無難な感じになってしまう。ただ、相手に与える印象を大事に最大限お洒落(?)は考えて、着ているつもりだ。

 

 バイクに乗っていていろんな人と出会う。でもやっぱり第一印象である「身なり」は見て、どんな人か、推察してしまう。ヘルメット、ジャケット、ボトムからブーツまで。100%ではないが、「この人、ライディング、上手いなぁ~」と思う人は大抵、身なりはしっかりしていると思う。格好ばっかりでテクニックが身に付いてないじゃん~というのは違うと思う。ライディングはスポーツであるから、バイクに乗る以上、やっぱりそれなりの格好で乗ってもらいたい。いつ何時、怪我をするか分からないし。半袖で煙草を咥えてバイクに乗っている人を見かけたが、そんなにライディングは上手くなさそうだったし、言語道断!

 





革パンを穿いて、グローブをして、バイクに乗るのも、レジメンタルタイを締めて、革靴の紐を締めるのも、僕にとっては、「さぁ、行くぞ!」という戦闘モードに入るきっかけになっているのかもしれない。。





バイクの停め方




 泊りがけツーリングの時は、宿泊代をケチってビジネスホテルに泊まる事が多いが、今回のツーリングでは奮発!して露天風呂のある温泉宿に泊まった。鄙びた温泉街、といった感じで、側溝から湯気が湧き出て、旅館と旅館の屋根がぶつかるように隣接していて、裏路地を通行しているとまさに、検定コースのクランク走行!?を思わせる。7台の大所帯で伺ったので、そんな狭い所にバイクを停めるのも一苦労。他の温泉客に迷惑をかけないように注意したが、かなり道を占有してしまった。

 





 ゴールデンウィーク真っ只中のサービスエリア。行楽客で混雑している、ニュースの映像の通り。ここでもバイクの駐車スペースが少ない。車は沢山あるのに!縁せきに沿って並べて停めるが、これも迷惑。子供がバイクの横をチョロチョロ…熱くなったマフラーに触れないか、お年寄りがぶつかって、転ばないか、と結構気を使った。おまけに雨が降ってきたので、屋根付の障害者用の駐車スペースをちょっと拝借して…本当に停めたい障害者のクルマが来て、皆で移動。迷惑をかけてしまった事。懺悔の極みである。申し訳ない。

 




 


 ソロツーリングの時はあんまり気にしなかったが、7台も集まれば、自動車2~3台は道路を占める事になる。高速道路を『ちどり編隊走行』していても長くなるし。旅先で道を確認するため、一時停止をした時も、地元の人が「何事?」と家から出てきた。蕎麦屋の駐車場にバイクを停めるのも気を使った。枚挙に暇が無い。

 

 バイクのイメージアップを図りたい!と常々思っているが、今回は反省点が多かった。クルマや歩行者との共存。旅先での駐車措置。ワインディングを爽快にかっ飛ばす腕を磨くのも大事だけど、そういった細やかな心遣いが出来るスマートなライダーを今後も追求していきたい。。

  

手動の良さ




 バイクが好きになった中学の時。同じように欲しく仕方がなかったのがカメラ。機械モノに滅法弱かった僕は、一眼レフのカメラに憧れた。それまでは、親父からもらった「お古の」所謂『コンパクトカメラ』を使っていて、ピントはおろか、露出までカメラ任せだった。一眼レフが欲しい!!しかし収入と言ったら母親からもらうお小遣いだけの僕に、大人だって買うのに躊躇するような一眼レフは、高値の華で到底買えるような代物ではなかった。寝る前に布団の上に腹這いになって、カタログを穴が開くほど眺めたのを覚えている。





 

 それでも欲しくて、欲しくて、小遣いからお年玉まで資金投入をして、高校1年の時に中古ではあるけど、念願の一眼レフを手に入れた!キャノンの『A-1』。有頂天になった僕は高校で写真部に入った。新化とは逆行して、と言うか、自動焦点の一眼レフが出始めたのに、敢えてマニュアルカメラ。カラーフィルムも新商品が沢山出たのに、モノクロフィルムを好んで使った。暗室で撮ったフィルムの現像、印画紙への焼くのも自分でやった。

 ファインダーを覗いて、シャッタースピード、露出、ピント、構図…シャッターを切るまでの格闘がなんとも楽しい!失敗も数知れず^^ピンボケもご愛嬌!それでも一眼レフで「撮ってる!」と感じさせてくれるマニュアルカメラは楽しくてたまらなかった。

 





 最近街中でよく見かける250~400ccのスクーター。若い人が沢山乗っている。楽チンだし、気軽に走ってる。でも何かが違う?そう、なんか『使い捨てカメラ』のような印象を受ける。工事現場で被るようなヘルメットに半袖、サンダルに煙草を咥えて、携帯電話のホルダーまで付いている!即席で沸いてきたような乗り手。やっぱり楽な方がいいのかなぁ~?と。

 

 エンジンの回転と対話しながらギヤを選んで、ステップに足を踏ん張って体重移動…この一連の動きがモーターサイクルの醍醐味だと思う。丁度、一眼レフのシャッターを切るまでの動作に似ているように。。