イチローのプレーオフ | あづまの書斎

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基本的には私が読んで面白かった本のご紹介です。
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今更だけど、NYヤンキース・イチロー選手のプレーオフは、リーグ優勝決定シリーズでデトロイト タイガース相手にSweep (全敗) を食らうという形で終わった。

以下、『イチローフリーク』 の視点からリーグ優勝決定シリーズを振り返ってみたい。


まず、リーグ優勝決定シリーズ全4試合のイチローの成績を見てみると (参照元はココ⇒

10月14日 (第1戦)

6打数4安打 0四死球 0犠打 2打点 1得点


10月15日 (第2戦)
4打数0安打 0四死球 0犠打 0打点 0得点

10月17日 (第3戦)
4打数2安打 0四死球 0犠打 0打点 0得点

10月18日 (第4戦)
3打数0安打 1四死球 0犠打 0打点 0得点

優勝決定シリーズ通算としては、17打数6安打 1四死球 打率 .3529 出塁率 .4117だから、打率は優秀、出塁率もまあまあという事ができる。
それを考えに入れて打点と得点を見ると、あまりにも低く、『イチローが塁に出ても後続が打ち取られている』 および、『イチローの前にチャンスを作れていない』 という事が浮かび上がってくる。

まず、『イチローの前にチャンスを作れていない』 の方であるが、これはもう、打点の低さが如実に証明しているので説明不要でしょう。
イチローがチャンスを潰しているんじゃないのか?という意見に対して説明すると、確かに、17打数6安打だから、11回凡退している事になるが、11回のうちランナーがいたのは、第1戦の1回裏 (先頭のジーターが四球で出塁。次のイチローはレフトフライ) と、第4戦の6回表 (この回先頭のヌメスが三塁打で出塁。次のイチローは三振) の2回だけであり、致命的なブレーキになったというのであれば、この次に述べる 『イチローが塁に出ても後続が打ち取られている』 の詳細に比べればはるかにマシであるとの反論が妥当であると思う。

イチローは6安打1四死球で、シリーズ通算で7回出塁したが、1得点が示すように、本塁に生還したのはわずか1回で、しかもこれが、イチロー自ら放ったホームランでの得点というのが、既にテレビなんかでさんざんに言われている中軸の不振を、数値として明確に表している。
特に象徴的、というか、私が 『こんなことやってたら、そりゃ勝てないよね』 と思ったのが、第1戦の延長11回裏の攻撃 (⇒ ) で、先頭のイチローがセンター前ヒットで出塁したのに、後続3人が全員凡退 (しかも全員フライアウト) したという内容であるが、とりわけ 『ちょっとこれは余りにも』 と思ったのが3番のカノの内容で、2ボール1ストライクからの4球目でイチローは2塁に盗塁を試みているが、カノがファウルを打ったためイチローは一塁に戻っている (次のテシェイラの打席で、ピッチャーがしきりに一塁を牽制していたので、タイガースバッテリーの側に、ファールさえなければ盗塁が成功していたという認識があったのだろうか?)。
ひょっとかしたら、ヒットエンドランだったのかもしれないけど、盗塁で無死二塁、進塁打で一死三塁、犠牲フライか内野ゴロに乗じて得点、で勝っていた (そして12回表のジーターの負傷もなかった) かもしれない場面で、結局カノはレフトフライに倒れ、後続も内野フライでイチローは二塁に進むことすらできずにこの回のヤンキースの攻撃は終了。その後どうなったのかはご存知のとおりである。
イチロー自身はブルーウェーブ在籍当時に、上に挙げた得点のしかたを 『いやらしいプレー』 と言って嫌がっていたけど、なりふり構わず勝ちにいかなきゃいけない場面だったので、後続、特にカノには工夫して欲しい場面だった。



さて、プレーオフは続いているけど、イチロー選手のプレーオフは終わったわけで、イチローフリークとしての次の関心事は彼の去就なんだけども、ヤンキースはオファーを出すのだろうか?
ニューヨークのファンはイチロー選手に残留して欲しいみたいだけど、高年俸に加え38歳であり、打点を稼ぐタイプとは思われていないという事もあって、少なくとも好条件でのオファーは出しにくいだろうなぁ・・
まぁ、条件面はイチロー選手が判断する事だから、来季も試合に出場してくれて、そしてそのチームがワールドチャンピオンを狙えるチームであれば、ファンとしてはそれ以上は望みません。